タンチョウ796羽確認 「実態とずれ」専門家指摘 | くしろぐ

タンチョウ796羽確認 「実態とずれ」専門家指摘

【釧路】道は23日、2010年度の第2回タンチョウ生息状況一斉調査の結果をまとめた。観察数は前年度同期より72羽多い796羽だったが、08年度の調査で千羽を超えてから2年連続で700羽台にとどまった。

道内のタンチョウ生息数は約1300羽と推定されており、専門家は調査結果が実際の生息数を反映していないと指摘。道は11年度以降の調査方法を見直す方針だ。

今回の調査は1月25日に釧路、根室、十勝管内の給餌場など計117カ所で行われた。野生のタンチョウは釧路管内で723羽、根室管内9羽、十勝管内で25羽が確認され、施設で飼育されている個体が39羽だった。

結果を分析した正富宏之専修道短大名誉教授は「調査した時間と給餌場にタンチョウが最も多く集まる時間帯がずれている。今回の数値は実態とかけ離れている」と指摘した。

道は本年度、調査時に給餌場の餌を増やして飛来数を実態に近づけることも検討したが、鳥インフルエンザの流行と時期が重なったため「大量の野鳥を集め、人と接近させるのは適当ではない」として見合わせていた。

北海道新聞
http://www.hokkaido-np.co.jp/news/topic/274370.html