先日の『大丸東京店オープンのお知らせ』投稿に
ついて大変多くの嬉しい喜びのお言葉を頂きまし
た。
多くのファンの皆さまに楽しみにしていただけているのがとにかく素直に嬉しかったですし、たくさんの励みとパワーになりました🐿👍
また、いくつか「鎌倉銘菓の意味/レア感/価値がなくなった」「鎌倉/神奈川のという意識を持ったお菓子なだけに販路拡大悲しく応援出来ない」などのご意見もいただきました。
お気持ち大変よく理解出来ます。
これについて私の経営者としての視点を述べさせて頂こうと思います。
先ず大前提として、そうしたお声やローカルやレア感に価値を感じて下さっていたことに心から感謝しています。
結論から申し上げると、これまでのローカル展開は限りある製造数の結果であり、「ローカル戦略によって商品や企業の価値をあげていく」と打ち出したことは一度もないんです。
創業者の父も生前「羽田空港に店を出すのが夢だ」と語っていたぐらいでしたから。
ちなみに明後日からは「プティ・パケ」が本店限定になったりもしますがこれは数量がごく限られてしまっているゆえです。
当社の経営理念のひとつは【心を込めたお菓子とサービスで笑顔と幸せをつくる】です。
10年前ほど前、製造が間に合ってなく日々欠品に
悩んでいた頃、「もっと数つくれ」「いつになっ
たら買えるんだ」「売る気があるのか」というお
叱りを多く頂きました。
自分の力不足と規模の小ささがとても悔しかったですし、「そうしたお声になんとかお応えした
い」「自分たちが信念と自信を持ってつくっているおいしいお菓子をたくさんの方に召し上がって
もらいたい」という一心で何年もかけて製造場所
の拡大に力を注いで来ました。
ここ数年でクルミッ子の製造拠点も増え、仲間たちの努力もあり、以前とは比べ物にならないほど
多く製造出来るようになりました。
すると今度は「レア感/価値なくなった」「悲し
い」「応援出来ない」というお声を頂いてしまう。
商売とは何とも皮肉なものです。
鎌倉はもちろん、各地で観光客が激減しているいま、残念ながらレア感だけでは企業の未来は創れないし、働く仲間の雇用も守れなくなってしまいます。
ちょっと大袈裟かも知れませんが、お菓子屋の使
命として「笑顔と幸せをつくること」を軸に
『「おいしい」の先にある気持ちを一番大切にする』
というビジョンを掲げたのを今ほど正しかったと感じたことはありません。
かと言って日本全国どこにでも闇雲に出店してい
こうと考えている訳ではありません。
コンビニ展開をしていないのも同じことです。
出店を検討する際はいつも経営理念と出店コンセプトに整合性があるか?を考えます。
ですので当然お断りした店舗だってあります。
身の丈に合った成長をさせていないと理念や菓子
屋の本質を見失ってしまいます。
数年前、製造拠点に続きオフィス機能まで横浜に移り行くなか、我々は鎌倉の企業だということを改めて働く仲間たちの胸に刻むためにも社名を「株式会社 紅谷」から「株式会社 鎌倉紅谷」に変えました。
鎌倉は起業の地であり、鎌倉の企業だという誇りは常に胸にあります。地元の方々に支えられて今の鎌倉紅谷があります。
鎌倉に恩返しするためにもレア感だけではつくれない「笑顔としあわせ」のための
そしていつか会社の夢である
『世界一愛されるお菓子屋になる』
を実現出来るようにこれからも努力を続けて参りたいと思います🐿💖