春先にサーキットテストで少し気になってた事。
スプリングに相まった足の動き、
タイヤ剛性とシャーシ剛性のマッチング、

詰まっていく毎に感じる何処かリズムの噛み合わない部分がある違和感…どうもエンジンレスポンスじゃ無いかなと。
いくら電子スロットルとはいえ、鈍いよなぁ。
って事で売り車なんだけど都度アップデートが進んでいくシルバー号のミッション降ろしてみたのです。


降ろしたついでにベル内を点検。
軽く洗いましたが走行少ないだけあって綺麗なモンです。やはりこうでないとね。ガイド部は比較的摩耗が進んでいて、結構な指感触での段差が気になった。どうもレリーズベアリング内のグリス溜まりが少ないの気がするのだが。しかしベアリングはなかなかのお疲れ様状態。フォークも摩耗してる。って事でピボットから全て新調しておきました。

で、気になってたフライホイール、重量を測ってみた。


何と9.5キロもありました。
奇しくもS2000/AP2も同じくらいの重量です。
互いに電スロ車なんだけど何かこの10キロ弱ってのに秘密があるのかな?

付けてみたのはORCのノンアスディスク、ダンパー付き。最もライトな、ストリート寄りのスペックです。
最近は好んでオグラクラッチを使ってますね。
ペダル踏力、ミート感、切れる位置、ダイキン系ハイパーシングルに多い踏み始めで切れるあの、悪くいえば踏み込んでから繋がるまでが遠いあの感覚が無くてかなりノーマルライクです。

で、当然このフライホイールも測りました。


しまった💦ピンボケしてたとは(笑)
5.5キロでした。
当社S2000用クロモリフライホイールとほぼ同じ。
何かちょっと答え合わせに正解した様な嬉しさが。
やっぱり何か関係性あるぞ。

ただディスク、カバーの大きさは思ったより小さく無くてほぼノーマルと変わらないサイズ、なので慣性モーメント的には単にフライホイールの軽量化分だけの恩恵かなと想定されます。

フライホイールを比較的控えめに軽量化して、クラッチシステムを小径化する方がモーメント的なメリットは高いと思うのだけど、恐らくダイヤフラムの長さを稼いでペダル踏力を小さくする目的もあるだろうからこのボリュームになったのだろうな。

そういえば!
オイルパンとブロック、ブロックの左右バンク、の継ぎ目からオイル滲みが…頼むぜスバル。。

こんな時はワコーズのクイックフィックスが役に立つ。

ボンド臭で速乾性な透明の液体を塗布していきます。
まもなく乾いて継ぎ目に幕を張ります。
まだ滲み初期の様な感じなのできっと止まるでしょう。ダダ漏れのAE86ミッションが止まったくらいなので(笑)


さて、フラホ軽量化の恩恵ですが。
これは思ったより良いかもしれない!
S2000/AP2と同じで重すぎる設定じゃ無いのか?と思われるフライホイール、勝手に考察すると低回転、アクセル低開度域のレスポンスをシビアになりすぎない乗りやすさを演出する為だったのかと考察される。言うなればアナログ的にファジー化する目的で重たくしてるのか相乗してトルク感も増すので発進や車庫入れ時などの動き始めが楽になるし。高回転はある程度回ってる慣性でアクセルは付いてくるので、鈍くなりすぎる手前まで重くした設定なのかな、と勝手に考察しました。

なので狙い通りソコのファジーさが邪魔だった。
今回はよりスポーツに特化する為のスポーツクラッチなので目的と期待する恩恵は充分達成できてるね。

トルクカーブの立ち上がりが鋭くなり、少し辛そうに回ってく高回転がちょっぴりストレスフリーな感じに。案の定発進トルクは細くなったけど、その辺りは電スロ特有の意図的にスロットルポジションセンサーによる電圧変化をECUに認識させる様な踏み方を意識すればデメリットと感じるほどの乗りにくさにはならない。

何より3速全開までの到達感の鋭さは気持ち良くなった。ショートコースでも国際コースのインフィールド区間でも恩恵ありそうな感触。

最後に。
およそ想定内で良くなったのだけど唯一の想定外はゼロ発進時、アクセル開度ゼロから踏み始めるレスポンスがやはり電スロ、鈍いまま(笑)何だろうなぁ、コレは排気管の抜け過ぎが影響してるのか?もしくは重たいフライホイールに合わせて立ち上がりを敢えて鈍くしてるとか?もしくはアナログ的に排気システムとのミスマッチかな?確かに少し不等長な排気音してるからSARDエキマニが起因してるのかも。


やはり吸排気、ECU共にノーマルの方がゼロ発進時レスポンスが良い気がするなぁ。回っていくごとにパワー感は劣るのだけど。第一触媒の位置から見ても排圧というか排気抵抗とヌケのバランスって大事だなぁと思います。

結論。
やはり軽いが偉い!じゃない。
重い方が失敗はないかも。
でも…特化した領域でドライバビリティが向上する事を引き換えるなら、変更するという事はNGじゃない。

タイム的な恩恵の可否はまたご報告します。