先日一次募集が締め切りとなったキャロットクラブ。
非会員ではありますが、折角一般公開されているということもあり、馬を見るお勉強(+ちょっとだけ入会チャレンジの準備)のためにキャロットの募集馬をひと通りチェックしてみました。
再来年の今頃、改めてチェックをしてPDCAを回すために、一応公開しておこうと思います。単純に読み物としてご活用ください。
関東は良い牡馬が多かった印象ですね。
個人的には21.ディーパワンサ、36.エリスライト、39.メリート、08.アルーブリュットが好みでした。
【評価基準】
★★★★★=重賞~GⅠ
★★★★☆=OP〜重賞
★★★☆☆=3勝~OP
★★☆☆☆=2~3勝
★☆☆☆☆=1~2勝
☆☆☆☆☆=未勝利~1勝
01. プライストトゥパーフェクションの23(キタサンブラック) ★★☆☆☆
父産駒らしい後肢の可動域の広さと、繋ぎは立っているが芝向きの柔軟性を感じる体の使い方。キタサン牝馬としては幅があるタイプで、胴は長いが手足が短く、母系由来の北米的な特徴が体付きには表れている。腰に緩さを感じるため、成長して力が付いてくれば。厩舎で☆ー1。
02. イーデンキーの23(エピファネイア) ★☆☆☆☆
硬さがあって前後ともにストライドが狭く、体もうまく使えていない印象。表情も幼さを感じるなど、個人的には歩様、馬体ともに好みではない。血統から見て7,000万円という募集価格も割高な印象。
03. ケイティーズハートの23(エピファネイア) ★★☆☆☆
エフフォーリアの全妹。年度代表馬に輝いた兄よりは軽い作りになっているが、胴長な馬体からも適正は兄と同じく2,000~2,400m辺りが想定される。
前後の連動性がイマイチで、エピファネイア産駒の牝馬らしくトモが甘い印象。もう少し全身を使って歩けるようになれば。飛節や球節から、この牝系らしく脚元は少し心配。
キャロットアワブラの代表格であるリッチダンサーの牝系。
纏まりの良い馬体でバランスが良く、背中の使い方が上手な歩様。一方でトモには緩さがあり力感にやや欠けるような歩きとなっている点、及びストライドが狭い点は気になる。関節部のパーツが小さめで脚元が心配。
重賞馬パラレルヴィジョンの全弟。キズナ産駒としては軽さを感じる作りで芝向き。
胴にゆとりがあり、全兄よりは距離が持ちそうな体付きに見える。捌きが柔らかく手先にクッションも効いており、地面にを真っ直ぐに捉える脚の出方が素晴らしい。
もう少し筋肉量が付いてい来るとなお良いが、お値段に合った走りを期待したい一頭。
06. ウラヌスチャームの23(キズナ) ★☆☆☆☆
キズナ牝馬としては体付きがスッキリしすぎている印象で、前後のバランスももうひとつ。前進気勢を感じる歩きではあるが、トモの容積にも物足りなさがあり、1~2つは勝てそうだがアワブラ入り出来るまで勝てるかには疑問符。
07. シーブルックの23(ロードカナロア) ★★☆☆☆
豪短距離GⅠ馬の母×カナロアのカップリング。短距離馬らしい肉付きの良いトモと前向きさが目立つが、気性面には心配が残る。既にある程度馬体が完成しており、大きな成長が見込みづらそうな印象も。
08. ラッキーダイムの23(ロードカナロア) ★★★★☆
相やや手脚は短めだが、筋肉量は豊富でフレームも立派な好馬体。やや前後の連動性に乏しい部分はあるが、ピッチが速くストライドもしっかり取れており、後肢の踏み込みもしっかりしている。重心の低い歩様で、歩きの質はかなり高く走るカナロア産駒の動きに見える。
気になるのは左前膝で、やや内向きにオフセット気味。故障に悩まされなければよいが。
アワブラ×アワブラのキャロット血統。ダービー馬レイデオロの半弟にあたる。
1/10とかなりの早生まれ故か完成度は非常に高く、特に非常に可動域の広い後肢の動きが強く目を引く。トモもしっかりしており、明らかに芝でキレそうなタイプ。十分な馬格があるにも関わらず重たさは感じられず、動きの質はかなり高い。この血統としては気性が良さそうな点もプラス。内弧歩様気味な点だけが減点要素か。
10. カヴァートラブの23(サートゥルナーリア) ★★☆☆☆
愛・仏でGⅠを制した母の4番仔。非常に雄大なストライドで歩いており、特に前脚の出の柔らかさと広さは、中々ここまでの馬は見たことがないというレベルのもの。歩きのリズム感も良く体もうまく使えていて、歩様動画からは欠点らしい欠点はない。
懸念点は馬格で、管囲21.8cm、馬体重552㎏というサイズはやや大きすぎる印象。デカすぎる馬はデビューも遅れるし調教で負荷もかけられない、ということが往々にしてあるため、リスク面では覚悟が必要。但し問題なく走ることが出来れば、大化けする可能性は十分にある。
11. コントラチェックの23(サートゥルナーリア) ★★☆☆☆
重賞を3勝した母の初仔。初仔ながら恵まれた体格で、サイズは十分。
重心の低い滑らかな歩様で雰囲気はあるが、緩さがあって踏み込みやストライドがいまひとつなこと、左前脚が内に刺さるような歩様が懸念点。蛯名厩舎も個人的には評価が低い。
12. フェルミオンの23(サートゥルナーリア) ☆☆☆☆☆
母17歳時の高齢出産。体高が低めだが胴が長く、適性が分かりにくいややアンバランスな体付き。サートゥル産駒らしい重心の低い歩きで推進力を感じる。馬体に幅があって立派な体躯だが、筋肉にメリハリが乏しくボテっとした印象を受ける。
13. バウンスシャッセの23(サートゥルナーリア) ★☆☆☆☆
リッチダンサ―牝系×サートゥルナーリアということで、11.コントラチェックと同配合。
前肢の出は柔らかいが、前後の連動性がイマイチで歩様自体もやや力感に欠ける印象。気性的な所もやや不安が残ること、関節部が若干もやついて見えることなどからも、個人的には強調しにくい。
14. ビッグワールドの23(コントレイル) ★☆☆☆☆
キャロット唯一のコントレイル産駒。
歩きのリズムは良いが、馬体が薄くトモの弱さを感じる踏み込みの浅い歩様。曲飛だが先述のとおりトモが頼りないため、どこまで切れ味を発揮できるかは疑問符が付く。
みんな大好きシーザリオ牝系。ジオグリフが出ているドレフォン×キンカメ配合だが、この配合は牝馬はあまり走っていないという点には気を付けたい。
シーザリオ由来の胸の深さに、ドレフォンらしい胴長な馬体。体の使い方も柔らかく、体を大きく使って歩けているが、繋ぎが非常に立っており芝というよりはダートに向きそうな体躯。と考えた場合にはもう少しパワーが欲しいのかなという感覚。
ダート交流重賞で存在感を示した母の初仔。ドレフォンらしく胴長だが、こちらは15.と比べて手脚は短めで短距離向きの馬体。繋ぎが立っていて沈まないのも父産駒の特徴。
ダート血統らしく馬体に幅が合って筋肉質。気性面にはやや懸念が残る。もう少し踏み込みが力強ければ尚好みだったが……。
母は2,200mのGⅠを2勝、キャロットで栄えるクリソプレーズの牝系。
首が細くて繋ぎが比較的寝ており、手先にクッション性を感じるなどドレフォンというよりは母の色が強く出た馬体。母産駒は活躍した初仔のオーソクレースも含めて体質の弱さに苦しめられているが、本馬についても全体的に華奢でトモの容積も乏しく、管囲19.0cm・馬体重402㎏で脚元も不安な歩様で、母産駒の例に漏れないといった印象を受ける。
母は重賞を4勝しオークスでも2着。タフさとパワーを伝える最近注目のBMSマンハッタンカフェという血統。父レイデオロという配合でスピード能力の有無が焦点となるが、硬さが勝って引手に引かれるような歩きでスピード感に欠け、芝の2,400m以上の長い距離でないと戦えなさそうという印象。早生まれだが顔つきも幼く、全体的に強調しにくいかなぁ……。大竹厩舎も割引要素。
バランスの良い体付きで18.よりは素軽さを感じるが、8月時点で管囲19.0cm、馬体重399kgととにかく小柄。馬格がないと走ってこないレイデオロ産駒としては致命的か。全体的に筋肉量が足りてない感じもあり、パワー不足にも映る。
20. アディクティドの23(レイデオロ) ★☆☆☆☆
キンカメ系と相性の良い母にレイデオロをカップリング。母17歳時の高齢出産、かつ4月27日の遅生まれだが、現時点で馬体重は443㎏。トモ高な馬体からも成長余力はありそうで、480㎏程度での競馬になりそうか。もう少しストライドが広ければベストだが、伸びやかさと適度な力感を感じる歩様で歩きは決して悪くない。
問題は、牝馬の成績が悪い母×牝馬の成績が悪いレイデオロという組み合わせ。マイナス×マイナス=プラスになればよいが、果たしてどうか……?入会チャレンジに回ってくれば、厩舎や価格を考えても決して悪くない1頭だと思う。
デカケツのムキムキで、ナダル産駒らしい恵体。やや立ち繋ぎ気味ではあるが最低限の柔軟性や手先のクッション性は有しており、洋芝やタフな馬場であれば芝でもやれそうだが、本質はダートか。重心が低く推進力があってストライドの広いダイナミック歩き、何より強烈な力強い踏み込みが非常に目を引く。表情も素晴らしく、キツそうには見えるが気性的な心配はなさそうで、競争馬らしい前向きさがありそうなタイプ。遅生まれのため飛節や繋ぎにはまだ緩さがあるため、6月デビューからという感じではなさそうだが、全てのレベルが非常に高水準でかなり魅力的な一頭。
22. ランズエッジの23(ナダル) ★☆☆☆☆
孫からGⅠ馬レガレイラ、ステレンボッシュが出た母ランズエッジの17歳時の仔。ここ最近の産駒は活力が落ちてきたのか奮わずに引退というのが続いている状態。
5月5日とかなりの遅生まれながら既に管囲22.1cm、馬体重461㎏とかなりのサイズ。遅生まれの大型馬はデビューが大幅に遅れる恐れもあり、手が出しにくいカタログスペック。馬体重ほど重たく見せない点は悪くないが、推進力には若干乏しいような印象で、マイナス要素を補う程ではない。
23. ライフフォーセールの23(サトノダイヤモンド) ★☆☆☆☆
2018年の最優秀2歳牝馬ダノンファンタジーの半弟で、母のラストクップ。
サトノダイヤモンドの産駒としてはまだ多少の柔軟性は感じられる方だが、推進力は乏しくどうしてもスピード能力には疑問が残る。繋ぎは長いがクッション性は乏しく、芝なのかダートなのか適性が中途半端になりそうな懸念もあり、5,000万円の募集価格を考えても中々推しにくい。
24. ピースエンブレムの23(サトノダイヤモンド) ☆☆☆☆☆
馬格の割には華奢に映り、動きも全体的に地味。トモの容積も乏しく、非力で踏み込みも浅い。父産駒的な硬さもあり、ダート牝系×サトダイでこちらも歩きからスピード能力は感じられなかった。1,800万円の安価募集だが、質の面ではどうか。
25. シャンブルドットの23(アルアイン) ★☆☆☆☆
前駆や馬体の幅など牡馬としては薄い印象を受けるが、トモの筋肉の質は良好。柔軟性は感じられるが、前後の連動性がやや乏しく踏み込みやストライドなどにも特筆すべきところはない。アベレージ程度の水準にはあるため、勝ち上がりは出来そうだがそこからどうか。
母16歳時と比較的高齢寄りの仔。フレームサイズが小ぶりな印象を受けるが、バランスは良くまとまりのある体付き。遅生まれではあるが馬体にはメリハリがあって歩きも滑らかだが、背腰には緩さがありストライドも標準的。
8月時点で470㎏とある程度の馬格があり、早生まれを加味しても480~500㎏くらいで競馬に行けそうな点はダート馬としてはプラス要素。踏み込みはしっかりいているがストライドは狭く、前駆にももう少しパワフルさが欲しい。血統と厩舎から1つは勝たせそうだが、それ以上となるとどうか。
ダートで活躍した母×クリソベリルの組み合わせ。
ハキハキと歩けており踏み込みの力強さもまずまず。この時期の牝馬としては馬体に幅もあって、全体的なシルエットは悪くない。ダート馬として考えた場合、パワー面で課題の出やすい斜尻な点は少し気になる。
29. ランウェイデビューの23(シルバーステート) ☆☆☆☆☆
飛節も伸びて歩きの質自体は悪くないが、もう少しバネ感が欲しいところ。早熟気質なシルバーステートでサイズも小さく、ここからどこまで成長してくるかというと疑問符。手術歴あり+さく癖持ちの管囲18.8cmで404㎏なので、440~50㎏くらいまでの成長イメージで。
30. ウルクラフトの23(ニューイヤーズデイ) ★☆☆☆☆
遅生まれの初仔で、馬体重は最低限あるが体高が147.5cmと低く、このタイプは過去の経験から成長力には疑問符が付く。繋ぎは立ち気味だが長く、ある程度のクッション性はあるが適性が芝に向くのかダートに向くのかなんとも言えなさそうな馬体(洋芝巧者になるのかな?)。体を使ってハキハキと歩けてはいるが、見た目に反して踏み込みは浅めで、体捌きからはやはり若干の硬さを感じる。適性迷子にならなければよいが……。
キャロットで複数の活躍馬を輩出してきたアドマイヤサンデーの牝系だが、この母のラインはそこまで活気付いてはいない。4月生まれで390㎏と現時点では小柄だが、450㎏台までは成長してきそう。
動きが小ぢんまりとしており前後共に可動域も狭く、頼りなさを感じる歩様。
32. ポロンナルワの23(モーリス) ☆☆☆☆☆
こちらもキャロットお馴染みシンハリーズの牝系。ディーパワンサ~アヌラーダプラまでは連続して活躍馬を輩出したものの、近年はやや母の活力は落ちてきている印象。
牝馬らしくコロンとした丸みのある体付きだが、体をうまく使えておらず手脚だけで歩いているような印象で、ストライドも狭く歩様としては見栄えしない。
33. ヴィータアレグリアの23(モズアスコット) ★☆☆☆☆
肩の出に硬さがあり、歩きから見ると母やその産駒の大半と同じくダートに向きそうな歩様。トモの容積は十分だが緩さが多分にあり、後肢がやや踏ん張りきれていないような歩き方になっているため、この緩さが解消されてくるかどうか。
34. アトミカオロの23(リアルスティール) ★★★☆☆
母は亜GⅠ馬。本馬が4番仔だが、産駒はまだ中央での勝ち星はない。
リアルスティールの産駒とは思えない立派なトモで、馬体の幅やサイズ感も十分。後肢の踏み込みは力強いが、前肢の可動域が狭く肩の出もいまひとつ。この体付きのリアステ産駒が走るのかどうかは、個人的に気になるところ。
馬体のバランス自体は良好で、滑らかな歩様から柔軟性は感じられるが、歩きの力感に欠け踏み込みも浅く、ストライドも狭い。手先のクッション性もイマイチで、歩様面からは強調しにくい。
GⅠ馬マリアライトの全妹である母×リオンディーズで、芝の中距離に適性が期待される配合。
飛節が良く伸び歩きのリズムも良く、ストライドの広い歩き。踏み込みもしっかりしており歩きのレベルは高い。何よりも非常に容積の広いトモが魅力的で、血統面を考えるとやや割高に感じるが、馬を見て納得。ただし耳やしっぽの動きからかなり気が強そうで、気性面がかなり心配される。
37. プリガアルタの23(ヴァンゴッホ) ★★★☆☆
父は仏の芝8F戦のGⅠウィナー。父父がアメリカンファラオになるが、繋ぎは芝向きで手先にクッションも効いており、十分な柔軟性を携えていることから本馬は芝向きに見える。毛ヅヤが良好で胸が深く、内臓が強そうなタイプで高い排気量を携えていそうな印象。踏み込みの力強さと、前肢の可動域がもう少しあればなお良かったが、水準をクリアするだけの能力はありそう。
ただし、種付け料180万円である父の初年度産駒で母がJRA3勝、産駒2頭も未勝利と考えると2,400万円の募集価格は割高に感じる。
38. ローガンサファイアの23(ヴァンゴッホ) ★★☆☆☆
リステッド競争を勝利した母の13歳時の産駒。ヴァンゴッホ×母父ダイワメジャーということで、手脚が短く胴の詰まった典型的な短距離馬の体付き。馬体は母父のダイワメジャーが強く出ており、牝馬としては肉厚で筋肉質。繋ぎの短さや体捌きの硬さから、パワータイプであることも相まってダートに向きそうな印象を受ける。血統的にも動き的にも、始動は早そうなタイプ。
39. メリートの23(アドマイヤマーズ) ★★★★☆
手脚が長く、スカっと見せる割に馬体重がしっかりあるというアドマイヤマーズ産駒らしい体付き。
推進力があってストライドも広く、重心も低い推進力を感じる歩様。4月中旬生まれとは思えない歩様と体躯で、早期始動も狙えそう。内弧気味の歩様だけマイナス点だが、全体的な水準は高い。
40. ネオフレグランスの23(サトノクラウン) ★★☆☆☆
2番仔のセントメモリーズが先日2勝クラスを快勝。OPレベルの能力は持ち合わせていそうで、母の仔出し能力は高いと思われる。一方で、本馬は8月時点で384㎏、管囲18.7cmの小柄な牝馬と、カタログスペックだけで嫌われそうな感じ。とはいえ歩かせると後肢の可動域が非常に広く、踏み込みもしっかりしていて水準以上の能力は秘めていそう。軽すぎる嫌いはあるので、力が付いてくればといった感じだが、このお値段ならトライしてみる価値はありそう。
アドマイヤムーンが出ている牝系で、ハービンジャーと相性の良い母系との組み合わせ。
父産駒らしく繋ぎは緩々でトモもまだ弱く、歩きのリズムは良いが力感や推進力には欠ける印象。ハービンジャー×ダンシングブレーヴ×ジャングルポケットの配合で、血統的にも重たさが勝っており、日本の芝で戦えるだけのスピード能力が遺伝されているかは疑問。
42. デスティノアーラの23(ブリックスアンドモルタル) ☆☆☆☆☆
欧州GⅠ3勝馬カヴァートラヴの半妹にあたる母の初仔。当歳ミックスセールでキャロットが落札し募集された経緯あり。初仔故やや小柄だが、胸が深く腹袋もしっかりしており成長力はありそう。
力感に欠ける歩様でストライドも狭く、歩きの部分では見栄えがしない。体質は丈夫そうだが……。
43. サバンナズチョイスの23(ミッキーアイル) ★☆☆☆☆
母は最近流行りのオーストラリア産馬ではあるが、GⅠを含む重賞勝利歴もなく、能力的には強調すべき要素はない。血統背景としては、祖母キロフプリミエールということで、名牝シーザリオと同牝系。母16歳時の仔で、日本ではまだ産駒がデビューしていないためあまりにも未知数。これで3,600万円は割高に感じる。
ミッキーアイルの牡馬ということで、基本は芝orダートの短距離馬と考えられるが、踏み込みが浅く力感に欠けるような歩きはパワー不足で、手先のクッション性もイマイチ。緩さはないためデビューは速そうだが、武井厩舎も個人的には▲。
44. プラチナブロンドの23(インディチャンプ) ★★★☆☆
皆大好きソニンクの牝系×ちょっと気になる新種牡馬インディチャンプ。
ピッチの早い歩きでストライドも十分。もう少し踏み込みがしっかりしていればなお良いが、短距離馬らしくトモも立派で、実が入ってくればその辺りは変わってきそう。全体的にクオリティは高い。
アベレージの高く、かつ希少性の高いノーザンFのバゴ産駒。バゴ×ディープはステラヴェローチェと同配合。後躯は良く動いており手先のクッションも良く効いているいるが、肩の出がイマイチで何よりトモの容積物が足りない。全体的に小ぶりな印象を受け、勝ち上がりには問題なさそうに見えるが大物感は乏しい。
46. パドゥヴァルスの23(ポエティックフレア) ★★☆☆☆
やや小ぶりな馬体ではあるが、牝馬らしい丸みがあって雰囲気のある体付き。
広いストライドで力強い踏み込み、肩の出に若干の硬さは感じるが許容範囲内で、かなりしっかり歩けている印象。ポエティックフレアの産駒は全体的に歩様を良く見せる印象で、これが走って来るかどうかは来年の産駒デビューを見てみないとなんとも言えないところ(だが、個人的には走ると思ってます)。繋ぎにはかなり緩さがあるため、デビューは遅めになるかも。
1月生まれながら8月時点で405㎏と小柄な初仔の牝馬+新規開業厩舎。
馬体にメリハリが乏しく、飛節も伸びず可動域も狭い。体も全く使えておらず、ちょこちょことした歩きで全く見栄えせず。この馬でも勝ち上がらせるようなら、いよいよノーザン様様といったところか。
1,600万円の格安募集で母優先対象馬ではあるが、新規入会用の馬な気はする(新規入会用として考えると、この募集価格ならコスパ◎)。
優秀なダート馬を多数輩出してきたスカーレットレディの牝系。
胸部は発達しており心肺機能は高そう。前進気勢は感じるが、トモが小さく非力で、容積も狭いことから大きく変わってきそうな気配も薄い。ダート馬ではありそうだが、パワー不足に悩まされそうに見える。
49. アップライトスピンの23(ルーラーシップ) ★★☆☆☆
初仔ではあるが馬格は十分。流行りのルーラー×ディープのニックスで、馬体も胴に伸びがあってこの配合らしく長い距離に適性が出そうなタイプ。成長してもう少し縦に伸びてきてほしいところ。
ストライドが広く踏み込みがしっかりしていて大きく動けているが、動きが重ためでもう少し素軽さが出てきてほしいところ。
50. 外)オリエンタルステップの23(Ghaiyyath) ★★★☆☆
2020年に130のレーティングを獲得し、ロンジンWBRRの1位に輝いた父の3年度目の産駒。日本ではまだ産駒が走っておらず未知数だが、Dubawi×Galilleoの配合を考えると若干重たさがあり、母系からは日本・米国的なスピードの血の注入は不可欠。その点で見ると、全体の血統表としては日本適正に疑問符が付く。
全体の筋肉の質が良く、前肢の出も非常に広いハキハキとした歩様。後肢はもう少し可動域が欲しいが、歩きの質は水準以上。手先にクッションも効いており、歩きや馬体の作りからは芝向きだが、血統的にはダートに振れそうで適性がどうなるかが懸念要素か。
51. 外)トゥープレシャスの23(Sottsass) ★★☆☆☆
英GⅠ3勝牝馬の半妹。1月中旬生まれで410㎏とやや小柄な馬体だが、作りのバランスは良い。
肩の出に若干の硬さがあり、ストライドも標準。後肢の踏み込みが浅い点、全体を使い切れていない点はマイナスだが、胸が深く心肺機能は高そうで、距離が伸びて良さが出そうなタイプ。体質面も強そうで、堀厩舎の良血牝馬ということもあり母優先制度のあるキャロットでは希少価値が非常に高そうな一頭。