2011.06.05 SP 全国総県長会議へのメッセージ

【メッセージ】

 一、毎日また毎月、「日進月歩」の勢いで、広宣流布の道を堂々と開きゆかれる、大切な大切な総県長会議の皆様方に、私は、心からなる感謝を捧げ、真心込めて御礼申し上げる次第です。

 日蓮大聖人は仰せになられました。

 「総じて、日蓮の弟子といって法華経を修行する人々は、日蓮のようにしなさい。そうするならば、釈迦仏、多宝仏、十方分身の諸仏、十羅刹女(じゅうらせつにょ)も必ず守護されるであろう」(御書989ページ、通解)

 わが創価学会が、日本中、世界中が驚くほどの広宣流布の大発展を遂げ、心ある識者の方々が感動をもって賞讃してくださるのは、一体なぜか。

 それは、御聖訓の通り、尊き会員の皆様方が、仏の歩みと同じ歩みをもった日々の前進を続けているからであります。

 学会は勝ちました!

 大切な大切な皆様方は勝ちました!

 創価の師弟は、永遠の広宣流布のために断固として勝ちました!

 大聖人のお喜びは、いかばかりでありましょうか。

 この6月6日は、「殉教の父」であられる牧口常三郎先生の生誕140周年の記念日であります。

 また今年は、「大法弘通の師」であられる戸田城聖先生の第2代会長就任より、60周年の佳節であります。

 牧口・戸田両先生の大勝利の晴れ姿は、万代に輝きわたっていくことでありましょう。

 同志の皆様方、本当にありがとうございます! 私は感謝にたえません。

 なかんずく、創価の太陽である婦人部の皆様方に、あつくあつく、御礼を申し上げるものであります。

 きょうは「母」の歌碑の除幕、おめでとうございます!

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◆模範を示せ!
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 一、「撰時抄」の一節には、こう仰せであります。

 「法華経を経の通りに持(たも)つ人は、梵天にも優れ、帝釈をも超えているのである。修羅を従えるので須弥山をも担(かつ)げる。竜を使いこなして大海をも汲み干せる」(同291ページ、通解)

 創価の三代の師弟が、喧々囂々(けんけんごうごう)たる悪口罵詈(あっくめり)のなかで、三類の強敵を打ち破り、壮大な一閻浮提広宣流布を切り開くことができたのも、大聖人の御精神を胸に、「法華経を経のごとくに持つ」(同291ページ)ゆえにほかなりません。如説修行の実践者は、まさに梵天・帝釈よりも偉大なのであります。

 リーダー一人一人が、もう一度、自分自身の大いなる地涌の使命を自覚し、学会精神の初心に立ち返って、率先垂範で仏法対話に挑んでまいりたい。

 私が忘れ得ぬ交友を結んだ、20世紀最高峰の音楽家であるメニューイン氏は語っておられました。

 「模範を示すことである。命令ではなく、立派な模範のみが人類を導き向上させることができる」(和田旦訳『音楽 人間 文明』白水社)

 一、今、創価文化センターの建設が進められている周辺は、日本の憲政史上に名高い犬養毅(いぬかいつよし)首相が住まわれていたゆかりの場所です。犬養首相は、牧口先生と親交を結び、「創価教育学支援会」の一員であけました。

 雄弁で知られる犬養首相でしたが、「精神が旺盛なれば言語は訥(とつ)でも(なめらかでなくても=編集部注)、聴衆は必ず感応する」(犬養毅・鵜崎熊吉著『犬養毅の世界』書肆心水)と語っておりました。

 広宣流布のリーダーにとっても(大事なことは、学会精神、折伏精神を旺盛に漲(みなぎ)らせ、真心を込めて、祈りを込めて、明るく誠実に語ることです。

 皆が「そうだ! よし、やろう!」と心から納得して喜び勇んで、朗らかに前進していける力を贈ることです。

 古代ギリシャの劇作家アリストパネースも、「あなたは城壁を高く築き上げるように、声を高く発しなさい」(脇本由佳訳、「アリストパネース断片」、『ギリシア喜劇全集4』所収、岩波書店)と叫びました。

 声は力です。指導者は、声の力で戦うのです。どうか、勇気凛々たる励ましの声の力で、「人材の城」「福運の城」「勝利の城」を築き上げていただきたい。

 一、おかげさまで、アメリカ創価大学(SUA)も、晴れ晴れと開学10周年を飾ることができました。創価の人間教育に、アメリカでも深い期待が寄せられております。

 アメリカの偉大な「教育の母」であるメアリー・ベスーン(1875~1955年)は、青年への真情をこう語りました。

 「世界は青年たちのものだ。青年たちが未来を担(にな)っていくのだから。わが青年たちは、よりよい世界を築く情熱をなくしてはならない。偉大な人になろうとする心を砕かれてはならない。若い人たちこそが、未来の指導者なのだから」

 わが青年部も希望に燃え、決意に燃えて新出発しました。これほど嬉しいことはない。皆で最大に応援し、激励し、育成してまいり
たい。

 私が対談を重ねてきた、中国文化界の指導者・高占祥(こうせんしょう)先生も、しみじみと言われていました。

 「青年は、“まだ磨かれていない玉の原石”のようなものです。ゆえに最大の誠意をもって彫刻し、磨かなければなりません」

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◆東北に人間主義の尊きスクラム
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 一、きょうは、東北の皆様方も、本当にご苦労さまです。

 東北の同志を中心とする創価の人間主義のスクラムに、多くの方々が深い信頼を寄せ、「心の復興」への大いなる希望を託されております。

 「真の友を得た以上は、自分の幸福はかの百万の富にも比する事が出来ぬ」(『啄木全集第7巻』筑摩書房)とは、東北の青春詩人・石川啄木(たくぼく)の言葉でありました。

 真の友情を広げゆく喜びに勝るものはありません。創価の友情の連帯は今、全世界に広がっております。

 一昨日(1日)、「文化功労勲章(こうろうくんしょう)グロリア・アルティス金章」を授与くださったポーランドでも、わが同志が、良き国民、良き市民として社会貢献をされています。

 17年前、有意義な出会いを結んだワレサ大統領の言葉を、私は、わが青年部に贈りたい。

 「人間が人間に話す、これがいちばんだ」(グダンスク〔海洋出版所〕編・工藤幸雄監修『ワレサは叫ぶ』学習研究社)

 「勝利とは友だちをたくさん作ることです」(筑紫哲也・水谷驍訳『ワレサ自伝』社会思想社)

 終わりに、戸田先生のご指導を申し上げます。

 「広宣流布のための御本尊であられる。広宣流布に通ずる大願は、必ず何でも聞いてくださる」と。

 この大確信で、今再び、私たちは広宣流布の拡大を祈り、総決起しようではありませんか!

 大切な大切な全同志の健康とご多幸を心からお祈り申し上げて、私のメッセージとさせていただきます。

 皆様、お元気で! いつまでも、お元気で!(大拍手)


      (2011・6・3)