まぁ、つまり純正のサブフレームに新調したって事ね(笑)


色々考えたのだけど…このタイミングで補強するか、しないか。でも今回の検証はソコじゃなくて、新車時から装着のノーマルサブフレームが耐用的に劣化してるのかを確認したくて。まぁ、きっと何かしら疲労はしてるのだけどね。

先日のハブベアリングといい、好んでノンアスクラッチ使ってる事といい、局部的な強化は応力を別の場所に移行させて二次疲労が懸念されるような。それこそフルピロブッシュもそうなんだけど(笑)逆にフルピロによる攻撃性が少しサブフレームで逃げてシャーシの疲労を緩和するならなぁ、とポジティブに考えてみたり。

ま、とにかく新品ノーマルを味見しておかないとね。
補強は段階的にその後にでも。全てのお客様が補強サブフレームを使うわけじゃないし、前期に後期メンバー流用もポン付けでどうなのか精査できるし。


14年経過したサブフレームは…降ろしてみると意外と普通なのだが。
気になってたのはアライメントの変化。
キャンバーを最大値でクランプした場合でもトーの調整レンジは自由度あったのに、結構なトーインにしかならなくなった。
一つの目安はキャンバーカム、トーカム、どちらも最大に振るとキャンバーが4度以上、トーは弱アウトになる、ってのが大体の目安。ところがトーをゼロ付近にするのにもトーコンカムをアウト目一杯で足らずキャンバーカムでポジティブ方向に起こさないとトーが開いてくれないのが現状で。

アームか?ナックルか?サブフレームか?
先日の鈴鹿で欲しいトラクションを得られなかった(タイヤエアボリュームの問題も大きいのだが)事もあってまずはサブフレームから替えてみる事にしたのです。

期待するのは新調による丁度良い復調。
この時点ではサブフレームが犯人扱いです(笑)


賛否両論あるリジカラですけど。
僕はご存知、必要派です。

サブフレームのボルト穴辺りの溶接処理が型の問題か車輌が新しいほど良くなくて、そりゃタイプ Sや最終型でリジカラ付けようモノならだいたいバリ修正マストなのですが、ビックリするくらいその必要が無かった今回のサブフレーム。製造精度は良くなったのか(笑)

ただ…


左側センターの穴だけシャーシとの座りが悪かった。
いわゆる製造上の歪みかね。
前と後ろがシャーシにゼロタッチした時点で1ミリほど隙間が空く。これがノーマル許容範囲の交差と思いたい。右側は均一。あと改めてサブフレームとシャーシの面はほぼ揃っていない事を確認。。
やっぱり要るよ、リジカラ‼️

何回も書きますがボルトのセンタリングが主たる目的のパーツじゃないからね。接合面強度を向上させる部品なのです。だからアルミ製なのね。

根拠はなくとも気持ちは大事(笑)
サブフレームの座りが良くなるであろう順を吟味して少しずつボルトを締めていきます。これまた根拠なく締め付けトルクを1キロ増しにしておいた。
完全なる精神衛生目的。

しかし単に綺麗なるのは良いね。
コレで底まわり全てのパーツが新車装着品で無くなった。この部品を新調するだけで少しテンションが上がる事を踏まえると補強するならやはり剥離してサフ吹いて防錆塗料で仕上げたいところ。特別感のある色も塗りたいし。んでも、今はソコじゃ無いね(笑)


組み付けるより、堆積した埃や汚れを清掃する方が時間を喰う(笑)さらにボルト類のネジ修正したりグリスアップしたり。少し精度の高い組み付けをする為の下準備は意外と手間を喰うのだが…手を掛ける理由はあっても手を抜く理由は無いからね。


早速計測してみる。
ん〜、、正直あんまし変わらない様な、、
もしかして…


トーコンが悪さしてるのか?と疑ってみるも…交換しても変化は無さそう(涙)

キャンバーカムとトーカムで最大にネガティブ方向へクランプした時、キャンバー角は左>右で、トーは右の方がアウトとなる。
つまりどう考えても右の値に左を導くしかないのだ。
さぁいよいよ困ったぜ。。


こうなったら測定条件誤差も疑ってデジタル測定してみるか!アナログ値とデジタル値の互換性も確認できるし。

って事で2年前のデータを探してきた。

マットグレーからサテンカーキに変わるタイミングだったな。見たいのはこのデータ。
そして今回。

うーん、大きく変わってないけど(笑)
トレッド差があるのはホイールのリム形状の違いからセンサーの掛かる位置が違うから、と考察すればこんなモノか。見たいのは左右差だから位置関係に伴う数値は無視しても良いかと。

今回リアサブフレームを新調した事でミリ単位でのスラスト角補正はできたかな、と言う感じです。


ちなみに…トーコンの長さが足りなくてトーインを余儀なくされ、結果的にキャンバーカムを起こして補正せざるを得ない状況を避けるべく、当社の調整式トーコンアームを付けて検証してみた。これでトーに関する制約から放たれ全体的な自由度が増す。

しかし、キャンバーカム左はやはり起こす方向に調整。これが左側スラスト軸を左に寄せてしまう原因だろう。つまり…サブフレームとシャーシの位置関係は適正範囲内ではないかと。この関係性を適正化するなら…調整式アッパーアームだな。これによってキャンバーカムは単なるスラスト軸補正カムへと担う範囲が簡素化されるし。

どーしよか?
やっぱり調整式アッパーアームは必要なのか。俺はその差を感じ取れる体内センサーは付いてるのか(笑)
プラシーボ効果に陥る可能性大…
ま、そもそも左右の旋回アプローチも違う事だし戦犯がスラスト軸と決めつけられる日までこのままにしておこう。

とりあえず今回の調整後データ。
貴重なデモカーデータ⁉︎いや、これだけ真似しても何も始まらないしユーザーさんの車輌でも乗り方やセットアップ、好みで味付け変えるから特にこの数値が意味するモノは何も無いのね。だから基本のトーゼロ。
強いて言うなら…リアのトーセッティングだけはストローク量でトー変化量に個体差が大きくでるからフルストロークでどの位置に来るか想定して目標値を設定した方が良いとは思うけど。

因みにフロントは特に今回問題視してないから調整精度を上げる前に心が折れたので、数値を寄せたらOKとした(笑)

それよりも問題はアナログとデジタルの誤差。
トーインゲージで測って補正値を算出し糸を張って左右差を補正しても幾何学中心線から導く数値ではないのでアナログ調整でインを導いてたとしてもデジタル計測ではアウトになってた点。
適当に⁉︎合わせても揃う時は揃うのに…

これはいよいよトーインゲージの校正確認もマストになってきたか…
まぁ何基準で測定するか?がそもそも違うから双方のデータに互換性が無いのは周知なんだけど。

知れば知るほど凹むし疲れるよね、こういう検証は(笑)
ま、現状を受け入れ、手放しで走行しても左右に流れないならまずソレで良しとしよう。
サブフレームの新調も劇的とはいかずとも補正したい方向には僅かでも寄っていったし。

とりあえず降りたサブフレームは問題も致命傷ではなさそうなので補強用のベースとしてストックしておこうか。

このデータが何かで活きる日が来ることを祈るよ(笑)