サイズの妙
どんなに優れた道具でも、自分に合っていない。サイズが合っていないものは、使いにくいものです。
それは、どんなに高価な衣服でも、サイズが合っていなければ、価値も落ちるし、自分の身の丈に合っているかということも大事なことと同じように、小手もサイズやデザインを大事にしたいと考えています。
 
小手のサイズについては、よく用いられる測り方は、「中指から手首までの長さ」と「掌(手のひら)」の厚さです。
剣道具屋さんによってももっと細かく測ってくれるるところ、手のひらの実寸大を紙に書き写してくれるところもあるでしょう。
そのサイズから個々に合わせた型紙を制作し小手を制作してくれるところは何軒あるのでしょうか?また、手の大きさは測っても、実際は指を曲げて使用するわけですから、各々の関節は違うはずです。
ということは、細かなサイズよりもデザイン的に秀でている物があると推測できます。簡単に言うとポイントを押さえてある小手であれば使用感が優れているように感じることができるということなんだと思います。
 
僕が私的に大事にしているのは、親指の長さです。剣道では、「左手の小指が大切」という教えがあり、「親指は力を入れるな」とよくわ言われており、どの書籍でも大概は同じことが書いてあります。
でも僕的には、「親指に力を入れすぎるな」であり、親指がなくても良いとは思っていません。親指に力が入りすぎることで起きる運動の障害はありますが、利き手の親指自体は、欠損すると一番保険が高くおりるくらいの重要な指と認識しています。
なので、僕は逆説的に、親指をしっかり使うことを意識しているので親指のサイズが合っていない小手はお勧めできないと認識しています。
また、サイズの確認として、竹刀を握った時に、大きめに感じるよりも少し小さめ。小手下を使うならジャストくらいが良いと感じています。
 
手首の位置についても考慮の必要性を感じています。剣道自体は、手首を内に入れることはほとんどありません(皆無といっても良い?)道具を握るスポーツや運動全般に言えることですが、開いて握る(俗にいうくそ握り)
ことはほぼなく、内に絞って握るのがほとんどです。なので、内側の手首の位置よりも外側の手首の位置を重要視する必要があり、そこがずれるとしっかり構えることが難しくなるとの考えを持っています。
何回も、言っていますが。
合う合わないは各々の感覚です。

人の話を聞く。調べるは、大事ですか、最後は自分で試して決めることです、他人に任せてしまっては、せっかくの道具選びも台無しです。

20代の人はお金は大事でしょう。
30も、中を過ぎると、お金も大事ですが、時間も、大事になってきます。
もっと行くと、時は、有限だと気がついてきます。

ですから、私は、評判のお店や、道具があれば、新幹線や飛行機を使っても、訪ねに行きます。
そうしないと、自分に合うかわからないので。
お金も大事ですが、時も大事です。
そう言う意味で、30代くらいにならないと、金と時のバランスが取れないなではと思います。

でも。もっと若いうちから出来たら良かったと思います。
ここのブログで書いてある武道具店は、そう言う意味ではどこもオススメです。
 
ネット世界で有名な小手の筆頭格
平野武道具(一引)と東京正武堂(鐡)について
もう少し書こうと思います。
こだわって作られている小手は、その作者の考えや思いが入っています。
 
最初に断わりますが、どちらが優れているとか良いとかいう話ではありません。
(こだわりを持って作られている剣道具全般にも言える話だと思います。)
防具は個人差、人それぞれ(剣道具に限ったことではありませんが。)ありますので、防具購入に迷っている人のために少しでも足しになればと書きます。
また、私は、ごく普通の剣道が趣味のおじさんです。
競技バリバリとか、極めたわけでもありません。
単純に趣味として嗜んでいる剣道好きな人です。
イメージ 1
 
左が鐵。右が一引です。使用年数(回数)は同じくらいだと記憶しています。
小手ですから、形状が大きく違うということはありません。

自然に置いた時の外見の違い。(イメージ)一引:パー 鐵:グー
手首の柔らかさ。一引
手首部分のくびれ。鐵のほうが大きい。
手を開いたとき。一引:余らない。鐵:小指側の革がやや余る。
重さ。鐵のほうがしっかりした重さを感じる。

イメージ 2左が鐵
右が一引
 
小手布団が「ハ」の字に開いてくるのが、個人的に嫌いです。
小手紐の質。小手紐の締め方にもよると思いますが、一引の方が開きやすい。
稽古が終わった後に、形を整えてしまっていますが、なかなか癖がつきません。
 

イメージ 3自撮りですので、雰囲気のみ
 
 
普通に構えられます。
 
イメージ 5
 

 
イメージ 4
 
一引
 
親指の収まりがいいように感じます。
 
イメージ 6
 

手の内の素材については、消耗品的な感覚がありますが、どんな革を使うのか選択可能かどうか確認する必要があります。
一引のソフトパンチについては、穴が最初から空いてるので、すぐ穴が広がりそうな感じがしますが耐久性はあります。ただ、通常の燻した鹿革に比べると穴は広がりやすいと思います。
 
イメージ 7
 
イメージ 8一引
 
匂いについて
剣道具=くさい。(しかもかなり)というイメージがありますが、特に小手はくさいものです。匂いでいうと、圧倒的に、一引の方がくさくありません。(手の内に燻した皮を使用しているかどうかによるところが大きいように思います。)

耐久性について。
一引のほうが圧倒的に柔らかく自由度が高くなっています。それでいて、布団の綿が出ているとかホツレているとか、そういったことはありません。(防御面で問題はありません。)それを良しとするか、逆にへたってきているとみるかは、意見が分かれるところかもしれません。
あまりネタがなく。しばらく剣道具の話はできませんでした。
 
今回は、剣道具そのものでなく、防具袋の話をしようと思います。
稽古には全く関係ありませんが、意外と使いやすい防具袋はないか?と思案されている方がいるのではと思います。
 
一昔前までは、帆布で出来た大きなきんちゃく袋(子供用)か、革製(またはクラリーノ製)のボストンタイプのみだったように思えます。
 
革製のボストンタイプはまだ販売していると思いますが、高い・重い。だったように思えます。
 
今はナイロン製が主流でしょうか?お値段も安いし軽いし普通にこれでよいと思います。そして出てきたのが

 

 
キャスター付きです。持ち運びがかなり楽です。引っ張るだけですからね。
ただし、余計なものがついてる分、重たいです。
階段、雪道(雨もかな)は、もって運ぶことになります。
 
 
僕が今使用しているのは、巨大なトートです。
僕の移動手段は、車なのでいろんな意味でトートのほうが使いやすいです。
ただし、普段使いは問題ないですが、遠征とかはやめています。
また、車に長時間放置すると、車中が、芳しい香りで充満間違いなし。人の車に乗るときは遠慮しています。
また、雨の時は、上にタオル等を置くようにしています。
 
普通のナイロン製の防具袋買った後に、車を使う人であればトートタイプが良いと思います。

 
真竹竹刀製作所の竹刀を愛用してから、竹刀を使い捨てる。道具として消耗品的な考え方は変わりました。
確かに竹刀は、使えば痛むし折れるしささくれます。
前は、折れたらある程度、自分で削って、それがダメなら後家竹刀としていました。なので、ある意味、経済的に考えた使用方法だったと思います。
ある時をキッカケに、今の竹刀製作所の竹刀を愛用してから、使うだけ使って使い捨てる方法から、折れた等の竹を差替える修理に変わりました。
折れたら替えるので、同じような気もしますが、1本の竹刀を使い続けてるという感覚は違います。また、バランスとか握りとかもほぼ変わりません。

 




そもそも、この竹刀を造る竹刀職人の傾向があっていると、かってに思ってます。
まず、竹の質、削り、質感その全てが素晴らしい。そして、バランスが良いです。どの竹刀も、そこは、変わらないので、握りだったり、太さが変わっても全くダメということはありません。なので、安心して、色々試せます。