今週はヴィクトリアマイルが開催。本命は◎マスクトディーヴァの予定ですが、そうなると馬券的な取捨のポイントはナミュールの扱いをどうするか。Bコース変わりである程度のポジションが取れないと厳しいレースですし、海外帰りで帰厩も遅れました。とはいえメンバーを見ると馬券を外すとも思えず。1・3着固定で馬券を買うか、固く見て三連複で買うか・・・枠順次第ですね。
 
 

 

 

① ラセレシオンの23 (牝)

予想募集価格:125万円/口

配合:ブリックスアンドモルタル×ゼンノロブロイ

生年:2月27日生、母11歳時(4番仔/産駒勝ち上がり3/3)

母:JRA3勝

兄:アスクワイルドモア(キズナ) 2勝('22京都新聞杯🥇)

叔父:ペルーサ(ゼンノロブロイ) 5勝('10青葉賞🥇)

母はクラブで募集され7戦3勝。もっとやれた感はありましたが、体質が弱く骨瘤や皮膚病、鼻出血などトラブルが多く、ポテンシャルを発揮しきれずに繁殖入りしました。

一方繁殖入り後は、競争で発揮しきれなかったそのポテンシャルを余すことなく披露しており、初仔のアスクワイルドモアが重賞制覇。4歳のカレンアルカンタラ(エスポワールシチー)は既に準OP入りしており、3歳のラオラシオン(クリエイターⅡ)も3歳ダートOP戦で好走を見せています。全く異なる種牡馬でも走らせており、これは母の仔出し能力の高さがなせる業でしょう。

 

母系はこの馬のラインのみしか繁栄は見せていませんが、それを補って余りある母の能力の高さが目立ちますね。

上3頭はセレクトセール行きでしたが、初の牝馬となった4頭目で満を持しての社台募集となりました。

 

 

父はこの世代が3世代目となるブリックスアンドモルタル。まだまだサンプル数が足りてはいませんが、ここまで賞金上位10頭のうち6頭が牝馬と思っていたよりも牝馬の活躍が目立ちます。勝率は芝9%に対してダート7.5%と大きな差はありませんが、賞金上位2頭(イーグルノワールアンモシエラ)はいずれもダート馬です。
 
ここまでのブリモル産駒の活躍馬を見ていると、ブリモル自身の血の本流であるStorm Cat内のSecretariat(=Bold Ruler+Princequillo)を直接ないしは間接的に刺激している馬が多く、SecretariatのクロスはもちろんSeattle SlewやSir Gayloadといった血とも相性が良いです。日本競馬らしい柔らかさとトビの大きさを伝える要素で、先日のゴンバテカーブースを見ていてもやはり東京は走ってきますね。
後は、種牡馬としてのブリックスアンドモルタルは案外スピード能力を伝えるのに苦労をしていると思っているので、母系からしっかりとスピード血統を投入する必要があります。HaloやDanzigですかね。
 
では本馬がどうなのかというと、上述した血は殆ど持っていません
母はNasrullar+Hyperion(キレ)×ゼンノロブロイ(パワー)という配合で、上記のBold Ruler的要素は殆ど持ち合わせていません。が、ブリモル×母父ゼンノロブロイにはクイックバイオ(ききょうS勝ち)の例が既にあります。
これはゼンノロブロイがNorthern Dancerを含まないことによる3/4ノーザンダンサー、1/4異系による活力増強を図る配合ですね。
 
クイックバイオと異なり母がダート戦線で戦った馬(芝での勝ち鞍もありますし、ダート変わりは脚元を懸念してのものでもありましたが)ということもあり、本馬については「芝ダート兼用のマイラー」という適正で出資するのがよさそうです。
あとは、とにかくブリモル産駒は気性が敏感だという話を聞きますので、牝馬ですし許容できる範囲か否かはツアーでよく確認した方が良いかもしれません。
 
とはいえここまでの母産駒の活躍を見ていれば、社台に戻って大物輩出という夢も見れる1頭になりそうです。