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黄斑変性症だと診断されたのは2年前のこと。
最近見えにくいんよなー、
老眼かなーと休憩時間に軽い気持ちで行った職場の近所の盛眼科さん。
待合室にあった何だかわからないチェック表で、何となしにチェックして見て、
右目だけで見た時、
びっくりするくらい歪んで見えた。
あの時の、
内側からくるどきどき。
何とも言えないそこはかとない不安。
今もあの時の感覚が消えない。
何だかよくわからないままいろんな検査をされて、
穏やかで優しい盛眼科の先生から、
加齢黄斑変性ですね。
この歳で珍しい。
黄斑の萎縮により緩やかに視力が失われていく病気です。
コンタクトや眼鏡では矯正できません。
今のところこの型は治療や薬はありません。
と言われた。
なにそれ?
なにその病気?
意味がわからなさすぎてその時はなにも言えなかったけど、
家に帰ってよく調べた。
視力の中で最も重要な、
ピントの部分から見えなくなっていくこと。
今はぼやけてるけど、
だんだん黒くなって見えなくなっていくこと。
欧米の失明の原因1位だということ。
日本では4位。
この病気のことを知らない人が多すぎて、
わたしもやけど、
説明するのが難しくて、
あんまりわかってもらえない。
すごく怖かった。
目が見えなくなるって、
今まで感じたことのない怖さだった。
すごく落ち込んで、
対策を考えて…
そうしている間に、
癌がわかって、
闘病生活に…。
それどころではなくなった。
ひととおりの癌の治療を経て、
でも思いがけずずっと元気で、
でも、
ここのところどんどん見えにくくて、
ことの重大さを思い出しました。
見えなくなるかもしれないこと。
2種免許がなくなるかもしれないこと。
1年後に来るように言われていた検査に、
ようやく2年ぶりに行った。
視力がまた少し落ちていることがわかった。
萎縮は進んでいないけど、
いつ活動期に入るかわからないこと。
活動気に入ったら一気に視力が下がること。
相変わらず治療法はないこと。
優しい先生は、
心配しすぎは良くないよ、
いつでも相談に乗りますよと言ってくれた。
バスの運転手さんを続けたい。
この仕事をはじめて7年目。
しんどいことは多いにあるけど、
多いにあっても、
病気で休んでも、
辞めたいと思ったことはない。
でも続けられないことがわかった。
運転手さんには向いてない性格やけど、
この仕事が好きだ。
バスの運転手さんの免許には視力が片目0.5と深視力が必要で、
眼科先生は視力はともかく深視力は難しいでしょうと言った。
(大型免許と2種免許には深視力という検査があります。)
どの専門的な本を読んでも怖いことしか書いてない。
治療法はありません。
徐々に、
あるいは滲出型となり急速に、
しかし見えなくなるでしょう。
大好きな、
大草原の小さな家の、
メアリーの台詞が何度も何度も頭に浮かぶのです。
『見えなくなるのわたしの眼、見えなくなるの?』
癌が発覚した時、
ほんの少しほっとしたのは、
はーもう生きることから逃げられる。
この見えなくなっていく恐怖から逃れられると思ったから。
や、しかし、身体と心は元気なままで、
視力だけ衰えていきそうです…😹
なんでわたしばっかりこんな目に?
という気持ちは拭えない。
でもまあわたしやけんしょうがないかとも思う。
どやさ!
と言えるくらい、
わたしらしく、
いつも通り、
楽しく、
わくわく、
たくましく、
ドラマチックに生きよう。
と思って、
いつもの弁慶に来たら、
去年の今より、
声を掛け合えるお客さんが多くて、
常連さんの釣った魚をいただく。
今日イマココ。
楽しいからまあええわと思った🍺✨
楽しんでいきましょう🍺✨