去年、新型Zの試乗を行ったディーラーにこの車が展示していました。


目指せ!東洋一のカーマニア

この車、日産の初代シルビア(P311)

1965年から3年の間生産された車です。


資料によると、もともとはダットサン・フェアレディ(SP311)のシャシーとエンジンを流用して、2ドアのクーペボディをまとったスペシャリティカーのはしりともいえる車です。


この素敵なスタイルは、ドイツ人デザイナー、アルブレヒト・フォン・ゲルツ(実際には当時日産デザイン室に在籍した木村一男がゲルツの指導の下にデザインしたものと言われている)によるクリスプカットと呼ばれた美しいデザインは彫刻的な美しさの中に、継ぎ目を極力減らしたボディパネルを持つが、見た目ほどヤワな車ではなく、かなりタフな走りもこなせるポテンシャルを持っており、神奈川県警の高速機動隊パトカーとして採用されるほどの車だったそうです。


とは言うものの、商売的にはフェアレディとスカイラインの影に隠れ、3年の間に554台しか売れなかったものの、存在感は高く、となりにおいてあったR35のGT-Rそっちのけで撮影していました(^^;


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店の人に聞いてみると、どうやらこれは旧日産座間工場の中で動体保存されている「座間コレクション」の一台だと言うこと。なるほど、どうりで状態が良いわけだと納得がいきました。


しかし、ミニバン、ミニバン、と7人乗りの車が大きな意味もなくもてはやされるこのご時勢、もう一度パーソナル路線に立ち返って、これぐらいの手ごろなサイズの小粋なクーペが欲しいところです。