関東馬ラスト。

リーディング下位や新種牡馬などが並ぶゾーンですが、血統馬も混ざっており見ごたえがあります。こういうところから当たりが出るからサンデーは面白いんですよね。

 

 

 

【目次】
31. クラーベセクレタの23(クリソベリル)
32. マトリョーシカの23(クリソベリル)
33. トップライセンスの23(ダノンキングリー)
34. フォークテイルの23(ニューイヤーズデイ)
35. キャットコインの23(ニューイヤーズデイ)
36. シャンデリアハウスの23(レイデオロ)
37. ドナアトラエンテの23(ブリックスアンドモルタル)
38. イベリスリーフの23(オルフェーヴル)
39. ミスエーニョの23(リアルスティール)
40. アメリの23(リアルスティール)
41. フロールデセレッソの23(サトノクラウン)
42. ルミナスパレードの23(サトノダイヤモンド)
43. パレスルーマーの23(サトノダイヤモンド)
44. バンゴールの23(アルアイン)
45. アエロリットの23(シルバーステート)
46. ソシアルクラブの23(フィエールマン)
47. ロカの23(インディチャンプ)
48. パルティアーモの23(リオンディーズ)
49. ブリリアントカットの23(Gun Runner)

 

【評価基準】

★★★★★=重賞

★★★★☆=OP〜

★★★☆☆=2〜3勝

★★☆☆☆=〜1勝

★☆☆☆☆=未勝利

☆☆☆☆☆=問題あり

 

31. クラーベセクレタ23(クリソベリル) ★★★☆☆

バランスの良い立ち姿で表情も良い。やや内弧気味の歩様だが、可動域が広く力強いリズミカルな足取りで、首を上手に使って歩けている。硬さはあるがダート馬として考えれば十分許容範囲内。体に厚みが出てくるとなお良い。ダートの鬼である高木厩舎で路線も明確。ダート馬が欲しければわかりやすく良い一頭。

 

32. マトリョーシカ23(クリソベリル) ★☆☆☆☆

ダートで活躍馬を輩出するビスクドール牝系。立派な体付きでサイズに恵まれており、脚元も丈夫そうな作り。馬体はトモが薄く後肢が滑るような歩様で、力感に欠け、飛節が伸びず可動域も狭い。左前肢の膝の角度や出方に違和感あり。

 

33. トップライセンス23(ダノンキングリー) ★★★☆☆

遅生まれでまだまだ芯が入っておらず、背腰や繋ぎ・飛節などに緩さを感じる作り。それでも手先の柔らかさや可動域の広さは感じる歩様で、父と同じく1,600~2,000mあたりに適正がありそう。力感に欠ける歩きかつ斜尻のため、成長してネジが締まった時に各箇所がどれだけしっかりしてくるかというのがポイントになりそう。

 

34. フォークテイル23(ニューイヤーズデイ) ★★☆☆☆

数字以上に体高が低く感じる体付き。それでいて胴は伸びており馬体はアンバランスな印象。

ピッチ気味の歩様でハキハキと歩ける点は良いが、フレームの小ささが影響してストライドは狭め。勝ち上がりには問題なさそうだが、大物感は乏しい。

 

35. キャットコイン23(ニューイヤーズデイ) ★★☆☆☆

名牝系出身らしく背中のラインが綺麗な馬。飛節は伸びてこないが後ろの可動域は広く、踏み込みもしっかりしていて後肢の強さが目立つ。反面前駆は薄手でエンジン性能に懸念あり。スッキリした馬体で歩様からも芝もこなせそうなタイプ。開腹手術の影響が不安。

 

36. シャンデリアハウス23(レイデオロ) ★★★☆☆

バランスの良い体付きで毛ヅヤも良好。肩も発達しており筋肉の質は良さそう。幾分か硬さも見せるが、レイデオロ産駒として考えた場合はかなり柔軟性が高い部類。運動神経が高そうなタイプ。もう少し手先にクッションが効いていればなお良かった。

 

37. ドナアトラエンテ23(ブリックスアンドモルタル) ★☆☆☆☆

血統馬らしく品はあるが、初仔牝馬で325㎏と遅生まれを勘案してもとにかく小さい。フレームも小ぶりで、成長しても400kg前後で留まる可能性があることは覚悟しなければならない。この血統の牝馬という割には気性がまともそうなのは数少ない安心材料か。

 

38. イベリスリーフ23(オルフェーヴル) ★☆☆☆☆

2月生まれながら369kgと小柄な初仔。馬の作り自体は決して悪くないが、小ぶりなフレームが足を引っ張っており他馬と比較してもストライドは狭く見える。ある程度形も出来てしまっているため、ここからの成長力には疑問。

 

39. ミスエーニョ23(リアルスティール) ★★☆☆☆

ファンタジーSを制した半姉ミスエルテ(Frankel)と比べると、リアルスティール産駒らしく軽さのある作り。トモが薄く弱いため踏み込みが浅くストライドも狭いというこの時期の父産駒らしい歩様。本馬は馬格に恵まれておりフレームの形も悪くないことから、デビューまでにどれだけ変わって来るかといったところ。距離適性はマイル前後に出そうな体付き。

 

40. アメリ23(リアルスティール) ★☆☆☆☆

トモの形状はリアルスティール産駒らしさが出ているが、馬体にはボリュームがあって筋肉質な体。あまり見たことのないタイプのリアステで、これがどう出るか。前肢の出は硬く、繋ぎも思ったよりは沈まない。体質の弱い一族で、母の産駒は特にその傾向があるため覚悟を決めての出資が必要か。

 

41. フロールデセレッソ23(サトノクラウン) ★☆☆☆☆

手脚が細く華奢で、脚元に不安あり。頭が高い歩きで推進力に欠けて見える。

 

42. ルミナスパレード23(サトノダイヤモンド) ★★☆☆☆

かなりの内向歩様。トモが小さくフレームも小ぶりで、GⅠを制した半姉姉に劣る(比較するのはかわいそうだが)。可動域の広い後肢の動きは母系譲りだが、柔らかさに欠ける歩様で繋ぎも沈まず、特に肩周りに硬さを感じる。半兄ソニックライン(リアルインパクト)がダートで初勝利を挙げたように、動きやサトダイ×ボリクリ×タキオン×Machavellianという血統からも、本質はダート馬ではないかという印象を受ける。

 

43. パレスルーマー23(サトノダイヤモンド) ★★☆☆☆

日米で2頭のGⅠホースを輩出したスーパーお母さんが20歳時の子供。

天皇賞春を制したジャスティンパレス(ディープインパクト)の同時期と比べるとトモが小さく薄手で、この辺りは高齢出産の影響か父の繁殖能力の影響か。重心の低い推進力のある歩きだが、力感不足は否めない。

 

44. バンゴール23(アルアイン) ★★★☆☆

カタログからは格部位やパーツは小ぶりな印象を受けるが、動画では柔らかい筋肉と発達した肩が目立つ。繋ぎやトモに若干の緩さこそ感じさせるが、かなりのバネを感じさせる歩様で踏み込みの力強さもあり素材は良い。懸念点としては、初仔のモーリス産駒も似たような柔らかい歩様だったが、最後までトモの緩さが解消されずに未勝利引退。アルアインに変わって多少緩さは改善されているが、この母の産駒はもう少し芯が入っている方が良いのかもしれない。

 

45. アエロリット23(シルバーステート) ★★★★☆

伸びのある馬体でトモも容積が深く、bランスの良い立ち姿。胸が深く発達した前駆は母父クロフネおの良さが出ている。なめらかな歩様でストライドも広く、体を使ってスイスイと歩けており後ろ脚でしっかり蹴れているのも好印象。成長して筋肉が付いてくれば非常によくなりそうで、苦戦を強いられている初仔のコンドライト(ドゥラメンテ)と比較してもこちらの方が大物感がある。馬体重はそこまで増えなさそうな点は心配。

 

46. ソシアルクラブ23(フィエールマン) ★★★☆☆

シャープな体付きだが十分なサイズ感。柔軟性とバネを感じる歩様で、キビキビ歩けている点も〇。まだトモに力感が不足していて踏み込みが浅めな点は減点要素。キ甲が発達していて仕上がりの早そうな馬体で、早期デビューから堅実に稼ぎたいタイプ。

 

47. ロカ23(インディチャンプ) ★★★★☆

背中の感じは流石の良血馬。遅生まれだが既に十分なボリューム感があり、トモ高な体型からまだまだ成長余地が見込まれる。GⅠ馬の半姉レガレイラ(スワーヴリチャード)は柔らかさを前面に押し出したタイプだったが、本馬は短距離馬だったインディチャンプの産駒らしくパワーも兼備したタイプ。柔軟性も十分で引き手を引っ張るような推進力もあり、非常に見栄えする歩様。トモや繋ぎに緩さがあるため、このあたりが解消されてくれば。水準以上のものは間違いなく持ち合わせている。

 

48. パルティアーモ23(リオンディーズ) ★★☆☆☆

初仔の牝馬にしては立派な体躯は、現役時500㎏を超えていた母譲りか。後肢がキック、踏み込みともに弱く脚力不足に映る。若干の外弧歩様もマイナス点。馬体に比して球節や飛節が小ぶりに映るのも好みではない。

 

49. ブリリアントカット23(Gun Runner) ★★★☆☆

海外で重賞すら勝っていない母の初仔牝馬が150万円。父の種付け料と円安の影響だろうが、どうしても割高感は否めない・・・・・・と思っていたら実馬が普通に良かったので、この値付けはデキが良いパターン。トモに甘さがあるが、推進力があって力強い踏み込み。繋ぎや飛節にも緩さがあるため、全体的な緩さが解消されたらかなり走りそうな馬。ダート短距離~マイルあたりでの活躍を期待。