前回はディープ直系の種牡馬のみにフォーカス。今回は、ハーツクライやブラックタイド、ステイゴールドといったサンデーサイレンス系を取り上げたいと思います。 
ひと昔前はSS系の種牡馬ももう少し多岐にわたっていた印象でしたが、現在の社台グループではディープを含めてこの4系統のみが生き残っている印象です。血の栄枯盛衰は儚くも面白いですね。
 
 

 

 

キタサンブラック(12歳) 種付料:2,000万円

●クラブ募集されそうな馬

・ミスビアンカ⇒

・アーモンドアイ(母9冠馬)⇒

・ヒルダズパッション(兄ヨシダ、サンクテュエール)⇒

・シングルゲイズ(母豪GⅠ馬)⇒

・ラドラーダ(兄レイデオロ)⇒

・セリエンホルデ(兄シュネルマイスター)⇒

・ドリームアンドドゥ(母仏GⅠ馬)⇒

・ミッドナイトビズー(母米GⅠ馬)⇒

・ボインビューティー

・シャトーブランシュ(全兄イクイノックス)⇒

・ウィクトーリア(母GⅡ勝)⇒

・マルシュロレーヌ(母BC勝)⇒

・マルケッサ(兄ドゥラエレーデ)⇒

・モシーン(姉プリモシーン)⇒

・フォトコール(母愛GⅠ馬)⇒

・チカリータ⇒

・ピンクアリエス⇒

・シーズアタイガー(母米GⅠ馬)⇒

  ひとこと

世界最強馬イクイノックスを輩出。国内最高額の種付料に上り詰めましたが、今年はとんでもない良血揃いのラインナップになりました。シルクはイクイノックス全兄弟(シャトーブランシュ)をはじめ、アーモンドアイウィクトーリア。キャロットからはBCホースマルシュロレーヌラドラーダ。サンデー縁の血も、シュネルの母セリエンホルデを筆頭に母か産駒がGⅠを勝っているような馬がゴロゴロです。

この世代のキタサンブラック産駒は、軒並み募集価格が高騰しそうで一口民としては切実な悩みになりそうですね。出資したいけど手が出るかなぁ……。

 

 

 

 

スワーヴリチャード(10歳) 種付料:1,500万円

●クラブ募集されそうな馬

・ブロセリアンド⇒

・ウィルパワー(兄インディチャンプ)⇒

・メサルティム⇒

・ココシュニック(兄ステファノス)⇒

・ゾンザ(母欧州重賞馬)⇒ 

  ひとこと

レガレイラが牝馬ながらホープフルSを制覇。種付け価格爆上げとともに目下大旋風を起こしているスワーヴリチャードですが、この年付けられたのは初年度産駒デビュー前。ノーザンでは数が付いていません。当然クラブ募集も少なくなりそうです。とはいえ初年度産駒もさほど高くない肌質からあれだけ走らせているので、ここから2年が狙い目といえば狙い目です。他牧場や非社台系クラブでの募集に目を光らせる2年間になりそうですね。

 

 

 

 

オルフェーヴル(16歳) 種付料:350万円

●クラブ募集されそうな馬

・クルークハイト⇒

・ロザリンド(全兄オーソリティ)⇒

・レッドレグナント⇒

・クリスプ(兄ダノンファラオ)⇒

・ヴィルデローゼ⇒

・メリート(母豪GⅠ馬)⇒

・ローブティサージュ(母GⅠ馬)⇒

  ひとこと

数は少ないですが、ノーザンでも悪くない肌質の馬を一定数集めました。リストの中ではロザリンドメリートローブティサージュなんかは芝を意識した配合だと思うので、この辺りから後継が出てくると良いんですけどね。オルフェももう16歳で、種牡馬としての活動も残り3〜4年。大好きな馬なので、産駒に出資する機会は虎視眈々と狙っておきたい一頭です。

 

 

 

 

アドマイヤマーズ(8歳) 種付料:250万円

●クラブ募集されそうな馬

・コナブリュワーズ(姉コナコースト)⇒

・マイタイムオブデイ⇒

・アドマイヤセプター(祖母アドマイヤグルーヴ)⇒

・ルシルク(兄グランシルク)⇒

・エライヤ(祖母仏GⅠ3勝)⇒

・アンセラン⇒

・ファーストフォリオ(祖母シーザリオ)⇒

・クリッパークラス⇒

・ヴィラビーオーサム(母米GⅠ馬)⇒

・エリーシエズワールド(母米重賞4勝)

・アンフィトリテ

  ひとこと

セリフォスがやや足踏み中の今、社台スタリオンに残る貴重な貴重なダイワメジャー後継です。ラインナップを見ると、母が現役時にシルクorキャロットで走っていた馬が多く、クラブ向きの種馬といった扱いでしょうか。産駒デビュー前ですので肌質はそこまで高くはないですが、極端に悪くもないので、初年度産駒がどれだけやれるか次第で命運が分かれるでしょう。

 

 

 

サリオス(7歳) 種付料:200万円

●クラブ募集されそうな馬

・アンティフォナ(兄ラウダシオン)

・シーブンギフト⇒

・ベルスリーブ(兄ベルラップ)⇒

・モーベット(祖母アイムユアーズ)⇒

・パドゥヴァルス⇒

・プチノワール(姉ローブティサージュ)⇒

・モルジアナ

・ローズウィスパー⇒

・ソムニア(兄タイセイビジョン)⇒

  ひとこと

種付け初年度でしたが、自身が現役時に所属したシルクを中心に悪くない肌馬が集まっています。シルクでは4〜5頭募集がありそうなラインナップですね。サロミナ牝系の評価がノーザンファーム内で非常に高く、サリオス自身も期待されている様子。種付料からも高くはならないでしょうし、産駒デビュー前に出資を狙いたい種牡馬の一頭です。

 

 

 

 

インディチャンプ(9歳) 種付料:120万円

●クラブ募集されそうな馬

・クーデグレイス⇒

・ベルアリュールⅡ(姉アドマイヤリード)⇒

・シャイントレイル⇒

・ダンサール(祖母パラダセール)⇒

・アディクティド(兄クルーガー)⇒

・リアリサトリス⇒(OW)?

  ひとこと

貴重なスピードタイプのステゴ直系。こちらは思っていたよりシルク血統が集まっていなかった印象です。母父外国産馬が中心なので、自身の日本的なスピード能力をどれだけ伝えられるかが鍵になるでしょう。肌質はそこまでですが、父と同じく安定感のある競走馬が多数出てくれば、必然と需要は伸びそうです。