酒井駒子さん松本大洋さん原画展 | くるくるルーム

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猫と充実生活

今日はとてもいい天気だったので、
バイトのお昼休みに10分ほど歩いて…
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表参道駅すぐの山陽堂書店、
『小さいことばの原画展。ー酒井駒子、松本大洋、そして糸井重里。』
へ行ってきました。
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この本の原画展です。
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☆おどろいた事☆


★松本大洋さんのモノクロイラストが、鉛筆と墨(インク?)だけで描かれていた。

★表紙のイラストはカラーなのですが、
 WEBで見た時にはテンペラやガッシュのような、
 しっかり塗り込めた堅牢な画に見えたのに、
 実際に印刷された本のカバーを見た時「あれ?意外と薄塗り?水彩?」と思った。
 原画をみたら、さらに、「すっと迷いなく」描かれたようにみえる絵だった。

★鉛筆で描かれた絵だけど、その下書きの線が見当たらない。
(うすく鉛筆でアタリ描いて、本描きでなぞって、
 下書きを消しゴムで消して描いたとして、その跡がわからなかった。
 どんなに丁寧に消しても、紙に多少は消し跡は残る…はず。)

★まさか一発描き!?

★「鉛筆」と「墨」だけで描かれた絵画が、
 逆にどうやって描かれたのかわからないマジックに呆然となる。

★そしてその、鉛筆の線と、筆の跡の、確かな事。
 腕と指先から湧出る泉の様な。



☆酒井駒子さんの絵も、WEBでは、版画のような油絵のような、
 奥行きの深い大きめの絵に見えたのに、原画は小さな手のひらサイズの絵で、
 しかもおそらくガッシュかアクリル系の水彩…?

 紙の上にある色や線が、豊かなのに、必要十分で、無駄がなく、
 美しい緊張感と調和で成り立っている。 超絶技巧。

 どうやったら筆でこのようなマチエール(わぁ、この言葉久しぶりに使った。浪人時代以来)
 を造れるのか。
 深みが出せるのか。

 絵を描く事が呼吸のような人なのだろう。




小さな展覧会でしたけど、
酒井駒子さん松本大洋さんの「手の跡」に、呆けてしまった。
ぽーーーーーーっと した。


何千、何万、もっと?の線を、その腕で引いてきた人の線だ。