チュニジアやエジプトにおいて強権的な独裁政権を崩壊に追いやった住民の力がついにリビアに波及し始めた
ご存じの通り、リビアでは王政を打倒した1969年以降、実に41年もの長きにわたりカダフィ大佐が独裁政治を敷いている
 
我々の軍はチュニジアやエジプトとは違うとし、反体制派を徹底的に攻撃しても止まらない勢い
団結した国民の力を思い知らされる
 
今日の報道によると、すでに検問所の係員も反体制派の人間になっていた
しかも、現政権に対する支持が低いとされ、王政時代の主要都市であったベンガジを始めとする東部はすでに反体制派の手中に落ちた
 
ここまでくれば政権の崩壊は時間の問題だろう
ただし、軍に離反が目立つ中でも、政府機関の支配中枢である革命委員会所属の民兵は、大佐への忠誠度が高く、しかも精強である
 
首都での戦いは相当激しいものになることが予想されるが、自由を求める住民の勢いは止まる気配を見せない
映像に映し出される王政時代の国旗を掲げ、カダフィはリビアから出ていけと叫ぶ住民の姿が誇らしげに見えた
 
ちなみに、現在のリビア国旗は緑一色だが、これは元々アラブ共和国連邦の一員としてシリアと共にエジプトと同様の国旗を用いていたが、サダト大統領がイスラエルを訪問し国交を樹立したことにカダフィ大佐が激怒したことから、部下に一晩で国旗を作り直すように指示した
 
ところが、時間が無かったのでイスラーム教で神聖な色である緑一色を以って国旗としたので、このようなシンプルなデザインとなった