先週の開幕週は、阪神・中山ともに極端な前残り馬場でした。分かっていたのにテイエムスパーダを買わなかった下手くそは私です。もう終わった馬だと思うやん……。来週もこの傾向は続きそうで、引き続き逃げ馬は警戒しなきゃいけませんね。
とは言いつつも、ローズSについてはブレイディヴェーグが不動の本命。新馬戦から追っていますが、ちょっとパフォーマンスの質が違います。リバティアイランドの対抗馬になれるとしたら君しかいない。
 
 
 
 
 
現役時成績︰14戦7勝(47,639万円)
繋養先︰社台スタリオンS
23年種付け料︰1,200万円(2位タイ)
22年種付頭数︰169頭
23年リーディング︰4位
 
【代表産駒】
ソングライン(66,130万円) 安田記念、VMなど
アカイイト(23,002万円) エリザベス女王杯
ディープボンド(65,854万円) 阪神大賞典など
 
 
●特徴 
①牝馬の活躍馬が目立つ屈指のフィリーメアサイアー
GⅠ勝利を挙げた産駒はいずれも牝馬。勝ち上がり率こそ51.4%の牡馬が優勢だが、重賞馬率、クラシック出走率、回収率はいずれも牝馬が上回っている。
 
②距離適性は幅広いが、産駒ごとにクセがある
 1,200mから3,000mまで幅広に勝鞍があるが、基本的には牡牝を問わず1,600〜2,000mの馬が中心となる印象。特に牡馬については、筋肉量が豊富に出る影響から硬く出やすく、距離の融通が効く馬はマレ。
 
③牡馬はダートでも良く走る
上述の硬さが影響してか、ダートでもよく走ります。潰しが効く馬が多く、一口馬主的には息の長い活躍が見込める。
 
④3歳世代戦から息の長い活躍
デビューの中央値は2歳10月と遅くもなく、早くもないですが現代競馬としては合格点。早熟の傾向もなく、2歳秋デビューから6歳あたりまでコンスタントに走ってくれる産駒が目立つ。
 
 
⑤Storm Cat色が強く、特に牡馬は単調な傾向
母父Storm Catの影響が濃いのか、産駒はピュッとキレるというよりは長く良い脚を使うタイプが多い(このあたりもダートに向く要因か)。牝馬は比較的瞬発力に秀でる産駒も出てくるが、とにかく牡馬は単調な脚しか使えない傾向にあるため、理解して出資する必要あり。
 
 
●配合 
キズナ自身は、2010年代を象徴するニックスでもあるディープインパクト×Storm Catの黄金配合。非常に瞬発力のある馬だったが、これはSir Gayload≒Secretariatのニアリークロスに由来する柔らかさとストライドの大きさが要因と思われる。
ただし、産駒においてはこのStorm Catをクロスすることはあまりポジティブな影響がなく、むしろ上述の硬さを引き出す要因となる。ニアリークロスについても、あくまでSecretariatの血を刺激するものであってStorm Catを強調するものではないため、Storm Catのクロスは日本の競馬においては求めるものとズレる印象。
母系から有用な血としては、シンプルに軽馬場向きのスピードを伝えるHalo(=Hale to Reason)のクロスのほか、先述したSecretariatに寄せた配合となるBold Ruler&Princequillo持ちの馬は結果が出ている。
 
 
●注目のBMS 
シンボリクリスエス
Hale to Reasonが父であるRobert系の馬であるほか、ボリクリ自身がSecretariatを強調するBold Ruler+Princequilloの権化かのような血統構成をしているため、先述した有用な血のすべてを持つベストカップル。GⅠ馬2頭はいずれも母父シンボリクリスエスのため、要注目のニックス。
 
キングヘイロー
ディープボンドのほか、華麗な新馬勝ちを収め先が楽しみなガルサブランカなどがいる組み合わせ。数は7頭と少ないが、勝ち上がり率100%と高い組み合わせを誇る。キングヘイロー自身がTurn-toの4×5×5とHalo色の強い血統で、軽い芝向きのスピード能力を高く遺伝させているか。
 
 
●出資の際の注意点(まとめ) 
①牝馬優勢
②牡馬は硬く出やすいため、ダート傾向
③1,600〜2,000mの馬として見る
④Storm Catのクロスは相性✕
⑤母父シンボリクリスエスは大物の可能性あり