3年生最後の大会となる夏季総体が開幕しました。
単独チームとしてこの大会に出場できたことが何よりも嬉しいことです。
しかし、5人の3年生の内1人が諸事情によって急遽出場できなくなりました。
本当に残念で仕方ありません・・・。
出場できない彼のためにも最後まで自分達らしさを見失うことなく戦うことを約束しました。
 
 
突然のことだったので、先発メンバーの変更やポジションをどうするのかを直前まで悩んでいました。何せ、中盤の要の欠場ですから・・・。
また、練っていたゲームプランも一から考え直すことに・・・。
ということで、3年生4人、2年生2人、1年生5人の先発メンバーで戦うことになりました。
 
 
対戦相手は、先日 津地区トップリーグを優勝して勢いに乗っているチームです。
リーグ戦で優勝するには、確かな力が備わっていなければ成し得ることができません。
3年生主体で体も大きく、スピードもあります。ほとんどが3年生が多いということは、それだけこの大会に懸ける気持ちが強いということです。
この圧倒的な力の差を今日のメンバーでどのように埋めていくかがポイントになります。
 
 
参加できなくなった3年生のユニフォームをベンチに掲げ、ピッチに力を送ってもらうことにしました。また、ピッチに立つ選手達はこのユニフォームが見守ってくれていると安心感もあったことでしょう。
 
 
さぁ、いよいよキックオフ。
序盤から相手にボールを支配される時間が続きますが、これは想定内のこと。
前半5分を過ぎたあたりから相手の攻撃パターンが分かってきたので、ある程度の予測ができるようになってきました。
それでも相手のスピードとパワーに翻弄される場面もあり、ヒヤヒヤする時間帯が続きます。
 
 
クーリングブレイク(CB)時に、守備と攻撃の狙い目を確認してピッチへ送り出しました。
しかし、劣勢は変わらず耐え凌ぐ時間帯が続きました。
 
得点が動いたのは前半22分。
中央やや左でボールを奪うと前にできたスペースをドリブルで抜け出して先制ゴール!
見事なシュートでしたね。
 
 
先制点を奪いましたが守備の時間が長いのには変わりはなく、1年生も怯むことなく体を張って果敢に戦う姿を見せてくれました。
しかし、前半26分にクリアミスを拾われて失点してしまいました。
 
ハーフタイムでベンチに戻ってくるとミスをしてしまった選手は落ち込んでいましたが、周りの選手達がポジティブな言葉掛けをして集中を切らさないようにしていました。
自分達でこういったことができるようになったのを見ると、大きな心の成長を感じます。
 
ただ一つ気になったのは、1年生の体力面です。
明らかに疲れ果てている・・・。
この暑さの中で、今まで経験したことのない緊張感とハードな試合をしているのだから仕方ありません。ただ、気持ちは切れていないようでした。
 
 
後半のキックオフ。
やはり1年生の動きが急激に落ちていました。
そこへ相手は前半から徹底してDF背後へのロングボールでスピードとフィジカルをフル活用してきます。
後半7分、体力が落ちてきたところを突かれて、逆転を許してしまいました。
 
しかし、ポジティブな声がピッチに大きく響きます。
試合前に約束した「自分達らしさをどんな時も最後まで貫き通す」ことを忘れていません。
 
 
地区リーグ優勝チームを相手に一歩も引かず、挑み続ける姿は逞しさを感じました。
3年生だけでなく、2年生もチームを鼓舞して戦い続けます。
1年生は体力の限界に達していたと思いますが、先輩達の勇姿魅せられ最後の力を振り絞って戦っていました。
 
 
最後の最後まで戦う姿勢を見せ続けてくれましたが、無情にもタイムアップのホイッスル。
3年生最後の夏が終わりました。
 
 
試合後、3年生だけでなく、1、2年生も涙を流していました。
それだけチームが一体となって戦っていたというのを感じました。
 
1年生は3ヶ月間しか3年生と一緒にできませんでしたが、涙が溢れ出てくるのはそれだけ濃い3ヶ月間だったのでしょう。それだけ3年生が1年生に対して熱い思いを持って接してくれていた証拠だと思います。
 
2年生は2人しかいないので、3年生にお世話になることばかりでした。
だからこそ、もっと一緒にプレーしたかったのでしょう。
 
今年の3年生はコロナ禍で思うような活動をさせてあげられませんでした。
合宿に行ったり、いろんなチームと試合をしたりということができませんでした。
校内の活動が多かったからこそ、学年を越えたチームの絆が深まったのかもしれません。
部員数が少なく、新チームになってから3チームで合同チームを組んで活動しました。
これも、大きな経験となったのかもしれません。
これまでの先輩達とは全く違う経験を積み重ねて成長してきました。
逆境をプラスに捉えて取り組むことができるようになったのは、3年生の大きな強みといえるでしょう。
このような経験をこれからの進路決定に向けての活動に生かしていってほしいと思います。
 
個性豊かな5人の3年生とサッカーを通じて関われて本当に楽しかった。
どんどん成長していく姿を見せてくれて嬉しかった。
 
お疲れ様でした。
そして、ありがとう! 
 
 
 
保護者の皆様
無観客試合についてご理解ご協力ありがとうございました。本当に感謝いたします。
保護者様のこのような姿勢が選手にもしっかりと伝わっているのを感じました。
3年生保護者の皆様、これまでいろいろとありがとうございました。
選手一人ひとりのベストサポーターとして、ご尽力いただきました。
彼らが部活動を通して、人間的に本当に大きく成長したのを感じます。
これもご家庭でのフォローがあってのことだと考えてます。
部活動は引退となりますが卒業するまではサッカー部員ですので、彼らの更なる成長を楽しみにしています。