みなさん
こんにちは
今回も相殺を見ていきましょう。
相殺のポイントは以下です。
① 相殺適状になっていればOK
② 自動債権の弁済期が到来していればOK
③ 自働債権に抗弁権が付いていなければOK
これに加えて今回の論点を押さえていきましょう。
■相殺の方法及び効力
相殺は、当事者の一方から相手方に対する意思表示によってする。
この場合において意思表示には、条件又は期限を付することができない。
この意思表示は、双方の債務が互いに相殺に適するようになったときにさかのぼってその効力を生ずる。
※相殺を行う場合、条件や期限は付けられない。
※相殺を行う場合、相手方の承諾は不要。
※履行地が異なる場合でも相殺をすることができる。
■ 受働債権の譲渡と債務者の相殺
相殺は、譲受人に対抗することができる事由に当たるので、債権譲渡における債務者は、譲渡人から通知を受けるまでに、債権者に対する反対債権、譲渡された債権の弁済期がいずれも到来した時はこれらを相殺を譲受人に主張することができる。
※この場合相殺を注庁する相手方は、現在の債権者であるため、受働債権の譲受人にあたる。
例:AはBに対して金銭債権を有しており、同時にBは、Aに対して金銭債権を有している。
この場合、AはCに対してBに対する金銭債権を譲渡したが、その譲渡より前に、両方の債権とも弁済期が到来していた。
この場合、BはCからの請求に対して、この債権の相殺を主張することができる。
■相殺適状後の解除
相殺の意思表示があっても、すでに解除されている賃貸借契約等の効力に影響はない。
例:賃借人の賃料不払いを理由に賃貸借契約の解除が行われた後に、賃借人が賃貸人に対する債権を用いて、相殺をしても、解除には何ら影響を及ぼさない。
以上です。
相殺は、文章を読んで自働債権、受働債権を判断し、内容を確認するなど、他の問題より解きにくい方も多いです。
上記のポイントのように、自分なりの理論を作り、それを元に問題集を解いていくことが良いと思います。
では次回もよろしくお願いします。