第 17 話
その執事、拮抗
ーアグニ、ソーマ編☆ー
ア「とんでもない!
‥‥私は王子に出会う前は
とんでもない愚か者だったのです
一生かかっても返しきれないご恩です‥‥
私の一族は司祭階級(ブラーフマナ)という神に支えることができる最上級カーストでした
ですが‥‥
司祭とは名ばかりの欲と俗物にまみれた父の姿を見て育った私はとても神を
信仰する気になれなかったのです」
セバス「‥‥」
ア「その身分をかさにきて
毎日私は罪を犯し続けました
人を傷付け
神を冒濱し続け
罪を重ね続けた私に‥‥
ーとうとうその罪を裁かれる日が
訪れたのですー
【司祭の息子
アルシャドの死刑を執行する】
この世にさした未練もなく
神すら信じていなかった私に
全てを棄てた私にー
『おいお前
お前猛獣のように強い
暴れ者なんだってな』
【王子!何をなさいます!】
『おもしろい
お前今日から俺の稽古相手になれ』
【なりません王子
その者はこれから絞首刑に‥‥】
『あーうるさいっ
ならばこうしよう
これで今日までのお前は死んだ
新しい名と生を以て
転生(アヴァターラ)するのだ
俺は国王が第26子
ソーマ・アスマン・カダール
今日からお前の主だ』
神が現れたのです
『いいな アグニ!』
そして気づかせてくれたのです
神はこの御方の中におわすのだとー」