乗車路線:東北新幹線,北海道新幹線

乗車区間:盛岡0850発→奥津軽いまべつ1007着

乗車列車:3001B「はやぶさ」1号

乗車車両:幹セシE5系U12編成E526‐112

座席種別:普通車指定席(特定特急券利用)

 

前日、東京駅からE5系のグランクラスで寛いで、盛岡市内のホテルで一夜を明かしました

旅2日目の今日は東北・北海道新幹線を使って、日本列島をさらに北へ進み、龍飛岬と青函トンネル記念館を訪れる予定です

 

 

岩手県と青森県が隣接しているとはいえ、津軽半島の突端部まで行こうと思うと、それなりに時間がかかることから、行程に余裕を持たせて盛岡を8時50分に出発する「はやぶさ」1号に乗り込みます

 

ちょうど10号車付近では、E6系との解結作業を一目見ようとする人たちで賑わっていました

新幹線の増解結作業はいつの時代もちびっ子たち…大きいお友達を含む…の注目を浴びるものですね

 

泊まったホテルが盛岡駅前だったのと、特急券を前日を手配していたので、慌てることなく「はやぶさ」1号に乗り込むことができました

ところで、東北新幹線盛岡以北及び北海道新幹線内を走行する「はやぶさ」「はやて」は全車指定席であり、自由席は設定されていません

 

そうすると、この区間で新幹線に乗車する場合、指定席特急券を購入が必須であるように思えるのですが、あくまでもJR側の都合で自由席が設定されていないだけなので、さすがにそんな殿様商売はまかり通りません

そこで、東北新幹線盛岡以北や秋田新幹線内を利用する場合に限って、特定特急券が販売されています

自由席料金と同じように、指定席料金から520円引きの値段で販売されており、枚数制限もなく空いている席に座れる仕組みになっています

 

前日の夜に、盛岡駅の指定席券売機で盛岡から奥津軽いまべつまでの特定特急券を購入しようと思ったら、3,970円という値段が表示されて、思わず唖然としてしまいました

なにせ盛岡~奥津軽いまべつ(327.2㎞)よりも距離の長い名古屋~東京(366㎞)の自由席料金が4,180円なのですから、想像よりもお高い金額が表示されたので、ビビッてしまったわけです

 

一瞬、券売機の操作を間違ったのかと思いましたが、Yahoo乗換案内から特定特急券の料金を電卓ではじき出してみると、紛うことなく3,970円でした

券売機からきっぷを受け取ると、そこには【内訳:特2,640・北特1,330】と印字されており、新青森駅を境に特急料金を一旦打ち切って再計算していることが伺えます

 

特急料金がやや割高に感じつつも、経営難に喘ぐJR北海道を助けるのであれば、これくらいの”課金”は応援と捉えたいところです

さて、早速ではありますが、ここでE5系の普通車車内を紹介していと思います

 

座席の写真は、同じ日に乗った「はやぶさ」25号(U18編成)の木古内→新函館北斗間で撮影していますが、誌面の都合上ここで掲載することにします

 

 

 

 

 

車内全景を撮り忘れましたが、E5系の普通車は他の多くの新幹線車両と同じく横5列の配置となっており、太平洋側が3列、日本海側が2列になっています

これまでのJR東日本の新幹線車両と比較して、普通車のシートピッチが980㎜から1040㎜へ、60㎜も拡大されており、確かにE2系やE4系比べると、足元にゆとりが感じられます

 

ただし、東海道・山陽新幹線系統ではずいぶん前から普通車のシートピッチは1040㎜が標準になっているため、N700系から乗り換えだと何も感じないかもしれません

そして、E5系の普通車で特筆すべきは、ヘッドレストピローが設置されたことです

 

 

同車の在来線特急車両では2009年に登場したE259系から設置されていましたが、それが新幹線車両に展開された例としてはE5系が初めてとなります

ご覧のように可動域も広く、長時間・長距離の運用が多い車両にあって、快適性を向上させようとする努力がバシバシと伝わってきます

 

 

 

何かと人気のない3列席ですが、ここにもJR東日本の拘りが隠されています

2列席と比べて、3列席のA・C席については横幅が10㎜拡大されて440㎜に、そしてB席では460㎜にまで拡大されており、写真で見てもB席の横幅の広さは一目瞭然だと思います

 

シートモケットは濃淡のグレーで寒色系ですが、直接照明ながらも電球色の蛍光灯が採用されていることや、荷物棚の上部に白木調の化粧板が貼られており、室内は暖かみのある空間に仕上げらています

 

 

コンセントは車端部に面した最前列・最後列の座席と、窓側に設置されています

なお、JR北海道所属で姉妹車両のH5系やE5系であってもU29編成以降に増備された編成には、普通車であっても全ての座席にコンセントが設置されています

 

H5系以外は運用が分からないので、コンセントを確実に確保しようと思えば、窓側席を予約するのが無難ですね

 

 

 

 

盛岡から1時間半ほどで、新幹線随一の秘境駅として名高い奥津軽いまべつ駅に到着しました

停車する列車は、「はやぶさ」「はやて」を合わせても上下7本ずつの計14本のみと、新幹線の駅とは思えぬ閑散ぶりです

 

在来線時代は津軽今別駅と呼ばれており、快速「海峡」が廃止された後は特急列車しか停車しない駅として有名でした

 

そのため、ここを走る鉄道路線がまだ津軽海峡線だった時代は、ここから木古内駅までの間は乗車券だけで特急に乗れる特例がありました

いまでも、青春18きっぷ北海道新幹線オプション券を使うと、北海道新幹線奥津軽いまべつ~木古内間と道南いさりび鉄道木古内~五稜郭間を利用できる特例がありますね

 

 

 

駅名板がJR東日本と同じ緑系統なので、ついつい忘れがちですが、在来線時代からここは本州でありながらJR北海道が管轄する唯一の駅であると同時に、JR北海道の駅で最南端に位置する駅でもあります

私もホームにあるこの看板を見るまで、ここがJR北海道の管轄であることをすっかり失念していました

 

 

今別町の伝統芸能であり、駒踊りの一種である荒馬(あらま)の様子をイラストにしたパネルもありました

 

 

本当はここでレンタカーを借りて龍飛岬を目指すつもりだったのですが、夏の繁忙期ということもあって予約は既に埋まっていました

なにかいい方法はないものかとGoogleで調べていると、期間限定ながら奥津軽いまべつ駅と龍飛岬を直通で結ぶ乗合タクシーの存在を知りました

 

1日1往復ながら、料金は往復で500円と割安で、しかも龍飛岬での観光時間もしっかり確保されているので、これを使わない手はありません

次回、龍飛岬探訪記‐階段国道&青函トンネル記念館‐につづく…