アルケミスト


 集中力つけるために定期的に読書しないとね。世の中に本は溢れ過ぎていて、何を読もうか悩むところだけど、結局のところ時代を越えて評価されている文学作品は、人の心に影響を与える可能性が高いだろうと思う。


 アルケミストも子供に読ませたいとか、最初の読書にいいとか、評判良い感じだったので、選びました。ページ数が少なくて読みやすいのも上記の理由の一つなのだろう。


 そして読み終わった感想としては、やはりこれもっと早く読んでれば…かな。


 あまり要してしまいたくはないけど、要すると…


 目先の事や実際的な事に捉われて、心の声が聞こえなくなった人が多い中、少年は王様の言葉をきっかけに全は一、一は全であること、今を生きる大切さを知る。


 みたいな感じ。上手く言葉にできない。「前兆」という言葉が序盤のキーワード。世界は様々な前兆を暗示していて、少年は前兆を掴むため今を観察することに集中するようになる。


 バガボンドの「理」に近いと思う。





  ただ最後は理に気づいて、悟って多くを求めず旅でも続けるのかと思ったら、割と普通にお宝手に入れてまた旅でましたね。いずれにしても面白かったです。


 今のど真ん中の繰り返し が結果的に良い未来を生む1番の方法なのだろう、と頭ではわかっても実践するのは難しい。無駄に未来ばかり心配して、過去を悔いる毎日。今を生きてるはずなのに、今じゃないことばかり考えてしまう。


 まぁ誰しもがそうだからこそ、この種の話は人気があるのだろう。当たり前に皆ができることは、誰も読みたがらない。


 そして大人になってしまったが故に、実際この手の話はフィクションだから上手くいくだけだよな…とも思ってしまう。どんなに今を頑張ろうとも、自分のしたい事と資質が合わさらなければ、辿り着く程度は決まってしまうし、世界がそれに応えてくれがちなフィクションだけど、現実はどうなのかな…。


 足るを知る + 今のど真ん中 ならかなりいい生き方になるかもしれない。まぁ色々考えさせてくれるだけで、この本を読む価値は多いにある。


 そしてバカボンドも考え方を変えるきっかけになる素晴らしい作品だと思う。続きは出ないけど…。バカボンドをただのチャンバラ漫画だと思ってる人もいるんだろうな…。絵も上手過ぎるから、そっちも最高なんだけど、やっぱりバカボンドからは哲学も感じてほしい。