「欲」とか「業」の部分 | (旧)薄口コラム

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今の教育はキレイすぎてリアルがない。


僕の率直な感想です。


綺麗な部分も汚い部分もごっちゃになって構成されるのが実社会なのに、美化したところだけを伝えてそれが正しいって説くのがいいとは思えない。




「徳」や「清らさ」っていうのんは、「欲」や「汚さ」を知っているから身に付くものだと思うんです。



だから学校とかそういうところでもっと人間の「業」とか「欲」とかいったものをもっと教えてもいいんじゃないでしょうか。



だって嘘でしょ、夢もって努力する正直者が必ず救われるなんて…


実際は夢もってったってしょうもない欲に目がくらんで自分に甘えて、周りの雑念に振り回されることに時間を浪費する。


本当の社会ってこんなもんだと思うんです。


そういったものを知ったうえで善悪の判断がつく人間を育てていけばいい。


それをあたかも綺麗な「部分」が全体の姿であるかの如く学校で教えるから、子供が社会に接したときにわけわかんなくなるんですよ。



初めからいい部分と悪い部分を見せてやりゃいいのにそうしない。


清らかな部分を伝えることが正しいと思う人ばかりが集まったのが今の教育業界なんだろうなぁ。



だから幼くして清濁両面を知ってしまった子は子供社会っていうコミュニティで生きづらくなる。


窮屈な思いをしなきゃいけない。


そんな少数の子供たちの気持ちを表しているのがすやまたけしさんの素顔同盟 であり、山田詠美さんの「眠れる分度器」なんだと思います。


ぼくは勉強ができない (新潮文庫)/新潮社
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(この本の最後に載ってます)


たぶんこの人たちも同じ思いだったんだと思う。

立川談志・島田紳助トーク1 立川談志・島田紳助トーク3

(Youtubeより)




僕はたとえどれだけ幼い子供と向き合うときでも、かなり意識的に「欲」とか「業」とかいう部分をデフォルメします。


だから他の講師(特に学校の先生を目指している人)たちからはあまりいい評価はされていないはずです。


でも一人くらいそういった部分を伝える人がいてちょうどいい。

少数だからこそ必要以上に「汚れ」の部分を強調するくらいでちょうどバランスがとれるんじゃないかって考えています。


たぶん世の中にはそんな大人を求めている子供が少なからずいるんじゃないのかと思うので。


社会のいい面/悪い面を知ったうえで自分の足で歩きだす子供を育てたい、学校の「潔癖さ」を窮屈に感じる少数の子の居場所になりたい。



そんな思いで子供の前に立っています。



こんな事絶対教育業界の志望理由に書けない(笑)


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