KKTV年度日本ドラマ大賞で、年度ベスト人気作品1位チェリまほ、ベスト助演男優賞1位町田啓太さん、ベスト脚本アレンジ賞1位吉田恵里香さん、おかざきさとこさん、ベスト監督賞3位風間太樹監督、やっぱりチェリまほ凄いですね。台湾は、LGBTQ+にフレンドリーな地域(国と言った方がいいのかな)だから、大勢の人にダイレクトに作品の良さが伝わるんですね。日本でも、ゴールデンタイムで放送できていたら、物凄い反響になっていたに違いないです。日本では、チェリまほを見て感動した人も、そう簡単に友達に勧められないです。チェリまほのよさ、心温まる世界、人を思いやることの大切さ、などを説明する前に、どうしてもゲイ、BL、童貞というインパクトある言葉が障害となってしまいます。かなり信頼していないと、口に出せないですよね。僕は、内容的にみても、ゴールデンタイムで放送できたと思います。テレ東さんは、他局とは違う感性をお持ちだから、次にこのようなことがあったなら、社会啓発にぜひ挑戦してほしいとお願いしたいです。また、赤楚衛二さんが入賞してないことを残念がる方も多いようですが、主演男優はそれだけ競争が激しいということで、赤楚さんの人気爆発は紛れもない事実です。赤楚衛二さんなら大丈夫、今年日本で、超絶人気俳優になるはずです。

 僕は、黒沢さんを追いかけて、最終話から11話まで振り返りましたが、最後はスピンオフ編です。六角編も柘植・湊編もいいけど、僕の心に刺さったのは、バレンタイン編です。52日後のバレンタインという設定で始まりましたが、僕は、「えっ、まだ同棲していないんだ。」「藤崎さんは、二人の邪魔しなよな?」と、思いました。しかし、そうか、スピンオフなんだと気付きました。スピンオフとは、設定や世界観を引き継ぎつつ、直接的な続編とは位置づけられない、いわば「外伝」的な派生作品ということらしい。それなら、シリーズの続編は無理でも、スピンオフの単品なら比較的簡単に作れるし、改編期に1本ずつのペースで放送してくれないかなと期待しちゃいました。

 バレンタイン編で、僕の心の声が1番叫んだのは、本命チョコの相手が自分だったとわかるシーンではありません。1年前の博多の街で渡された小さなチョコを、黒沢さんが安達さんに投げ渡すシーンです。黒沢さんは、バレンタインが苦手だと言っています。そして、チョコレートのお店の前で少し立ち止まり、「安達さんにチョコを渡しても引かれるよな。」と考え、立ち去ろうとしたときに、店員さんから「どうですか。」と、宣伝用?のチョコを勧められます。超美形の男性が店の前で立ち止まったなら、若い女性なら声をかけたくなりますよね。この時黒沢さんは、一瞬断ろうと思ったはずですが、こんなふうに考えたのではないかと思いました。「本命チョコは渡せないけど、これなら街でもらった宣伝用だから、安達さんに気楽に渡せる。女の子からもらったチョコを渡したら、その女の子に悪いし、第一安達さんに失礼になる。本命チョコには見えないけど、安達さんに渡したいという気持ち、安達さんに渡すという行動こそが、俺の本命なんだ。」と。黒沢さんは、帰社してからすぐに安達さんを探します。小さな本命チョコを渡すことしか頭にないんですね。渡すタイミングを見計らっていて、安達さんが帰る時に意を決します。「街でもらったんだ。あげるよ。」と、3メートルくらい離れた場所から本命チョコを投げ渡します。宣伝用のチョコなら、直接手渡しできるんです。僕は、この距離こそ、ゲイとストレートな男性の距離だと思いました。このシーン、町田啓太さんは距離感が掴めなくて、何回もNGを出してしまったそうです。そうなんです、ゲイとストレートな男性って、そんなに簡単にうまくいかないのです。町田啓太さん、さすがです、よくわかっていらっしゃいます。また、チョコをもらった時の安達さんの反応が素晴らしいのです。素直に、嬉しそうにありがとうが言えるのです。あまりチョコをもらえない男性は、こういう時、見栄を張ったり、バカにされたと思ったりして、怒ったり、照れ隠しをしたりします。やっぱり、黒沢さんの男を見る目に狂いはありません。安達さんに恋をして、大正解です。

 さて、そこで僕のバレンタイン計画ですが、黒沢さんを見習って、僕もワタルに本命チョコを渡そうと思います。でも、黒沢さんのように手作りなんて無理です。だから、お店で買おうと思います。僕は、今までチョコを渡したことがありません。僕でも、本命チョコをいただいたことは一応あります。義理チョコなんて、返すのが面倒だから、黒沢さんとは違う意味で、バレンタインは苦手でした。バレンタインは、女性が男性にチョコを渡すことだと思っていたから、ゲイとはいえ、男の僕が渡すのは変だと考えていました。それに、男の僕が、本命チョコなんて恥ずかしいし、バレるの怖いから買えるはずがありません。しかし、黒沢さんを見たら、ゲイでも、ウケからタチに渡すのは当然だと思えました。でも、安達さんも渡していたなあ?そうか、男とか女とか、ウケとかタチとかの性別は関係ないんだ、好きな相手に思いを伝えることが大切なんだと、僕は考えを改めました。本当にまだ計画とは言えない段階なのです。買うお店は、チョコレートを専門に扱っている小さなお店(コーナー)がいい。できれば店員さんが、選ぶアドバイスをして欲しい。そして、店員さんに、「僕の大切なパートナーに渡すのです。」と言えたらいいなと、考えています。どこまでできるか、自信はありませんが、黒沢さんを頭に描きながら計画を実行したいです。