SNSではかねてからお知らせしておりました通り、昨日8月9日をもちまして長谷店を閉店させていただきました。

 



長谷店は狭いからこそのおもてなしを追求した店舗で観光で滞在時間の限られたお客様にも鎌倉紅谷の魅力を店舗そのものからも感じてもらおうと、コンパクトさを逆手に取ったアイデア機能たくさん詰め込んだなかなか斬新な店舗でした。

 


一方で在庫スペースもまた狭く、納品口がお客様入り口と共通であることなど様々な課題があり、ここ数年は「機能重視」から「スペース優先型」の改装を余儀なくされるなど苦渋の決断も経験し、最終的にこれ以上のサービス向上が物理的に難しいと判断し、閉店の決断となりました。

 


約7年間ご愛顧いただきました多くのお客様に心より御礼を申し上げます。

長い間、本当にありがとうございました。

 


また、開店準備に関わって下さった皆様、近隣店舗、駐車場、商店会の皆様、そして開店以降お世話になった全ての皆様に心から感謝申し上げます。

 

 

長谷店の7年間で私どもが学んだこと、つまりお客様やお世話になった皆様、販売員たちに私が教えて頂いたこと。それは「大切なのは店の大きさではなく、サービスの中身だ」ということでした。

 


この7年間は弊社にとってまさに大きな成長期でありました。

長谷店もそれを強く支えてくれていました。

 



企業は成長の過程で、ややもすると胡坐をかいてしまう。ちょっと油断すればそんな誘惑がそこらにはびこるようになってくるものです。

 


企業のサイズ大きく成長させること。

それがサービスの本質を超えた目的となってしまったとき、企業は本当に大切なものを見失ってしまいます。



それを常に思い出させてくれていたのが、コンパクトでも多くのお客様に喜んで頂けていた長谷店でした。



つまり、あの空間だからこそのサービスの原点があったのだと思います。


「店舗にとっても企業にとっても、大きさなどはさほど重要ではなく、本当に大切なのはサービスの中身であり、それこそが経営の本質だ」ということを思い出させてくれていました。

 



「だったら継続すればいいのに」というお声が聞こえてきそうですが、来店キャパシティと在庫キャパシティのバランス維持はサービス向上の絶対条件で



しっかりと役割を果たしたうえで、我々は新しい一歩を踏み出さなくてはいけません。

 


多くの方々、地元のお客様、そして観光のお客様に育てて頂いた長谷店での経験を、今後はしっかりと鎌倉紅谷全店に伝承し、今まで以上にお客様に愛されるお菓子屋を目指して参ります。

 


これからも鎌倉紅谷をなお一層ご愛顧賜りますよう、宜しくお願い申し上げます。



株式会社 鎌倉紅谷

代表取締役 有井宏太郎