前回の記事が書いてて楽しかったので
今回は小説版の記事を書いてみようと思います。
元書店員、本好き歴は7年。
私がお勧めしたい、出会えてよかった本をお裾分けします。
モモ
ミヒャエル・エンデ
時間泥棒は
すぐ近くに実在する
エンデの名作
円形劇場の廃墟に突然現れた謎の女の子モモ。
彼女が何歳なのか、どこからやってきたかも分からない。
街の人々はそんな彼女をあたたかく迎え入れます。
ところがある時から街に異変が起こります。
《灰色の男たち》がやってくるようになって…
灰色の男たち、つまり時間泥棒とモモの戦い。
失われた大切な時間を取り戻せるか…
登場人物はどのキャラクターも愛らしい個性をもつ
キャラクターで、自分がその輪の中に入って
まるで彼らと友達になったような気分になれます。
大人がこれを読んだ時に《時間泥棒は存在する》と
誰もが思うでしょう。
それは人の形をしていなくても。
自らを省みることが出来るので、
私は定期的に読んでいます。
この本を生み出してくれてありがとう、と言いたい。
不朽の名作です。
月とコーヒー
吉田篤弘
1日のおわりに
そっと寄り添う
24篇
私が吉田篤弘さんに興味を持つきっかけになった
一作。
そこから沼って沼ってほぼ全作品を集めて読んでいます。が、一冊紹介するならこの《月とコーヒー》
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生きていくためには
必要ではないかもしれない。
でも、日常を繰り返していくためには
はならないものたち。
喫茶店〈ゴーゴリ〉の甘くないケーキ。
世界の果てのコインランドリーに通うトカゲ男。
映写技師にサンドイッチを届ける夜の配達人。
トランプから抜け出してきたジョーカー。
赤い林檎に囲まれて青いインクをつくる青年。
三人の年老いた泥棒。空から落ちてきた天使。
終わりの風景が見える眼鏡──。
全作品、原稿用紙10枚程度。
寝る前の5分間、この本をめくってみてください。
必ずお気に入りの1篇が見つかるはずです。
(Amazon紹介ページより)
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この紹介文すら愛おしい!
文庫より大きく、単行より小さいこの本のサイズ感も
吉田篤弘さんの装丁に対するこだわりが
そこかしこに散られた作品です。
夜に読書したい方、
ひとりの時間を大切に過ごしたい方、
或いは長い文章が苦手な方にもおすすめ。
ミ・ト・ン
小川糸
あたたかいだけじゃない
苦しい思いも
人生には必要不可欠
ルップマイゼ共和国のとある大家族に
待望の女の子が生まれた。
その子の波乱でも温かい人生に
いつも連れ添うミトンーーー
小川糸さんといえば【ツバキ文具店】【ライオンのおやつ】がやはり人気ですが
私は隠れた名作【ミ・ト・ン】を推しています。
文庫も出てますがこの作品は
ぜひ単行本を…!
装丁が全然違います。
所々の挿絵もかわいくてまるで児童書のような
感覚で読み進めることができます。
キッチン
吉本ばなな
幸福とは、
自分が実はひとりだということを、
なるべく感じなくていい人生だ。
日本の文豪、吉本ばななのデビュー作。
ことあるごとに読み返してます。
(写真は祖母から譲り受けたのでだいぶ古いものですが)
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私がこの世でいちばん好きな場所は台所だと思う──祖母の死、突然の奇妙な同居、不自然であり、自然な日常を、まっすぐな感覚で受けとめ、人が死ぬことそして生きることを、世界が不思議な調和にみちていることを、淋しさと優しさの交錯の中で、あなたに語りかけ、国境も時もこえて読みつがれるロング・ベストセラー、待望の定本決定版。〈吉本ばなな〉のすべてはここから始まった。
(新潮社より)
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吉本ばななの作品すべてが《生死》を強く感じさせられる物が多いです。
しかし、近年の作品ではそのスピリチュアル要素が
ぐっと強くなっており
私には合わなくなってきましたが
1980-2000年代の作品は好きなものが多いです。
キッチン、TSUGUMI、アムリタ……
思い返すと読みたくなりました。
いかがでしたでしょうか
今回は私の読書歴を振り返ってみて
読了直後も今も
同じくらい大切だと思っている本を紹介しました。
他にも
受賞歴のある本でおすすめ、
ミステリーでおすすめ、
児童書でおすすめ、
などで記事を書くと思います。
リクエストなどあればコメントにお願いします。