皆さま、2015年、明けましておめでとうございまーーーす
当ブログ常連の皆さまは、これが何の記事か分かっていますよね(笑)
あまがえるクロロはここ何年も、大晦日のNHK紅白歌合戦が終了してから、
徹夜でマイクとイヤモニのレビュー記事を書き上げるという新年恒例行事を
続けてまいりましたが、今年からは面倒くさくなってきたので、徹夜せずに
ゆっくり書くことにいたしました(笑) わざわざ急いで報告しなくても、
中島みゆきさんや椎名林檎さんが使用した特別なマイクの型番は、クロロの
ブログで過去の記事を検索すれば一発で分かるわけですからね(笑)
各年の元旦の記事をお読みになりたい方は、こちらでご覧くださいませ♪
そんなこんなで、まず今回の紅白の音質ですが、残念ながらNHKはまだまだ
改善の途中段階、Merging 社のプレイバックシステムを導入してから初の
紅白ということで、決して日本最高のクオリティーと賞賛できるレベルでは
ありませんでしたよね。 明らかに、一昨日の日本レコード大賞のほうが、
音の安定感が一枚も二枚も上でした。 現在の日本で最も安定した音で
音楽番組を放送できるのは、TBSということになるでしょうね。 NHKは
ちゃんと一般家庭で流れる音を想定して、テレビのスピーカーで何度も
マスターフェーダーの2ミックス音源を出して確認して、もっともっと誰もが
ニュートラルだと感じられる音のバランスを極めなければダメですよね。
それでは、今回もクロロの心に響いたミュージシャンの方々を考察します♪
●郷ひろみさん
マイク : ゼンハイザー「SKM 5200」 + 「MD 5235」ダイナミック・カプセル
インイヤー・モニター (IEM) : 両耳、須山補聴器「FitEar」
ここ数年来、アルティメットイヤーズ社の Reference Monitors を愛用されてきた郷さんですが、ついに、より精度の高いモニタリングを実現するため、日本の誇りである須山歯研の国産イヤモニに切り替えられましたね。 その選択が、即座にポジティブな結果につながって、本当によかったと思います。
●ポルノグラフィティ岡野さん
マイク : シュア「SM58」ワイヤレス・ダイナミック
インイヤー・モニター (IEM) : 両耳、須山補聴器「FitEar」
郷さんと同じく、須山のイヤモニだからこそ実現できる、盤石の安定感でした。
●クリス・ハートさん
マイク : 有線シュア「SM58」ダイナミック
インイヤー・モニター (IEM) : 両耳、須山補聴器「FitEar」
クリスさんほどの歌い手が、須山のイヤモニを装着してしまうと、もはやピッチなどがブレる懸念は存在しなくなってしまうわけですが、ここにきてマイクもあえてワイヤードのゴッパーを使うというチャレンジに身を投じたことは素晴らしいですね♪
●西野カナどん
マイク : ゼンハイザー「SKM 5200」 + 「MD 5235」ダイナミック・カプセル
インイヤー・モニター (IEM) : 両耳、「Ultimate Ears」
前にも一度申し上げた通り、カナどんは新たなチャレンジを必要としていると思います。 これを機会に、今年以降のカナどんには、あえて自身の能力に壁を与えるような、日本で最もユニークなMyマイクのチョイスに挑戦していただきたいと思います。
●香西かおりさん
マイク : シュア「SM58」ワイヤレス・ダイナミック
インイヤー・モニター (IEM) : なし
おとといのレコ大で、クロロの舌を巻く素晴らしい声の伸びを披露なさった香西かおりさん。 今回の年末で、日本のポップ・ミュージシャンが最も見習うべき演歌歌手は、香西かおりさんではないかと、クロロは思いました。 今後とも、陰ながら応援させていただきたいと思います♪
●天童よしみさん
マイク : シュア「SM58」ワイヤレス・ダイナミック
インイヤー・モニター (IEM) : なし
毎年のことですが、天童さんは技術も歌心も卓越した安定感で、非の打ち所がないですね。 まさに日本の誇りでございます。
●坂本冬美さん
マイク : シュア「SM58」ワイヤレス・ダイナミック
インイヤー・モニター (IEM) : 左片耳、シュアっぽいユニバーサル(オーダーメイドではない)タイプ
ここ数年来、ユニバーサルのイヤモニで片耳モニタリングを実践なさっている坂本さんは、ベースにある実力ももちろんですが、ご愛用のイヤモニに対する慣れが出てきたと思いますので、安心して聴くことができました。
●和田アキ子さん
マイク : シュア「SM58」ワイヤレス・ダイナミック
インイヤー・モニター (IEM) : 両耳、「Sensaphonics」
今回の紅白で、明らかにセンサフォニックス社のイヤモニを使用された2人のソロ・シンガーのうちの1人目でございますね。 センサのイヤモニはシェル全体がシリコンですので、結果には個人差が出るクセ者タイプだと思いますが、アッコさんも数年前にセンサのイヤモニを導入して以来継続なさっているので、機材に対する慣れというのは歌声の改善に直結するんだということを、あらためて感じましたね。
●絢香さん
マイク : ゼンハイザー「SKM 5200」 + 「MD 5235」ダイナミック・カプセル
インイヤー・モニター (IEM) : なし
まずは、ご懐妊おめでとうございます。 絢香さんの歌声は周波数帯域のレンジが特異に広いので、やはり芯が太いシュアよりも、ゼンハイザーのワイヤレスのほうが明らかに合っていますよね。 正しい選択だと思います。
●May J. さん
マイク : シュア「SM58」ワイヤレス・ダイナミック
インイヤー・モニター (IEM) : 両耳、須山補聴器「FitEar」
須山のイヤモニをお使いになっていることで、常に正確なピッチが実現できるので誠によろしいですが、シュアのワイヤレスは広大なミックスの中では音の芯が埋もれる傾向にあるので、できればゼンハイザーを使ってほしいところでしたね。
●氷川きよしさん
マイク : シュア「SM58」ワイヤレス・ダイナミック
インイヤー・モニター (IEM) : なし
元マネージャーに対する暴行スキャンダルなどありましたが、氷川さんを潰したい他の勢力が時期を見計らって大げさに立件した可能性もあるし、ご自身が正しい選択をしたと考えていらっしゃるのなら、一発殴ったくらいで気にすることはないと思います。 何より、歌声にも表情にも、以前にも増して精神的に芯がしっかりとしたものが感じられましたので、日本を代表する歌い手として今後とも頑張ってください。
●神田沙也加さん
マイク : シュア「KSM9」ワイヤレス・コンデンサー
インイヤー・モニター (IEM) : 両耳、須山補聴器「FitEar」
お母様はイヤモニをお使いになりませんが、娘さんは須山を採用され、事前収録ながらも Idina Menzel さんの隣でも物怖じしない安定したパフォーマンスを発揮してくれました。
●椎名林檎さん
マイク : 有線 AKG 「LC (生産終了)」 コンデンサー
インイヤー・モニター (IEM) : 両耳、「Sensaphonics」
皆さま、覚えていらっしゃいますでしょうか。 3年前の紅白における、あの唯一無二の驚異的なマイク・チョイスによりクロロの独断でMVPを獲得された、林檎さん。 なんと、なんと今回、とっくの昔に生産終了しているオーストリアの超名門マイク・メーカー AKG 社の奇抜なワイヤード・ハンドヘルド・コンデンサー・マイク LC と、センサフォニックス社のイヤモニという、3年前と全く同じ機材で臨まれた林檎さんの雄姿は、これからも末永くクロロの網膜に残り続けることでございましょう!
●石川さゆりさん
マイク : シュア「SM58」ワイヤレス・ダイナミック
インイヤー・モニター (IEM) : 右片耳、メーカー不詳
石川さゆりさんの実力を疑うつもりはございませんが、やはりカスタムのイヤモニを導入されてからの経験が浅いのと、右片耳モニターという非常に難しいモニタリングに挑戦なさっているということもあって、まだ声量やビブラートなどのコントロールが思い通りにできている段階ではないのではないかという印象を受けました。 今後の改善に期待いたします。
●長渕剛さん
マイク : ゼンハイザー「SKM 5200」 + 「MD 5235」ダイナミック・カプセル
インイヤー・モニター (IEM) : なし
以前の紅白ではセンサフォニックスのイヤモニを装着されていましたが、今回はアンプラグドなミックスでしたので、フット・モニターのみというのは正しい選択だったと思います。 マイクも普段から愛用されている MD 5235 カプセルでしたので、長渕さんが伝えたかった想いや響きが、十二分に伝わったステージだと感じました。
●福山雅治さん
マイク : レクトロソニックス「HH」トランスミッター + ゼンハイザー「MD 5005」ダイナミック・カプセル
インイヤー・モニター (IEM) : 両耳、須山補聴器「FitEar」
今年も例年と同じく、Lectrosonics 社のデジタル・ハイブリッド・ワイヤレス・トランスミッター HH に、Sennheiser 社のプロ専用スーパーカーディオイド・ダイナミック・ヘッド MD 5005 という盤石のチョイスで臨んでくださいました。 ありがとうございます!
●中島みゆきさん
マイク : 有線 Milab Microphones 「ほぼ LSR-3000」 コンデンサー純白特注バージョン
インイヤー・モニター (IEM) : なし
さぁ来ました。 皆さま。 この瞬間がやってまいりました。 2002年の紅白初出場の際にも、スウェーデンの超名門マイク・メーカー Milab 社のハンドヘルド・コンデンサー・マイクを使用され、縁会などのライヴにおいても愛用なさっている相棒のマイクをひっさげて、中島みゆきさんが紅白にやってくることを、クロロは当然分かっていました。 しかーーーーーしっ!!! やりました。 今回のためだけの、オーダーメイド・ホワイト・ペインティング。 みゆきさんが、出るからにはこの一回のために懸けた想いが、歌声からも、塗装されたマイクとケーブルの色からも、存分に伝わってまいりました。 本当にありがとうございました♪
●サザンオールスターズ桑田さん
マイク : レクトロソニックス「HH」トランスミッター + シュア「SM58」ダイナミック・ヘッド
インイヤー・モニター (IEM) : 両耳、「Ultimate Ears」
今回の紅白におけるマイク・フェチ最大の感動は、中島みゆきさんが独占してしまったと、ここまで読んできた皆さまが確信なさったことでしょう。 しかーーーーーしっ!!! しかしかしっっ!!! なんと。 桑田佳祐さんは、2年前に福山雅治さんが成し遂げた偉業に匹敵する、とんでもない快挙を実現してしまったのです。 福山さんと同じ Lectrosonics 社のトランスミッターに、シュアのワイヤレス・ヘッドを装着して紅白歌合戦に出場された、史上初のミュージシャンに、桑田佳祐さんがなりました。 本当におめでとうございました!!!!!
●松田聖子さん
マイク : ゼンハイザー「SKM 5200」 + ゼンハイザー「MD 5005」ダイナミック・カプセル
インイヤー・モニター (IEM) : なし
最後に、松田聖子さんもまた、偉業を達成しました。 聖子さんがNHKホールでお使いになったマイクが、他のミュージシャンが使っていたゼンハイザーのマイクとは異なる型番だったということに気がついたクロロ以外の視聴者を、クロロは全力で褒めてあげますね(笑) 聖子さんも福山さんと同じく、長年 MD 5005 のカプセルを愛用されてきましたので、NHKホール常備の MD 5235 ではなく、ご自身が持ち込んだマイマイクを絶対に使うんだという強い意志を貫いた聖子さんに、クロロは大変感動いたしました!
それでは今年も、クロロの無敵の主観によるランキングを発表します♪笑
マイク・フェチ “心の友” 決定戦
1位 : 桑田佳祐さん
2位 : 中島みゆきさん
3位 : 椎名林檎さん
4位 : 福山雅治さん
5位 : 松田聖子さん
マイクを “選ばない” 歌い手 決定戦
1位 : 香西かおりさん
2位 : 天童よしみさん
3位 : クリス・ハートさん
2014年度 第65回紅白歌合戦 MVP
1位 : 中島みゆきさん
2位 : 長渕剛さん
3位 : 桑田佳祐さん
では皆さま、本年もあまがえるクロロのあまやどりを、
どうぞよろしくお願い申し上げたてまつります(^-^)/