第 34 話
その執事、従容
ジョーカー
「私兵‥‥だと？」
セバスチャン
「ファントムハイヴは
女王の憂いを無きものにするため
だけに存在する影(ファントム)
その巣窟に足を踏み入れれば
光ある場所には二度と戻れない」
ジョーカー
「あいつらだって プロだ
そう簡単に セバスチャン「
信じるのはご自由ですが
私が選んだ人材だという事をお忘れなく」
ジョーカー
「くっ‥‥
(頼む 生きててくれ)
‥‥ッ
(お前らだけでもーーー！！)
俺達は
どうすりゃよかったんかなぁ
笛吹の息子(ナーサリー・ライム)みたいに
“吹ける曲はひとつだけ”で‥‥
でももし‥‥
もし生まれたのがこの国じゃなかったら
自分が 身体が
こうじゃなかったら‥‥
こんなっ‥‥」
シエル
「みっともなく泣くな
泣いたって変わらない
『いつだって世界は
誰にも優しくない』」
ジョーカー
「スマイル‥‥」
シエル
「僕の名前は
シエル・ファントムハイヴ
その一つだけだ」
医者
「誰が決めたんだい
そんなこと！？」
セバスチャン
「坊っちゃん
何を恐れる事があるのです」ギュ
シエル
「あ ぇあ はぁはぁ あ」
セバスチャン
「貴方は今
檻の外にいるのですよ
私のご主人様(マイロード)」
シエル
ガクガク「ゴホッ ハァッ ハ」
セバスチャン
「さあ 私の名前を呼んで」しゅるっ
シエル
「‥‥セッ」ハァッ ハッ
シエル
「こいつらを殺せええッ！！」
セバスチャン
「終わりましたよ」
シエル
『燃やせ』
セバスチャン
「燃やせ？ここをですか？」
シエル
「そうだ」
セバスチャン
「ですが坊っちゃん
女王陛下のお手紙から察するに
今回の任務は事件の犯人捜しと
子供達の救出では？すでに犯人は」
シエル
『うるさい黙れ！！』ギュ
『何も残すな
ここにある全てを灰にしろ
下僕(おまえ)の仕事を忘れたのか
命令だッ！！』ハァッ ハァッ
セバスチャン
「御意 ご主人様(イエスマイロード)」