では、2段式B開放寝台の室内をご紹介しましょう
イメージ 1

まず、寝台にはシーツ・掛け布団・JRロゴ入りの浴衣・衣紋掛けが用意されています
そう、B開放寝台ではベッドメイキングを自分やらなければなりません

同じ開放寝台でもA寝台はベッドメイキングが済まされた状態で始発駅へ入線してくるのと比べて手間はかかりますが、これが案外楽しいもんなんです

ちなみに、喫煙車であるこの11号車の乗客は私を含めて3人しかおらず、同じく2段式B開放寝台で禁煙車の1・2号車が8割方埋まっているの対して、かなり人気がない様子
道理で10時打ちをせずともきっぷが取れるはずです

おかげで車内の様子をじっくりと撮影することができました
さて、こちらは上段です
イメージ 2
利用したことのある人なら分かると思いますが、上段寝台は案外高い位置にあります

どれくらい高いかというと、上段から下段を見下ろすと恐怖を感じるくらいなのですが、体を支えるのはご覧の通り細い紐が2本だけと、かなり心許ない仕様となっています

これで、寝台料金は下段と同じ6480円なので、あまりおすすめはできません
ただし、路面から伝わってくる振動は下段と比べてかなり軽減されるので、寝相に自信があって、なおかつ熟睡したい方には上段の方がいいかもしれません

イメージ 3
昭和の遺構ともいえる「センヌキ」ももちろん完備しています

イメージ 4
シーツを敷くとこのようになります
通路側ではなく、窓側に枕を置いて寝ると、時折通過する駅の蛍光灯や月明かりが飛び込んできて幻想的な雰囲気を体験することができます

イメージ 5
離合する通勤電車を傍目に非日常的な気分に浸れるのが夜汽車の素晴らしいところ
気軽にこのような旅ができなくなってしまう時代になりつつあるのが残念でなりません

イメージ 6
もちろん、緩急車なので乗降ドアのある上野方のデッキへ出ると「北斗星」のテールサインを間近で見ることができます
寝台特急を表す☆彡マークも風前の灯となってしまいました

電源車側のデッキにはトイレと洗面所が2ヶ所設置されています
イメージ 7

イメージ 8

イメージ 9

洗面所は三面鏡・温度調整付きものに改装され、便所も便器がステンレス製からFRP製に改装されています
そして、2ヶ所ある便所のうち車端側のは洋式に改装されていますが、ご覧の通り和式時代の構造を最大限に活用したお手抜き仕様となっています

ちなみに、この便器には紙製便座カバーや備え付け消毒液が全盛期の現代において非常に稀有となったテシカ製の自動巻取り式ビニール便座が装備されています
かつては、鉄道車両へ洋式便所の採用例が増えた1990年前後の車両にはよく装備されたカバーでしたが、メンテナンスが大変だったのかいまやほとんど見かける機会はありません