昨日のニュースで、欧州の名手オリビエ・ペリエ騎手の引退が発表されました。
ペリエといえば、Solemiaで我らがオルフェーヴルの凱旋門制覇を阻止したイメージがとにかく強いですね。日本での競馬でいえば、シンボリクリスエスとともにレコードで制した天皇賞秋でしょうか。
ファンサービスも旺盛で日本にも非常に好意的でしたし、腕もピカイチ。また日本で乗る姿を見てみたかったですが、ともあれ無事の引退となって良かったなと思う面もあります。目もあまり良くなかったという話ですしね。
 
以前何らかのインタビューで、調教師に興味はなく引退後は奥さんが経営する牧場で一緒に働く、なんて話を目にした覚えがあります。良きセカンドライフをすごして
 

 

 

 エイプリルミストの23 (牡)

予想募集価格:125万円/口

配合:サートゥルナーリア×ディープインパクト

生年:2月28日生、母9歳時(2番仔、産駒勝ち上がり1/1)

母:JRA3勝

祖母:米GⅠ🥇×5回(BCジュヴェナイルFなど)

姉:アクアヴァーナル(エピファネイア) JRA1勝

 

母エイプリルミストはサンデーTCで募集され、芝の長距離を中心に3勝。祖母スターダムバウンドは、アメリカのGⅠを5勝しており最優秀2歳牝馬にも選ばれた女傑です。牝系からの目立った活躍馬はこのスターダムバウンドのみで、爆発力のある牝系という訳ではありませんが、スターダムバウンドの産駒は4/5頭が勝ち上がり、うち3頭が複数勝利を挙げるなどアベレージの高い活躍を見せています。

とはいえ、祖母の実績を考えれば期待値を下回っている現状ではありますね。こういう母系は、一本枝が伸びた孫の世代から重賞馬が出たりしますし、母系の日本との相性の良さは間違いないと思うので注目しておきたいですね。

母の初仔(エピファネイア)は中央OWで募集され、2戦目の芝2,000m戦で勝ち上がっています。

 
本馬の父は今年初年度産駒がデビューするサートゥルナーリア。初年度は600万円だった種付け料も、この年700万円→翌年800万円と産駒デビュー前にアップ。それだけ良い産駒が出ているし、馬産地の評価も高いということでしょう。
ノーザンファームの力もかなり入っており、十中八九成功する種牡馬だと思っているので、このお値段のうちに出資しておきたい気持ちは強いですね。どうせすぐ4桁万円まで行くと思ってます。
 
父父であるロードカナロア×母父ディープインパクトの配合は、119頭のサンプルに対してAEI1.40、勝ち上がり率46%と高水準。
この組み合わせの代表は、昨年のエリザベス女王杯を制したブレイディヴェーグですが、他の活躍馬(レッドモンレーヴジュビリーヘッドファンタジスト等)はスプリント〜マイルに適正が出る馬が多いです。
母系が中〜長距離で勝ち鞍がある場合は2,000m前後に適正が出るケースも多く、かつ本馬の父はそのカナロアとスタミナの塊であるシーザリオをかけ合わせたサートゥルナーリアですから、この馬自身の適正は1〜800〜2,200mあたりに見ても良いのではないかと思います。
 
この辺りは馬体もチェックしながらですね。
 
血統面では、父サートゥルナーリアがキンカメ×Storm Cat×ヌレサドニアリークロス(Nureyev×Sadler's Wells)を持つNorthern Dancer優位の配合のため、母系からは極力ノーザンダンサーを入れずに、日本的なスピードを増幅するミスプロやHaloのクロスを確保するのがポイントだと見ています。
その点でいうと、本馬は母父サンデー系+母母父A.P. Indy系。母系全体で見てもNorthern Dancer色は薄いので◯。サンデーの4×3クロスでスピードと早熟性を足す形になっていると思います。
 
カナロア×ディープの牡馬は(スプリント色が強いこともあるが)ある程度の馬格がある方が走っているので、本馬も馬体重は少なくとも460kg〜500kg程度で競馬に行けるイメージであると良いですね。
 
後は、昨年みた感覚としてはサートゥルナーリア産駒はカナロアっぽい緩さとシーザリオ由来の心肺機能を引き継いだ産駒が多いようなイメージだったので、父方の良さを上手く引き継げているかどうかは要チェックだと思います。