アルコールなら任せろ 酒造各社が「消毒液」製造に名乗り

 
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灘五郷にある白鶴酒造(神戸市)は4月21日、酒造りの原料として仕入れていたアルコール度数95度の醸造用アルコールを77度に薄め、消毒液に代替できる製品として供給すると発表。同23日にはその第1弾として約400リットルを神戸市に提供し、5月までに5千リットル分の製造準備を整える。

 寛保3(1743)年創業の同社だが、消毒用の製品づくりは初めて。「酒造会社としてできることはないか」と検討し、関係機関と協議して供給開始に取り付けた。容器詰めやラベルの貼り付けは手作業で行うため、「もうけは度外視」という。同じ灘五郷の日本盛(兵庫県西宮市)も同市への供給を始める。

 

 大手ではサントリーが大阪工場(大阪市)のスピリッツなどの製造設備を使って消毒用アルコールを生産し、医療機関に無償提供する。米国でも傘下のビームサントリーが消毒液を生産し、地元の医療関係者らに提供している。

 

宝酒造は焼酎を製造する設備を使って18リットル入り製品を月5千本分供給する準備を整えた。

 

・・・花王は国内工場の稼働を増やして通常の20倍以上を生産すると発表している。