現2歳世代において、木村哲也厩舎の牝馬の成績がとんでもないことになっていると巷で話題になっています。
キムテツ先生といえば、ノーザンお抱えの調教師のひとり。活躍馬は世界最強イクイノックスを筆頭に、ジオグリフやステルヴィオ、オーソリティなどノーザン系クラブの牡馬に偏っていた印象です。
ですが、今年の2歳世代に限っては牝馬が絶好調。
全部で11頭の2歳牝馬(うちクラブ馬10頭)の預託を受けていますが、そのうちなんと7頭が既に勝ち上がり済で、脅威の勝ち上がり率63％(まだ未勝利期間の40％すら終わってない時期です)。しかもその7頭が全て新馬勝ちチェルヴィニアを除く6頭は新馬勝ちです。ヤバすぎる。
ちなみに騎手の内訳はC.ルメール6頭、川田将雅1頭です。これもヤバすぎる。
管理馬のラインナップも錚々たるメンバーで、今年の2歳牝馬大将格のチェルヴィニア、半兄ドゥラドーレスの素質馬レガレイラ、イクイノックスの半妹ガルサブランカ、見事GⅠを制したナミュールの半妹アルセナールなど。各クラブのエース級がゴロゴロいます。
我が出資馬のルージュサリナス(母が亜GⅠ2勝馬)も、ルメール騎手を背に先週の新馬戦を快勝。7本槍の中の1頭に加わることが出来ました。
デビュー済の未勝利2頭も、前走で2着&3着と勝ち上がりの可能性大。始動も早いですし、来期からはPOGは「キムテツ厩舎の馬を指名しとけばええねん！」になりそうですね笑。
やはり、とにかく預託馬の質が高いこと、そして主戦騎手としてC.ルメール騎手を確保出来ていることの2点が、この厩舎の圧倒的な強みです。
とにかくその快進撃っぷりは目を引く一方で、アルテミスSを制しているチェルヴィニアは良しとしても、残り6頭は現在1勝クラス。これから先、春のクラシックシーズンに向けて1頭でも多くクラシック戦線に乗せようとしたときに、どの馬をどのレースで使うのかがとにかく難題として降り掛かってきます。
桜花賞までにある牝馬限定重賞は5レース(阪神JFは除いています)＋条件戦をうまく使い分けながら、果たして何頭をクラシックの舞台に送り届けることが出来るのか。厩舎力が問われます。
7頭の中の1頭に出資馬がいる身としては、まずはこのハイレベルな厩舎内競争に勝たないといけませんから、これ以上大変なことはありません。使われるレースによって、期待度も透けて来そうでちょっと怖さもありますね
。
。そんなキムテツ厩舎は、時折「餌やり師」と揶揄されることもありますが、実際初めて出資してみてここまでは非常に良い厩舎という感想です。
馬ときちんと向き合ってくれていますし、追い切り内容もコンディションに併せて上手く調整してくれています。外厩頼りのコンディション調整な感じは受けません。
レース選びも理屈が立っていますし、やはり何より騎手の手配に安心感がある。ルメールが乗る可能性が高いというだけで、出資者からしたらアドでしかありません。
出走機会が少ないというのは明確なデメリットですが、正直ノーザン系のクラブで出資していればどの厩舎でも年間4〜6走程度といった印象なので、我慢出来る範疇な気もします。
今後も是非出資馬を預かって欲しい厩舎のひとつで、来年以降も積極的に狙っていこうと思いますね。
そんな木村厩舎の、現1歳世代の預託馬は以下の通り。
【サンデーレーシング】
・フィンレイズラッキーチャーム22(ロードカナロア)
※母米GⅠ馬
・リナーテ22(レイデオロ)
※母中央6勝、初仔に東スポ2歳出走のフォルラニーニ
・シユーマ22(サートゥルナーリア)
※母仏2勝、兄にGⅢ3着馬
【キャロットクラブ】
・ラドラーダ22(キズナ)
※半兄に種牡馬レイデオロ
・シングルゲイズ22(ドゥラメンテ)
※母豪GⅠ馬
・ユーセニア22(Blue Point)
※近親に欧州重賞馬
【シルクホースクラブ】
・プリモシーン22(エピファネイア)
※母重賞3勝
・ラッドルチェンド22(キタサンブラック)
※叔父にリアルスティール、叔母にラヴズオンリーユー
【東京サラブレッドクラブ】
・レッドエルザ22(サートゥルナーリア)
※半兄に4 勝馬2頭、叔父にBCターフ馬English Channel
・レッドファンタジア22(レイデオロ)
※半兄に重賞馬2頭
【DMMバヌーシー】
・ロスヴァイセ22(サトノダイヤモンド)
※ソニンク牝系。半兄GⅡ馬スキルヴィング
この年は宮田厩舎や田中博康厩舎に目玉馬を持っていかれた印象があり、現2歳世代程ではないかもしれませんが、とはいえ良血馬が多数クラブから提供されています。この中から、クラシック戦線を騒がせる馬が出てくるでしょうから、POGなどでも要注目ですね。
まずは今年の2祭世代、どれだけの出世頭が出てくるのか。楽しみに注視しておきたいと思います。