もはやお約束すぎる、オーディオにさほど興味が無いご家族への配慮で、日頃の鑑賞時間が大幅に制限されているお父さん。
この日は、奥様とお嬢様が帰省されており、年に数回あるかないかのフリータイムとのことで、無理言ってお邪魔した。
「いや~、自分でも意外なのですが、本格的なバックロードやアキュフェーズのシステムは聴くの初めてなんですよ~!」
・・・みたいなことを何度か申したけれど、よく考えたら、前者についてはちょうど4年前にカノン5Dさんのお宅でも立派なバックロードを聴かせていただいていました。
カノンさん、ごめん!
でも、音は結構違っていたけれどね。
システムは、小さな写真で事前に拝見していたけれど、いざ目の当たりにすると、スピーカーも機材もでかい!堂々威風。
お部屋も、予想より広い。

肝心の音も、それらに見合うようなダイナミックな音だった。
バックロードから出る雄大な低音とレスポンスのいい中音域を軸として、抜けのいい広域が印象的。Fostexのスーパートゥイーターがいい仕事をしている。というより、うまく使いこなしていらっしゃる。突き刺さるような感じは皆無で、適度な潤いを感じた。
蛇口を全開にしたような音の鳴りっぷりも心地よく、決してうるさくはなく爽快に音楽を聴ける。

で、今回ラッキーだったのが、先述のとおりご家族がいなかったので、スピーカー背面の襖を取り払い奥にある寝室とつなげていただいたこと。
伺った当初も、4枚ある襖を半分開けて2枚分は開けていただいていたけれど、襖ごと取っ払って完全開放したときの音は別物だった。奥行き感が出るのは当然かもしれないが、細かな立体感もいっそう際立ってきた。
今回聴かせていただいて自分の中でちょっと面白かったのが、音に要改善点があっても許容できてしまうというか・・・。
たとえば、細かく聴き込んでいけば、もちろん粗も無いわけではない。
忌憚無く書かせていただくと、楽器やヴォーカルの定位が甘い(または肥大化している)、ウッドベースの低い帯域のほうに少し付帯音が纏わりついている、など。
ただ、リビングオーディオの宿命で、スピーカーの間や周りに機材を詰め込まざるを得ない、という一般的な理由のほかに、木工作業仲間としての親近感が沸いて気にならなくなってしまう(笑)。
音のダイナミックさとも相まって、「重箱の隅つついたって楽しく聴けないだろ!」的な気分になる。
外観についても、ワッチさんご本人はスピーカーのニス塗装をしきりに謙遜されていたが、きれいに塗るのがいかに難しいか自分も多少は理解しているので、こまかな塗装ムラもご愛嬌というか味すらに見えてきてしまう(といっても、自分なんかよりも普通にお上手だけれど)。
気づくのと気になるのは似ているようで違う!楽しく聴ければいいのだ。
ほかには、ご家族のことを第一に考え、地震対策でスピーカーやラックを固定したり小指ぶつけて悶絶しないようにクッションつけたりといった、パパならではの配慮も見ていて暖かかった。
ご本人は、おかげで(元々の重さと相まって)スピーカーの向き調整ができないと仰っていたが、スーパートゥイーターだけでも固定具をはずせば、自分が感じた定位対策の面でも自由度は上がるかも知れない。
その後は、数々の生録(風鈴即売会場や有名神社の朝の開門・太鼓たたきなど)、Stereo誌の付録で自作された小型スピーカーを楽しませていただき(これ、コスパすごい)、チュー太郎邸に移動した。

時間的には食事抜くと2時間にも満たない程度だったけれど、とても密度の濃い時間を過ごすことができた。
後悔したのが、ワッチさんは自他共に認めるバッハ好きなので、こちらが持参するディスクももっとバッハを多くすればよかった点。前日までは意識していたのにーー!!
あとは、日記を書いていて感じたけれど、冒頭のカノン5Dさんとも共通する点が多いので、お引き合わせしたら面白そう。
ワッチさん、貴重な独身タイム中にお招きいただきありがとうございました。
今度は拙宅においでください!
あ、あと、帰りのお送りの際は迷ってしまいごめんなさい・・・(汗)。