2010.04.26 SP 創立80周年記念第4回全国青年部幹部会・新時代第39回本部幹部会〔上〕

【池田名誉会長のスピーチ】

一、「5・3」祝賀の幹部会、おめでとう!全国、全世界の同志に感謝を込めて、かつて私が認(したた)めた「書」を紹介させていただきたい。〈ここで、壇上に一幅の書が掲げられた。この書は、30年前の5月3日に記され、これまで学会の重宝として、大切に保管されてきたものである。書の中央には、墨痕(ぼっこん)鮮やかに「五月三日」の文字が躍る。揮毫した日付として、脇書(わきがき)に「昭和五十五年五月三日記す」「心爽やかなり合掌」と刻まれている。この昭和55年(1980年)の5月3日を、池田名誉会長は、関西の天地で迎えた。揮毫した場所は、関西牧口記念館。現在、ここは、大阪の豊中平和会館となっている。名誉会長と常勝関西の同志との師弟不二の歴史が、尊く深く、結晶した書でもある。さらに、脇書には、名誉会長にとっての節目の「五月三日」が挙げられている。「昭和二十六年五月三日」は、戸田先生の第2代会長就任の日。「昭和二十七年五月三日」は、名誉会長夫妻の結婚の日。「昭和三十五年五月三日」は、第3代会長就任の日。「昭和五十四年五月三日」は、前月の4月24日に第3代会長を辞任し、実質的な会長辞任式となった本部総会の日。続いて、執筆時からは3年先となる「昭和五十八年五月三日」、さらに「西暦二〇〇一年五月三日」の日付が記されている。そして、「此の日はわが学会乃原点也」と。雄渾(ゆうこん)の筆に込められた、崇高なる広宣流布の魂 ── 。ここに、学会の原点がある。師弟の原点がある。代表して長谷川副理事長が「お元気な池田先生、奥様のもと、私たちは第3代会長就任50周年の『5月3日』を世界192ヵ国・地域の全同志と共に、最高に晴れ晴れと迎えさせていただきました。これほどの喜びと誉れと福運はありません。先生、奥様! 本当にありがとうございました。まことに、おめでとうございます!」とあいさつした〉

◆ 苦難と戦う友へ

一、皆さん、ありがとう!私が、恩師・戸田先生にお会いし、入信したのは19歳の時(1947年〈昭和22年〉8月24日)である。その直後に私が詠んだ詩「希望に燃えて」を、苦難に立ち向かう若き友のために、紹介させていただきたい。

希望に燃えて
怒濤に向い
たとい貧しき
身なりとも
人が笑おが
あざけよが
じっとこらえて
今に見ろ

まずは働け
若さの限り
なかには
侮る者もあろ
されどニッコリ
心は燃えて
強く正しく
わが途進め

苦難の道を
悠々と
明るく微笑み
大空仰ぎゃ
見ゆる未来の
希望峰
ぼくは進むぞ
また今日も

妙法とは、永遠の希望の大法である。恐れるものなど何もない。「じっとこらえて、今に見ろ!」の心意気で、断じて勝ち進もう!〈名誉会長は、1960年(昭和35年)3月、群馬・高崎で青年に「希望に燃えて」の詩を贈り、激励している(小説『新・人間革命』第4巻「凱旋」の章)。また、この詩は、『創価学園建設の二年』『池田大作全集第39巻』等にも掲載されている〉

◆ 燃え上がる誠実

一、世界の歴史に刻まれた、信念の言葉に学びたい。韓国の独立の大指導者に、呂運亨(ヨウニョン)先生(1886~1947年)がいる。きょうは、韓国SGI(創価学会インタナショナル)の皆さんも見えている。韓国は、日本の文化の恩人の国です。ありがとう!〈韓国SGIのメンバーが立ち上がり、元気に応える〉呂(ヨ)先生は、若き友にこう呼びかけた。「青年たちよ!君たちは熱誠と勇気を持っている。一切の成功は、ただ君たちを待って出現しようとしているのだ」と。燃え上がる誠実と勇気があれば、必ず道は開かれる。青年部、万歳!

一、次は、アフリカの賢者である。コートジボワールの建国の父は、ウフエ・ボワニ初代大統領。きょうは、同国のSGIの皆さんが、たくさんおいでくださった。〈コートジボワールのSGIメンバーが立ち、「イタイドウシン(異体同心)!」「ビクトワール(勝利)!」と力強い決意の声を響かせた〉大統領の訴えは、大変に有名だ。「『平和』 ── それは、言葉ではなく、行動である」と。行動から、友情が生まれる。行動によって、連帯が広がる。行動の人こそ、勝利者である。

◆ 民衆の師子吼は大砲よりも強い

一、さらに、西アジアで、コーカサス地方南部に広がる歴史豊かな国・アルメニア。〈名誉会長は今月2日、アルメニア共和国の「エレバン国立芸術アカデミー」から名誉博士号、「アルメニア芸術家同盟」から名誉会員証を授与された〉その英知の言葉に、こうあった。「民衆の声は、大砲の轟く音よりも強い」本当に、そうだ。我ら民衆の声に勝る力はない。晴れわたる「5月3日」の大空に、民衆の勝圏を高らかに轟かせながら、威風堂々と大前進していこうではないか!一、私は毎日、広宣流布を担い立つ皆さんのために、一生懸命、題目をあげている。ほかの誰でもない、皆さんこそが、偉大なのだ。誇りも高く進んでいただきたい。いい人を伸ばす。まじめな人を応援する。これが大事である。反対に、ずるい人間や威張る人間とは、断固として戦う。正義の声をあげるのだ。それでこそ、多くの友が、心晴れ晴れと前進していける。遠慮などいらない。黙っていてはいけない。恩知らずや増上慢と戦うのが、人間の道、仏法の道である。将来のために、申し上げておきたい。

◆ 師の言葉を胸に

一、本部幹部会、そして青年部の幹部会、おめでとう!「青年の勝利の世紀」が来た!青年部の集いは、いいね! なかには"おじさん"に見える人もいるけれども(笑い)、みずみずしい心で、新時代を頼むよ!〈「ハイ!」と元気な返事が〉振り返れば、私が会長に就任したのは、32歳の時であった。同じ信濃町に住む池田勇人(はやと)首相の家にも、あいさつにうかがった。ご夫妻で迎えてくださり、私が"青年会長"であることに、夫人が驚いていたことが印象深い。この若き力で、学会は50年、勝ち進んできた。立場の違いや、思想信条の壁を超え、私はこれまで、数多くの指導者と対話を重ねてきた。どんな相手であれ、誠実に、率直に語り合う。その姿勢を、青年時代から貫いてきた。戸田先生は晩年、日本中、世界中に創価の同志がたくさん誕生する日が来ることを楽しみにされ、こう語っておられた。「そういう時代が来たら、うれしいな。その時まで、私も頑張れたら、うれしいんだが……。大作、後を頼むよ」と。私は師弟不二の心で戦った。今やSGIは、192ヵ国・地域に平和と人道の連帯を広げている。これほど発展するとは、誰人も想像しなかったであろう。大変なことである。これからの50年も、わが青年部が勝ち開け!


◆ 師弟で築いた大文化運動

一、音楽隊、鼓笛隊、また合唱団も、本当にご苦労さま!〈幹部会を記念して、「人間革命の歌」など祝賀演奏が披露された〉音楽隊も、鼓笛隊も、合唱団も、私が手づくりで育ててきた。最初は人数も少なく、楽器も足りなかった。反対する人も多かった。先を見る人はいなかった。しかし、私は「世界一の音楽隊、鼓笛隊に」と願い、自ら楽器を贈った。合唱団の友の成長を見守ってきた。全部、私と皆さんで、つくり上げてきた。そして、今や世界が絶讃する音楽隊、鼓笛隊、合唱団になった。有名です。上手です。その素晴らしい演奏と合唱を聴けば、皆、元気が出る。ありがとう!


◆ 健康と無事故を

一、きょうは、聖教新聞の配達員大会でもある。配達員の皆さん、毎日、本当にありがとう!一番、朝早く、一番、誇り高い仏道修行である。私も少年時代、新聞配達をした。皆さんのご苦労はよくわかるつもりだ。広布のために歩く功徳は大きい。くれぐれも、お体を大切に! 無事故を祈ります。聖教の尊き通信員の皆さんも、本当にご苦労さまです。一、芸術部の皆さん! 文化の華(はな)薫る大活躍、うれしい!芸術部の姿を見れば、皆が喜ぶ。楽しくなる。心が躍る。芸術部の一人一人の活躍の様子は、いつも聞いている。創価文化の旗手として、どれほど頑張っておられるか。尊き奮闘は、全部、うかがっています。信心とは、生命の究極の勝利の芸術である。これからも、そして永遠に、「明るく、朗らかに、芸術部は勝ちまくれ!」と申し上げたい。〈芸術部の代表が「ハイ!」と朗らかに〉芸術部を皆で応援しよう!一、きょうは、海外の24ヵ国・地域から、尊き友が5月3日の祝賀にと参加されている。遠いところ、本当にようこそ!偉大な求道の研修会も、ご苦労さまです。アメリカ研修会の皆さん!青年部の見事な拡大、大変に素晴らしい! 7月の文化祭の大成功を祈ります。メキシコ、パナマ、そしてチリの中南米の皆さん! よく、お越しくださった。遠くから、ようこそ!特にチリの皆さんは、大震災を乗り越えて、来日してくださった。本当に、ありがとう!「変毒為薬の妙法」である。愛するチリの復興と繁栄を、皆で心から祈っています。〈チリでは2月27日、マグニチュード8・8の大地震が発生。名誉会長は、連日のようにチリの同志に伝言を贈り、激励を。今月4日には、チリ文化会館に全土からメンバーが集い、震災後初となる勤行会を開催することができた〉イタリアの皆さん! 威風堂々の大前進、本当にご苦労さま! うれしい!欧州(アイスランド)の火山の噴火も、お見舞い申し上げます。題目を送ります。フィリピンの皆さん!初めての青年部研修会、まことにおめでとう! 私はうれしい!マレーシアの皆さん! 教育界・文化界からの最高峰の顕彰、最大に感謝申し上げます。〈今月1日、マレーシア全国作家協会連盟から名誉会長に、外国人初となる「世界の偉大な詩人賞」が贈られるなど、数々の顕彰が贈られている〉良き市民としての模範の活躍、本当にありがとう!韓国の皆さん! 婦人部の新出発も、おめでとうございます!〈本年3月、金殷瀾(キムウンラン)さんが婦人部長に就き、新たなスタートを切った〉コートジボワールの皆さん! あらためて、ようこそ!先ほど、ディアゾン理事長の活動報告も、うかがいました。目覚ましい大発展、何よりもうれしい!コートジボワール、万歳!アフリカの栄光の世紀、万歳!創価の地涌の菩薩が、世界中から集い合う、すごい時代になった。地球規模で広宣流布は進んでいる。求道の心に燃える海外の友に負けないように、日本の皆さんも、頑張ろう!