常願寺川は湯川谷を分けた上は真川と称し、折立を経て寺地山、北ノ俣岳あたりが水源。真川とは真水の川乃至本流の謂いだろう。湯川とはその上流が立山カルデラで立山温泉(跡)があるからです。

立山温泉は天正年間開湯というが、災害続きで1973年廃業した。1961年入湯の記録がある。

 

 

ルートはザラ峠から下降、温泉施設で1泊後砂防工事専用軌道(トロッコ)で富山地方鉄道立山駅。

宿泊施設廃業後も泉源は生きている。そりで温泉マニアは探訪するのだが、ルートは折立から延々と林道歩き(一般車通行不可)。2例を挙げる。

 

 

 

ネットでは2013年9月郡司勇センセもそうである。

以上折立からはバーの極み乙女。そこまでゲスバーじゃないもんねとバーのくせして横眼でみているだけだったが、2006年湯川谷から松尾峠に登る避難路が再開発されたらしい。立山温泉への往古のルート。最近では2016年8月20日『小松ブルーベル山の会』通行の記録がある。

美女平、室堂間のバス停追分下車、松尾峠から避難路で湯川谷の砂防工事道路に下降する。そこから立山温泉跡、泥鰌池(河跡湖)はちょと下流だが、刈込池、新湯(いずれも爆裂火口湖)は遡る。要領よくまとめてあるのは『松尾峠~湯川谷~ザラ峠~平の小屋』2011年11月3日~5日。

最もキョーミあるポイントは新湯で直径約60m水深約5mの池。1858年飛越地震で70℃の熱湯になった。この池に入湯ではアボーンだが、滝になって流れ落ちた先にマニアやTVクルーやらが湯船を作成、適温らしい。そこに浸かってテントで酒盛りの魂胆。

貼付け「原始温泉」所載鬼怒川支流湯沢野湯群で家族でやったことがある。

結果だが、タイトルが立山新湯になってないからわーるよね。前段の湯川谷に着地ができず途中で2泊してやっと帰れた。

避難路は湯川谷、立山カルデラ砂防工事現場から下界への道路、トロッコ軌道が寸断されたバヤイ工事関係者が使用想定だろう。もともと一般ハイカーを考慮せずルート設定されている。日常使用でなくメンテされてないので草が生い茂りわーりにくくなっていておぬぬめできない。

2017年8月2日(水)

6:16東京発かがやき501

8:26富山着

立山駅より先立山黒部アルペンルートを進むバヤイ電鉄富山駅窓口で一括購入したほうが煩わしくない。往復購入も可で5日間有効。

8:44電鉄富山発特急たてやま1

絶景とアナウンスされた常願寺川の光景

9:33立山着

9:40立山発ケーブルカー

貨車付きはここだけ

9:47美女平着

駅傍に美女杉。バス道路沿いの立山杉の先鋒。

10:20美女平発高原バス

10:50追分着(降車扱いのみ)

バス停すぐに有料道路料金所。松尾峠入口駐車場へはバス道をちょと下る。この時期バス道路傍は遊歩道よりむしろ見るべき花がある。

タテヤマウツボグサ(シソ科)

ヒメサユリ(ユリ科)

追分駐車場から南に遊歩道に入るとすぐ三叉路、道標あり。弘法へと松尾峠へ2本。右の松尾峠遊歩道を選ぶ。池塘のある湿原のなか木道。途中20分昼食

大日連峰

ワタスゲ(カヤツリグサ科)

タテヤマリンドウ(リンドウ科)

本場ものは白花。チングルマはしゅでに果実。

湿原からササ下草のアオモリトドマツなど林中の登りになる。木道が続く。ニッコウキスゲ ゴゼンタチバナ

11:45~11:50避難路出口

用途限定で一般通行禁止の旨木製看板。

12:05崩壊箇所

左上に巻き岩の累積を下り向うに抜ける。

12:15固定縄を使い、高茎植物の繁みのなか急な下り。

カルデラ壁

12:50 ゴロタの沢右岸

水が湧出しているがすぐ伏流する。この沢沿いに下るがいつしか離れる。下はチシマザサが旺盛でルートに確信がもてなくなってくる。

平坦になってミズバショウ(果実)が一面に生えた湿地を水流が縫う。

オニノヤガラ(ラン科)

14:00~14:15端に大きな池塘のある広い湿原(以下松尾平湿原と仮称)

固定縄を見なくなった後は道形はないに等しいがここで全く途方に暮れる。湯川谷とおーわれる方向へ広葉樹林を進む。平から斜面になっていく。

15:05黒白ロープ残置箇所

これに縋ったら切れて、滑落。落ちたらアボーンのところにある残置ロープは頼ってはいけない。急な斜面を木を繋ぎ降下する。

15:30最低地点の立木

すぐそこに湯川谷の河原。橋で対岸に道路、河原で稼働してるシャベルカーが見える。んが、下は崖くさい。湯川谷避難路入口からは2連のワイヤ梯子で始まる画像がある。ここは避難路ではない。ザイルワークできないから飛びおりる?あるいはズリ落ちる?落差3mもあればアボーンだろう。引き返すことにする。

疲労してるので急でズルズルの登りに難渋、大した距離でもないのに時間を食う。

16:20黒白ロープ残置箇所

熊鈴の音がそう遠くない場所を下っていく。松尾平湿原から上部に追ってくるのが見えた登山者だろう。引き返す間に避難路にぶつかることを期待したが、それらしいものに当たらなかった。

平坦になりミズバショウのつまった湿地をぬっていくが、松尾平湿原にも当たらない。

17:20幕営

松尾平は湿っていて幕営適地がみつからない。

ブヨより、大きなカが多い。