2011.06.06 SP 新時代第49回本部幹部会・全国婦人部幹部会

【メッセージ】

 一、新しい人材が躍り出る息吹に満ちて、前進また前進を続けゆく、わが創価家族の全同志のご健闘を心から讃えつつ、メッセージを贈らせていただきます。

 「平和」と「幸福」の太陽である婦人部の皆様方! 結成60周年、誠に誠に、おめでとうございます(大拍手)。

 あまりにも尊貴な皆様方に、私たちは最大の感謝と敬意を込めて、お祝い申し上げようではありませんか!(大拍手)

 尊き尊き「一閻浮提広宣流布」のリーダーの皆様方、本当にようこそ、お越しくださいました。

 南アジア婦人部の首脳の皆様方、ニュージーランドの皆様方、中米の皆様方、欧州の皆様方、そして韓国の皆様方!

 それぞれの誓願の天地で、「月月・日日につよ(強)り給へ」(御書1190ページ)との御聖訓のまま、どれほど力強く社会に貢献し、発展しておられるか。

 御本仏は、すべてを御照覧(ごしょうらん)であられます。

 さらに、今日は、被災地で戦い続けておられる偉大なる東北婦人部の代表も出席してくださいました。

 仏様に等しい、毎日毎日の勇気と慈悲、智慧と忍耐の奮闘、本当に本当にご苦労さまでございます(大拍手)。

 一、日蓮大聖人は宣言なされました。

 「法華経の中には女人成仏第一なり」(同1311ページ)と。

 一切経の肝要たる法華経の教えの中にあっても、女人成仏を「第一」とされております。その通り、わが創価学会は、婦人部と女子部の皆様方の幸福勝利を、永遠に「第一」としていくのであります。

 女子部の皆様も、明るい明るい「世界池田華陽会の日」(6月4日)、おめでとうございます(大拍手)。

 わが女子部の清々しい新出発を、私も妻と共に、心から喜んでおります。

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二人・三人と拡大
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 一、この6月6日は、私たちの「創立の父」であられる牧口常三郎先生の生誕140周年であります。

 この牧口先生が格別に大切にされていた御金言があります。

 それは ── 「悲母(ひも)の恩を報ぜんために此の経の題目を一切の女人に唱えさせんと願(がん)す」(同1312ページ)という一節であります。

 牧口先生は、暗い戦乱の時代にあって、宿命に泣く母たちの幸を願われ、労苦をいとわず、ただ、ひたすらに妙法を弘め抜いていかれました。

 ご自身が遠路、足を運んで折伏された、ある地方の一粒種のお母さんには、「諸法実相抄」を拝読されながら、こう語りかけておられます。

 「あなたが一人、妙法を唱えて幸福になれば、地涌の義にょって、この地方にも、必ず『二人・三人・百人』と妙法を持つ人が現れ、不幸から救われることになるのです」と。

 それは、人間の尊厳を残酷に踏みにじる権力の魔性に立ち向かう、師子王の戦いでもありました。
牧口先生は、私の妻の実家での座談会にも来られました。その手を引いてご案内した幼き日の妻は、牧口先生が、特高警察の監視のもとでも、悠然と堂々と仏法の正義を師子吼されるお姿を生命に刻みつけております。

 一人一人の幸福のために恐れなく戦う、この初代の勇気ある学会精神、折伏精神は、今や全世界の婦人部にまで烈々と流れ通っているのであります。

 一、一人の人間が、どれだけ勇敢に忍耐強く、自分自身の生命の花を咲かせていけるか。

 そのために、正しき信仰があります。

 東北出身の青年詩人・宮沢賢治(みやざわけんじ)は、けなげに野に咲く花を、こよなく慈しんだ一人であります。

 彼は物語に描きました。それは、ある小さな野に咲く花が、たとえ誰が見なくとも、また、どんな嵐があっても、自らの命を自分らしく立派に咲かせていった。その強く美しき魂を貫き通したがゆえに、やがて「花の王」と讃えられる、最も光り輝く存在へ生まれ変わったというのであります(「ひのきとひなげし[初期形]」、『校本宮澤賢治全集第七巻』所収、筑摩書房)。

 創価の女性たちは、いかなる試練にも負けず、今いるその場所で、皆に勇気と希望を贈る「野の花」を、凛として咲かせ切っておられる。

 この方々こそ、永遠に常楽我浄の「花の王」と仰がれゆくことは絶対に間違いないと、私は心から讃嘆したいのであります。

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勝利の扉を開く
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 一、私と妻は、毎日、日本中、世界中の広布の母たちから、尊いお便りをいただきます。

 つい先日も、ブラジルのリオデジャネイロのお母様から、ありがたい報告をいただきました。

 35年前に、経済苦、家庭不和、さらに命に及ぶ難病に苦しみ悩んで、仏法に巡りあった母です。

 このブラジルの母は「病魔に必ず勝って、わが身を使い、命を捧げて広宣流布します」と誓願の祈りを重ねて、病を克服することができました。

 以来、「毎日、誰かに喜びを贈ろう」と決めて、80歳を超える今も、地区の最前線で仏法対話を繰り広げています。

 これまで、じつに「640世帯」を超える弘教を成し遂げてこられたのであります(大拍手)。

 「仏壇の扉を開けば、いかなる勝利の扉も開いていける」とは、この朗らかな題目第一の母の確信です。

 お子さん方も、お孫さん方も、皆、「母の信心」を喜々として継承しております。「今、わが家として千世帯の折伏を目標に、皆で対話を広げています」と決意の報告を寄せてくださいました。

 このお母さんは福運に満ちた笑顔で語っておられます。

 「本当の幸せは、妙法を弘める中にあります。誰かを幸せにすると全部、自分に返ってくるんですよ」と。

 ともあれ、女性の弟子への御聖訓には「法華経を耳にふれぬれば是を種(たね)として必ず仏になるなり」(御書552ページ)と仰せであります。

 時代は、いよいよ正しく力ある哲学を求めています。

 「力あらば一文一句なりともかた(談)らせ給うべし」(同1361ページ)と仰せの通り、妙法を今こそ語り抜いて、新たな地涌の菩薩の陣列を「二人・三人・百人」と広げてまいりたい。

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岩をも貫く一念
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 一、ここで、勇躍の出陣をした、わが青年部の友に、四条金吾への御聖訓を贈りたい。

 「昔、中国の李広(りこう)将軍という武将は、虎に母を殺されてしまった。その虎に似た石を、母の仇と思い定めて弓を射ると、矢は羽の部分まで石に突き刺さった」「あなた(四条金吾)のことを、敵は狙っているのだろうが、法華経の信心が強盛であるので、大難も、事の起こる前に消えたのであろうか。これにつけても、よくよく信心に励んでいきなさい」(同1186ページ、通解)

 人間にとって、母を思う一念がいかに強いか。母を思い、母のために立ち上がれば、人間は、最も強く、最も正しくなれるのであります。

 尊き母たちを断固として守り抜いてみせる。母たちを侮辱したり、いじめたりする者は断じて許さない。そして、母たちの幸福な笑顔が輝く平和の世界を絶対に築いてみせる
── 。これが、牧口先生、戸田先生のお心を心として、三類の強敵と戦い抜いてきた、私の19歳からの岩をも通す決心であります。

 今や、世界一なる創価の母の城が築かれました。

 この城を厳護し、さらに勝ち栄えさせていくことを、私は若き後継の君たちに託したいのであります。

 一、愛する東北をはじめ、全世界の大切な大切な同志が、一人ももれなく健康で、すべてを変毒為薬しながら、大勝利の人生を飾りゆかれることを、心からお祈り申し上げ、私のメッセージとさせていただきます。

 世界一の婦人部、万歳!

 世界一の青年学会、万歳!(大拍手)