年が明けて、2024年の繁殖牝馬リストが公開されました。毎年これをチェックするのを密かな楽しみにしていたので、今年もじっくりと読み込みました。 
現在の馬産地での期待度の高さや種牡馬に対する評価なんかが垣間見えるリストになっているので、折角ですから種牡馬事に整理してみたいと思います。 
併せて、募集は来年になりますが各クラブで募集されそうな子供についてもピックアップしてみました。
 
初回はディープ系種牡馬から取り上げて見ようと思います。 
 
 

 

 

コントレイル(7歳) 種付料:1,500万円

●クラブ募集されそうな馬

・シャンパンルーム(母米GⅠ馬)⇒

・フォースタークルック(母米GⅠ馬)⇒ or 

・ジョイカネラ(母亜GⅠ馬)⇒

・オンディナドバイ(母亜GⅠ馬)⇒

・イリデッサ(母海外GⅠ4勝)⇒

・ウラヌスチャーム⇒

・ダストアンドダイヤモンズ(半兄ドウデュース)⇒

・アスコルティ(半姉アスコリピチェーノ)⇒

・ホームカミングクイーン(母英GⅠ馬)⇒

・パリスビキニ⇒

  ひとこと

優秀な輸入肌を多数集めた印象のコントレイル。母父が外国産馬ばかりのラインナップで、この中でどれだけ走ってくるか。母父キンカメ系の国産肌が少ないのが以外でした。

この代はサンデー、シルクあたりでの募集が多そうで、逆にキャロットのアワブラ血統は全く付いていませんでした(2〜3頭は回されるでしょうが)。来年の募集では大人気でしょうね。

 

 
 
 

キズナ(14歳) 種付料:1,200万円

●クラブ募集されそうな馬

・アエロリット(母NHKマイル勝)⇒

・コズミックエナジー⇒(OW)?

・シーウィルレイン(母豪GⅠ馬)⇒

・カレドニアレディ⇒

・ラッキーダイム⇒ or 

・サミター(母愛GⅠ馬)⇒

・モアナ⇒ or 

・リリーズキャンドル(母仏GⅠ馬)⇒

・エルヴァスⅡ(母亜GⅠ馬)⇒

・ソーメニーウェイズ(母米GⅠ馬)⇒ or 

・インピード⇒ or  or 

・ルミナスパレード(全姉ソングライン)⇒

  ひとこと

ピークだったここ1〜2年と比べると少し肌質を落とした印象。コントレイルと分け合ってる形ですかね。牝馬に出れば、な血統ですので生まれてみてのお楽しみ。ソングラインの全兄弟は楽しみですね。

 

 
 
 

シルバーステート(11歳) 種付料:500万円

●クラブ募集されそうな馬

・クロトノーナ⇒ or 

・トレジャーステイト(半兄ピースオブエイト)⇒

・ミスティークⅡ⇒

・レーヴドリーブ⇒

・ミスエルテ(母GⅢ勝)⇒

・ゴールドエッセンス⇒(OW)?

・レディアンジェラ⇒

・パッシングスルー(母GⅢ勝)⇒

・スカイグルーヴ(母重賞2着3回)⇒

・ポロンナルワ⇒

・ロサグラウカ(母)⇒

・ディアンドル(母)⇒

  ひとこと

非社台SSながら、毎年一定の頭数を集めており、今年も悪くない肌質の繁殖に付けられています。そこまで高価な種付料ではないため、募集価格を抑えられることからクラブでの引合は強そうです。今年は特にシルクに縁のある血統が目立ちますね。

来年からは、日高のディープ系ということでリアルスティールとの競争になりそう。どちらが生き残るのか注目です。 

 

 
 
 

リアルスティール(12歳) 種付料:300万円

●クラブ募集されそうな馬

・ヴィクトリアピース⇒

・ポーレン⇒

・ギモーヴ⇒

・マンビア⇒ or 

・ムーングロウ(半兄モントライゼ)⇒

・フォークテイル⇒

  ひとこと

今年社台SSから放出されましたが、途端に産駒がJpnⅠを制覇。注目度は上がっています。とはいえノーザンファームとしては明らかに肩入れが減っていて、ディープ系に付けたい高品質の肌馬は上3頭で売り切れ気味な状態です。

個人的にも、もう少しシルエットが見栄えしてくれると……といった感じなんですけどねぇ笑。

 

 

 

フィエールマン(9歳) 種付料:200万円

●クラブ募集されそうな馬

・マイティースルー(半姉スルーセブンシーズ)⇒

・クロワドフェール⇒

・リュズキナ(半兄レッドジェネシス)⇒

・プレミアエンブレム⇒

・コンカラン⇒

・ソーディヴァイン⇒

  ひとこと

こちらもクラブ向きの繁殖を少数集めました。父と同じサンデーTCで募集されそうなのも何頭かいますが、全体的にそこまで募集価格は盛られなさそうです。産駒デビューは今年からですが、初年度の結果次第では厳しくなりますね。

 

 

 

 
 

ダノンキングリー(8歳) 種付料:200万円

●クラブ募集されそうな馬

・レツィーナ⇒ or 

・アビークワイア⇒ 

  ひとこと

父ディープに一番似てるディープ系種牡馬ということで、個人的には期待している1頭なんですがクラブ募集は少なそうなラインナップで残念。

 

 

 
 

ミッキーアイル(13歳) 種付料:150万円

●クラブ募集されそうな馬

・アガルタ⇒ 

・ルーツドール⇒

・ソニックベガ⇒  

  ひとこと

こちらも今年社台SSから放出されました。牝馬はまだいいんですが、どうしても牡馬がダート馬にしかならないのが……。ノーザンでの生産馬は年々減少傾向で、来年以降はラインナップからはほとんどいなくなりそうです。

 

 
 

サトノダイヤモンド(11歳) 種付料:150万円

●クラブ募集されそうな馬

・スターズアンドクラウズ⇒

・ユールフェスト⇒

・アメリ(祖母米GⅠ11勝)⇒

・ライジングクロス(母)⇒ 

  ひとこと

今年社台SSを追い出されましたが、このリストを見ても期待度の低さが透けて見えてしまい、ちょっと悲しくなりますね。社台では完全に失敗の烙印を押されてしまいました。この世代が最後で、翌年以降は繁殖が回ることはほぼなさそうです。ノーザン系クラブでサトノダイヤモンド産駒に出資したい方は、残り2世代のチャンスでしょう。

 

 
 
 

アルアイン(10歳) 種付料:150万円

●クラブ募集されそうな馬

・バルバレスコ⇒ 

・テルアケリー(母米GⅠ馬)⇒ 

・ピュアブリーゼ(母オークス2着)⇒

・リーチング⇒ or 

・アーズローヴァー⇒

・ピースエンブレム⇒

・スプリングゲイル⇒

  ひとこと

こちらも厳しい感じではありますが、サトノダイヤモンドよりはまだセーフといった感じ。産駒はやはり気性面で課題を抱える馬が多く、出世の障害になっていそう。全弟のスタッドイン前に何とか結果を出したいところですが……。とはいえ、クラブ系の肌にはそこそこ付けているので、まだまだ出資機会はありそうです。