2010.05.05 SP ラバル大学「名誉教育学博士号」授与式(於・創価教育同窓の集い)

【創立者の謝辞】

一、創価教育同窓の皆さん、しばらくぶりです。全国、全世界から、本当に、よく来てくれました。お元気そうで、うれしい!人生の目的は、幸せになることです。どんなことがあっても、断じて、負けない。最後は勝って、幸せをつかむのです。
頼むよ!

◆ 信念に立って!

一、私の大好きなカナダの天地に、お元気で、まもなく99歳になられる偉大なお母さまがおられます。その尊き母上は、信頼するわが子に語ってこられました。「人生には、なすべきことがある。それを、義務感からではなくて、自らの信念に立って勇んで行いなさい」と。この母上の心に応えて、積極果敢な社会貢献の人生を戦い抜いてこられた信念の教育者こそ、ここにお迎えしたドゥニ・ブリエール学長なのであります(大拍手)。仏法では、"母の恩は大地の如し。大海の如し"と説かれております。親孝行をしてください。とくに、お母さんを大切にしてほしい。どんなに貧しくとも、学問がなくとも、お母さんは、お母さんです。お母さんを亡くした人もいるでしょうが、きっと、どこかで見守ってくれています。そのお母さんに、「私は勝ちました!幸福になりました!」と報告できる自分になってください。


◆ 母を悲しませた戦争は許さない

一、大きく深い「母の恩」を知り、それに報(むく)いていく心から、確かな「平和」の心が生まれるのです。母に親孝行するところから、「幸福」が生まれるのです。「勝利」が生まれるのです。そしてまた、母を大事にし、喜んでもらおうとする心から、本当の豊かな「文化」が生まれます。「歓喜」が生まれます。「自信」が生まれます。きょうは、未来部の若き友も出席してくれています。皆で、親孝行の前進を約束し合おう!〈「ハイ!」と大きな返事が〉未来部の友は、いい声をしている。本当にうれしい!親への言葉遣いに気をつけるとか、いい返事をするとか、小さなことでいいのです。親を安心させてあげるのです。心配をかけないことです。嘘をつかないことです。それが親孝行です。それができない人は、偉くなっても、本当に偉くはない。にせものです。私も親孝行をしました。戦争(第2次世界大戦)中、私は肺病を患っていましたが、4人の兄が次々と戦争にとられ、その兄たちに代わって、私は家を護りました。長兄はビルマ(現・ミャンマー)で戦死しました。それを知らされたときの母の嘆きの姿を決して忘れません。私は本当に悔しかった。だから、戦争には絶対に反対です。権力悪とは厳しく戦います。皆さんも、本当に力をつけ、いい仲間をつくって、戦争などない、平和で幸福に生きていける世界を築いていってください。いい人生を飾ろう。それが「創価」です。よろしく頼みます!


◆ 青年への励まし

一、ただ今、私は、カナダ最古の歴史を誇る、貴・ラバル大学より、無上の教育の栄誉を賜りました。これほどの喜びはございません。誠に誠に、ありがとうございました約350年にわたる貴校の荘厳な伝統を胸に刻みつつ、私の命である卒業生たちと共に、厳粛に拝受させていただきます。ここに、参加者の盛大な拍手をもって御礼を申し上げたい。ご来賓の先生方にも、心より厚く厚く御礼を申し上げます。1668年、貴校の創立者であられるフランソワ・ド・ラバル卿は、困難に満ちた使命の天地へ、勇敢に旅立っていく青年たちを、こう励まされました。「忍耐があれば、人間は最後まで勇気をなくさない。そして志を諦めることはない」私も、尊き職場で、また大事な地域で、創価同窓の旗を掲げて奮闘している卒業生の皆さん方に、「勇気と忍耐で勝て!断じて負けるな!」と申し上げたいのです。


◆ 三代の師弟の絆

一、貴校は、気高き創立者の精神を受け継いで、19世紀に飛躍的な大発展を成し遂げられました。それは、なぜでしょうか?そこには、「カナダの最も崇高な精神」と讃えられる、ジェローム・ドゥメール先生、ジョン・ホームズ先生、ルイ=ジャック・カゾー初代学長の三代にわたる師弟の大闘争があったからであります。大学の建設をはじめ、不滅の大事業は、一代で完成するものではない。世代から世代へと継承されて、ついに実現する。これが方程式です。その究極の力こそが、師弟の結合なのであります。この貴校の師弟を代表する、大教育者のホームズ先生は叫ばれました。「教育こそ絶対に不可欠であり、最大の原動力であり、活力を与えるものだ!教育という魂なくしては、全てが沈滞し、全てが滅び、全てが堕落する」その通りです。教育が人間を人間たらしめるのです。この最極の「教育の魂」を光らせ、世界を照らしてこられた知性の太陽こそ、貴大学であります。私たちは、心からの尊敬を捧げたい。わが創価教育も誕生より80年。創価大学は明年、開学40年という大事な時を迎えます。創価教育は、日本の軍国主義と対決した初代・牧口先生と、2代・戸田先生を源流として、三代の師弟の大河となりました。教育の連帯を世界に広げ、正義と英知の人材を続々と育てる。ここにこそ平和の創造があります。これが教育の根本です。貴大学の校歌にも、「心楽しく連帯せよ」「大いなる世界を舞台に、一人一人が素晴らしき使命を果たすのだ」と歌われている通りであります。


◆ 人間革命の道を

一、1960年(昭和35年)、私は憧れのカナダを初めて訪問させていただきました。きょうは、懐かしい貴国の友も駆けつけてくださった。本当にうれしい。ありがとう!50年前の初訪問の時、貴国のケベック州では、非暴力の社会変革「静かな革命」が始まっておりました。この大勝利の歴史の誇り高き推進力となられたのも、まさしく貴大学なのであります。貴大学には、いや増して、社会貢献の息吹が漲っております。貴大学の哲学者であり、社会学者のフェルナン・デュモン博士は、強調された。「人間であるならば、単に自分のいる環境のなかで生きるだけで満足してはならない。その環境を、理想的な社会へと作り上げていくことだ」全くその通りであります。そしてまた「人間は、他の人間と共に、この世界を築き上げようと努力するがゆえに、人間なのである」と。自らを人間革命し、社会のため、民衆のために、行動することこそ、生命の正しき道であるという結論です。
私たち創価の前進が間違っていないという証拠であります。


◆ 正義を語り抜け

一、人間と社会を変える根本の力は何か。それは「対話」であります。暴力や戦争、利害や打算ではありません。貴大学の哲人デュモン博士は語った。「(人間にとって)話すことは重要だ。物事は、黙っていては実現しない。声を上げなければならない。人間は語ることによって、自分を完成させるのだ」しゃべるのです。向上のために。平和のために。友のために。自分自身のために。世界のために。ただの"おしゃべり"ではいけない。「あの人は立派だ。正しいことを言うな」 ── こう思われる、道理の上からも大事な話をするのです。人生は、恐れなく正義を語り抜いた人が、すべて勝っています。ゆえに、いかなる迫害にあおうとも、正義の言論を放っていくのです。創価の人間主義の連帯も、対話によって世界中に広がりました。沈黙は悪です。しゃべろう! 勝つために! 人生の勝利と建設のために!

◆ 勝利の門を開け

一、ここに集った同窓生は、ちょうど今、働き盛りです。卒業した時は、もっと若々しかった(笑い)。私も、皆さんと同じくらいの年代に、それはそれは戦いに戦い、働きに働きました。20世紀最大の歴史学者であるトインビー博士と対談したのも、40代でした。〈1972年と73年の5月。のべ40時間に及ぶ語らいを終えると、博士は、SGI会長に最優等の「A」の評価を贈った。両者の対談集『21世紀への対話』は、今や28言語で出版され、世界の指導者、識者に愛読されている〉ともあれ、使命を感じる人、使命を自覚する人は強い。「ただ平凡に生きればいい」「人生、何とかなるだろう」 ── そうではなくして、使命が大きいからこそ、試練も大きい。伸びていける。こう確信して進んでいただきたい。私は、きょう、お越しくださった台湾・中国文化大学の張鏡湖(ちょうきょうこ)博士との対談集で語り合いました。それは、高邁な博士の父君の断固たる教えであります。いわく、最も苦しい時こそ、大事業の基礎を築くことができる。ゆえに、「不遇を嘆いてはならない。元気はつらつと、不撓不屈であれ! 挫折はやがて成功へと変わるのだ」と。最も苦しい時が、勝ち戦への道です。勝利の門を開くチャンスです。決して卑屈になってはいけません。この明るく朗らかな人生哲学を、諸君に贈ります。私もこの通りやってきました。


◆ 学は社会の王者

一、変化を続ける激動の時代に、勝ち抜くための鍵は、一体、何か。ここにおられる、ラバル大学のブリエール学長の明快なる結論は「学び続けること」であります。その通りです。牧口先生、戸田先生も、そうおっしゃっていました。「学は正義」「学は勝利」「学は社会の王者」であります。学ぶのです。努力するのです。そして勝つのです。皆さんが力をつけ、偉くなれば、自分だけでなく、お母さん、お父さんも勝利です。結びに、敬愛するカナダの栄光、そしてご臨席の皆様方の幸福とご健康と大勝利をお祈りし、私の謝辞とさせていただきます。ありがとうございました! 皆、お元気で!
2010.05.05 SP ラバル大学「名誉教育学博士号」授与式(於・創価教育同窓の集い)

【創立者の謝辞】

一、創価教育同窓の皆さん、しばらくぶりです。全国、全世界から、本当に、よく来てくれました。お元気そうで、うれしい!人生の目的は、幸せになることです。どんなことがあっても、断じて、負けない。最後は勝って、幸せをつかむのです。
頼むよ!

◆ 信念に立って!

一、私の大好きなカナダの天地に、お元気で、まもなく99歳になられる偉大なお母さまがおられます。その尊き母上は、信頼するわが子に語ってこられました。「人生には、なすべきことがある。それを、義務感からではなくて、自らの信念に立って勇んで行いなさい」と。この母上の心に応えて、積極果敢な社会貢献の人生を戦い抜いてこられた信念の教育者こそ、ここにお迎えしたドゥニ・ブリエール学長なのであります(大拍手)。仏法では、"母の恩は大地の如し。大海の如し"と説かれております。親孝行をしてください。とくに、お母さんを大切にしてほしい。どんなに貧しくとも、学問がなくとも、お母さんは、お母さんです。お母さんを亡くした人もいるでしょうが、きっと、どこかで見守ってくれています。そのお母さんに、「私は勝ちました!幸福になりました!」と報告できる自分になってください。


◆ 母を悲しませた戦争は許さない

一、大きく深い「母の恩」を知り、それに報(むく)いていく心から、確かな「平和」の心が生まれるのです。母に親孝行するところから、「幸福」が生まれるのです。「勝利」が生まれるのです。そしてまた、母を大事にし、喜んでもらおうとする心から、本当の豊かな「文化」が生まれます。「歓喜」が生まれます。「自信」が生まれます。きょうは、未来部の若き友も出席してくれています。皆で、親孝行の前進を約束し合おう!〈「ハイ!」と大きな返事が〉未来部の友は、いい声をしている。本当にうれしい!親への言葉遣いに気をつけるとか、いい返事をするとか、小さなことでいいのです。親を安心させてあげるのです。心配をかけないことです。嘘をつかないことです。それが親孝行です。それができない人は、偉くなっても、本当に偉くはない。にせものです。私も親孝行をしました。戦争(第2次世界大戦)中、私は肺病を患っていましたが、4人の兄が次々と戦争にとられ、その兄たちに代わって、私は家を護りました。長兄はビルマ(現・ミャンマー)で戦死しました。それを知らされたときの母の嘆きの姿を決して忘れません。私は本当に悔しかった。だから、戦争には絶対に反対です。権力悪とは厳しく戦います。皆さんも、本当に力をつけ、いい仲間をつくって、戦争などない、平和で幸福に生きていける世界を築いていってください。いい人生を飾ろう。それが「創価」です。よろしく頼みます!


◆ 青年への励まし

一、ただ今、私は、カナダ最古の歴史を誇る、貴・ラバル大学より、無上の教育の栄誉を賜りました。これほどの喜びはございません。誠に誠に、ありがとうございました約350年にわたる貴校の荘厳な伝統を胸に刻みつつ、私の命である卒業生たちと共に、厳粛に拝受させていただきます。ここに、参加者の盛大な拍手をもって御礼を申し上げたい。ご来賓の先生方にも、心より厚く厚く御礼を申し上げます。1668年、貴校の創立者であられるフランソワ・ド・ラバル卿は、困難に満ちた使命の天地へ、勇敢に旅立っていく青年たちを、こう励まされました。「忍耐があれば、人間は最後まで勇気をなくさない。そして志を諦めることはない」私も、尊き職場で、また大事な地域で、創価同窓の旗を掲げて奮闘している卒業生の皆さん方に、「勇気と忍耐で勝て!断じて負けるな!」と申し上げたいのです。


◆ 三代の師弟の絆

一、貴校は、気高き創立者の精神を受け継いで、19世紀に飛躍的な大発展を成し遂げられました。それは、なぜでしょうか?そこには、「カナダの最も崇高な精神」と讃えられる、ジェローム・ドゥメール先生、ジョン・ホームズ先生、ルイ=ジャック・カゾー初代学長の三代にわたる師弟の大闘争があったからであります。大学の建設をはじめ、不滅の大事業は、一代で完成するものではない。世代から世代へと継承されて、ついに実現する。これが方程式です。その究極の力こそが、師弟の結合なのであります。この貴校の師弟を代表する、大教育者のホームズ先生は叫ばれました。「教育こそ絶対に不可欠であり、最大の原動力であり、活力を与えるものだ!教育という魂なくしては、全てが沈滞し、全てが滅び、全てが堕落する」その通りです。教育が人間を人間たらしめるのです。この最極の「教育の魂」を光らせ、世界を照らしてこられた知性の太陽こそ、貴大学であります。私たちは、心からの尊敬を捧げたい。わが創価教育も誕生より80年。創価大学は明年、開学40年という大事な時を迎えます。創価教育は、日本の軍国主義と対決した初代・牧口先生と、2代・戸田先生を源流として、三代の師弟の大河となりました。教育の連帯を世界に広げ、正義と英知の人材を続々と育てる。ここにこそ平和の創造があります。これが教育の根本です。貴大学の校歌にも、「心楽しく連帯せよ」「大いなる世界を舞台に、一人一人が素晴らしき使命を果たすのだ」と歌われている通りであります。


◆ 人間革命の道を

一、1960年(昭和35年)、私は憧れのカナダを初めて訪問させていただきました。きょうは、懐かしい貴国の友も駆けつけてくださった。本当にうれしい。ありがとう!50年前の初訪問の時、貴国のケベック州では、非暴力の社会変革「静かな革命」が始まっておりました。この大勝利の歴史の誇り高き推進力となられたのも、まさしく貴大学なのであります。貴大学には、いや増して、社会貢献の息吹が漲っております。貴大学の哲学者であり、社会学者のフェルナン・デュモン博士は、強調された。「人間であるならば、単に自分のいる環境のなかで生きるだけで満足してはならない。その環境を、理想的な社会へと作り上げていくことだ」全くその通りであります。そしてまた「人間は、他の人間と共に、この世界を築き上げようと努力するがゆえに、人間なのである」と。自らを人間革命し、社会のため、民衆のために、行動することこそ、生命の正しき道であるという結論です。
私たち創価の前進が間違っていないという証拠であります。


◆ 正義を語り抜け

一、人間と社会を変える根本の力は何か。それは「対話」であります。暴力や戦争、利害や打算ではありません。貴大学の哲人デュモン博士は語った。「(人間にとって)話すことは重要だ。物事は、黙っていては実現しない。声を上げなければならない。人間は語ることによって、自分を完成させるのだ」しゃべるのです。向上のために。平和のために。友のために。自分自身のために。世界のために。ただの"おしゃべり"ではいけない。「あの人は立派だ。正しいことを言うな」 ── こう思われる、道理の上からも大事な話をするのです。人生は、恐れなく正義を語り抜いた人が、すべて勝っています。ゆえに、いかなる迫害にあおうとも、正義の言論を放っていくのです。創価の人間主義の連帯も、対話によって世界中に広がりました。沈黙は悪です。しゃべろう! 勝つために! 人生の勝利と建設のために!

◆ 勝利の門を開け

一、ここに集った同窓生は、ちょうど今、働き盛りです。卒業した時は、もっと若々しかった(笑い)。私も、皆さんと同じくらいの年代に、それはそれは戦いに戦い、働きに働きました。20世紀最大の歴史学者であるトインビー博士と対談したのも、40代でした。〈1972年と73年の5月。のべ40時間に及ぶ語らいを終えると、博士は、SGI会長に最優等の「A」の評価を贈った。両者の対談集『21世紀への対話』は、今や28言語で出版され、世界の指導者、識者に愛読されている〉ともあれ、使命を感じる人、使命を自覚する人は強い。「ただ平凡に生きればいい」「人生、何とかなるだろう」 ── そうではなくして、使命が大きいからこそ、試練も大きい。伸びていける。こう確信して進んでいただきたい。私は、きょう、お越しくださった台湾・中国文化大学の張鏡湖(ちょうきょうこ)博士との対談集で語り合いました。それは、高邁な博士の父君の断固たる教えであります。いわく、最も苦しい時こそ、大事業の基礎を築くことができる。ゆえに、「不遇を嘆いてはならない。元気はつらつと、不撓不屈であれ! 挫折はやがて成功へと変わるのだ」と。最も苦しい時が、勝ち戦への道です。勝利の門を開くチャンスです。決して卑屈になってはいけません。この明るく朗らかな人生哲学を、諸君に贈ります。私もこの通りやってきました。


◆ 学は社会の王者

一、変化を続ける激動の時代に、勝ち抜くための鍵は、一体、何か。ここにおられる、ラバル大学のブリエール学長の明快なる結論は「学び続けること」であります。その通りです。牧口先生、戸田先生も、そうおっしゃっていました。「学は正義」「学は勝利」「学は社会の王者」であります。学ぶのです。努力するのです。そして勝つのです。皆さんが力をつけ、偉くなれば、自分だけでなく、お母さん、お父さんも勝利です。結びに、敬愛するカナダの栄光、そしてご臨席の皆様方の幸福とご健康と大勝利をお祈りし、私の謝辞とさせていただきます。ありがとうございました! 皆、お元気で!