読書感想文『ダカーポの文章上達講座 完全版』(マガジンハウス/2000年4月20日第1刷発行) | tobiの日本語ブログ それ以上は言葉の神様に訊いてください

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 実用的な文章を書くための「文章読本」がどれほどいい加減なものであるかを見るために、重箱の隅をほじくり返しながら、何冊かの書籍を読んでみよう。
 誤解のないように書き添えると、同書の記述が特別にメチャクチャというわけではない。ほかの実用書タイプの文章読本も同じようなことを書いている。ただ、同書は多くの心得をあげているから、その分おかしな記述や矛盾する記述があるってこと。くれぐれも誤解のないように。

 まず最初にあげるのはこの一冊。奥付に次の記載がある。
 【引用文】
本書は『ダカーポの文章上達講座』(マグ・カルチャー)および
「ダカーポ」に掲載した
下記の特集をもとに編集したものです。
〇新・文章講座 上・下(331〜332号)
〇文章上達講座'96(354号)
〇誰でも売れる本が書ける(382号)
〇文章上達講座'98(406号)
〇文章上達講座'99 上・下(424〜425号)

 同じような書名の新書判の書籍が刊行されているのは知っていた。奥付にある「マグ・カルチャー」が、その書籍を指しているのだろう。新書判は95年4月20日第1刷発行で750円。このように判型を変えて、内容にも手を加えて新たに刊行するのはそんなに珍しいことではない。2000年版は「完全版」と謳っているし、5年前の新書判の倍近い定価に設定されているのだから、内容を充実させたのだろう……と思った。そりゃ思うよな。知り合いが95年版を持っていたので比べてみて驚いた。目次を見る限り、コラムの順番などに多少の変更はあっても、内容はほとんど同じ。こういうのってアリなんだろうか。それでもね。過去の名著を復刻した(一応この言葉を使っておく)ということにしよう。許せないのは、2000年版の頭痛がしそうな誤植の多さ(この点に関しては後述)。こりゃ新刊欲しさにヤッツケ仕事をしたと言われてもしかたがないよ。

 

 以下、詳細は下記。

 

 

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