2011.02.07 SP 「香港」「マカオ」代表者会議へのSGI会長のメッセージ


【SGI会長のメッセージ】

 一、心から信頼する、大好きな大好きな香港、マカオの同志の皆様方!

 「仏法西還(せいかん)」50周年を祝賀する歴史的な「香港・マカオSGI代表者会議」の開催、誠におめでとうございます(大拍手)。

 たとえ離れていても、私の心は、いつも皆様方と一緒であります。

 あまりにも宿縁深きあの友、この友の懐かしき明るい笑顔。そして、成長しゆく後継の若人たちの躍動する英姿(えいし)を思い浮かべながら、毎日、私は妻と共に、皆様方の前途が洋々と広がり、限りなく輝きわたることを、さらにまた、愛する香港、マカオの地域社会が永遠に繁栄されゆくことを、真剣にご祈念しております。

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◆地涌の友が躍動
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 一、「アジアの民に日(ひかり)をぞ送らん」とは、恩師・戸田城聖先生の大誓願でした。ご自身の苦境にあっても、常に仏法西還のロマンを語り、戦乱に苦しむアジアの民衆に心を痛めておられる恩師であったのであります。

 1961年(昭和36年)1月、この戸田先生の心を我が心として香港に降り立った私は、行く先々で、移動の車中で、どこにあっても大地に題目をしみ込ませる思いで唱題し、地涌の菩薩が躍り出ることを願いました。

 「末法にして妙法蓮華経の五字を弘めん者は男女はきらふべからず、皆地涌の菩薩の出現に非ずんば唱へがたき題目なり」(御書1360ページ)との仰せに寸分違わず、皆様方は妙法流布に立ち上がってくださいました。

 皆様方こそ、私にとって、久遠元初からの固い絆で結ばれた、かけがえのない地涌の兄弟姉妹だと思っております(大拍手)。

 日蓮大聖人は、早くから門下となり、不退の信仰を貫かれた弟子を讃えられ、「たとえ、これよりのちに信ずる男女があっても、あなたがたに替えて思うことはできません」(同1088ページ、通解)と仰せであります。

 いずこにもまして試練の多き道を切り開き、妙法の種を蒔(ま)いてこられた皆様が、どれほど尊いか。私は、その偉大な功労を決して忘れません。皆様方の尊貴なる絶対勝利の人生と異体同心の団結を、世界広宣流布の模範の中の模範として、私は万年までも宣揚(せんよう)していきたいのであります(大拍手)。

 一、初代会長・牧口常三郎先生は、若き日の大著『人生地理学』の中で、「現今(げんこん)世界に於て重要なる島嶼(とうしょ)」として、ハワイやシンガポールなどとともに、香港の名を真っ先に挙げておられました。

 21世紀の「世界の平和」と「人類の幸福」の視点からも、香港、マカオはいやまして要衝(ようしょう)の地であるといってよいでありましょう。

 香港、マカオは、東西文明を結ぶ「平和友好の港」であり、世界市民の航路を開く「希望幸福の港」だからであります。

 アジア、そして世界の広宣流布の原点の天地で舞いゆかれる、皆様方の使命と栄光と福運は、計り知れません(大拍手)。

 皆様方は、私の、そして世界の友の期待に見事に応えてくれました。SGIの平和・文化・教育運動の先駆を切ってくれました。

 「明朗(めいろう)第一」「団結第一」「信心第一」の模範の和合を示してくれました。

 海外初の香港創価幼稚園も、今や香港随一、世界の鑑(かがみ)の「幼児教育の城」として光っております。

 そして、このたびは「飛躍」をテーマにした大文化祭の大成功、本当におめでとう!(大拍手)

 青年たちが決然と勇み立ち、弘教に挑戦し、青春の舞台で練磨し合い、目を見張るような成長をしたドラマは、つぶさにうかがっております。これほどうれしい、胸弾む人材の躍進はありません。

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◆人材の育成へ3つのポイント
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 一、1974年(昭和49年)12月に、私がお会いした人民の宰相(さいしょう)・周恩来総理は、青年を大切にされた指導者でありました。

 青年を、人材を、どう伸ばしていくか。

 周総理は、そのポイントを、三つ強調されております。

 第1に「青年を尊重する」こと。

 第2に「青年を抜擢(ばってき)する」こと。

 そして第3に「青年から学ぼうとする」こと、であります。

 思えば、周総理は、30歳も若い私を大事にしてくださいました。中国と日本の平和友好の未来を若い世代に託そうとされるお心を、私は痛いほど感じとりました。

 創価学会もまた、常に「創価青年学会」の心意気をもって、発展を続けています。今回の大文化祭を新たな起点として、その尽きることのない人材躍進のモデルを、香港、マカオが、世界の同志に示しゆかれることを、私は深く念願してやみません(大拍手)。“

 一、私が4度の語らいを重ねた中国作家協会主席であられた文豪の巴金(ぱきん)先生は、ある時、こう語っておられました。

 「青年は、自分で、戦って、戦って、戦い抜いて、勝ちとったも
のを自分のものとすべきです」と。

 これはまた、若き時代、戸田先生の不二の弟子として走り抜いた、私の実感でもあります。ゆえに、この言葉を、青年部の皆さんに贈りたい。

 一、御聖訓には、「必ず三障四魔と申す障(さわり)いできたれば賢者はよろこび愚者は退(しりぞ)く」(御書1091ページ)と仰せであります。

 仏法とは、賢者の「勇気」の実践です。何ものも恐れない。いかなる苦難にも、喜び勇んで立ち向かい、断固として勝ち越えていく。その究極の勇気が信心です。

 拡大といっても、この勇気の対話の積み重ねです。

 ともあれ、明るく楽しいところに、人は集まってきます。弾む心から、新しき波が起こります。

 「力あらば一文一句なりともかた(談)らせ給うべし」(同1361ページ)との御金言のままに、どこまでも一人の人を大切に、明るく朗らかに正義の大仏法を、創価の希望の哲学を語り抜いていってください。語った分だけ、幸福の仏縁が結ばれ、常楽我浄(じょうらくがじょう)のスクラムが広がります。

 さあ、いよいよです! 創価学会創立100周年(2030年)へ、アジア広布70周年(2031年)へ、新たな一閻浮提(いちえんぶだい)広宣流布の夜明けが来ました。

 愛する「心のふるさと」、香港、マカオの友よ!

 久遠より誓いし、共戦の同志よ!

 創価精神を継ぎゆく、不二の弟子よ!

 私と一緒に、黄金の広布と人生の歴史を綴りましょう!

 麗(うるわ)しき創価の励ましの世界を、勇気凛々と広げようではありませんか!

 どうか、一人ももれなく、健康長寿で所願満足の人生を!

 世界一大好きな香港、マカオの友に、栄光あれ! 大勝利あれ!(大拍手)