下記の仲間。
日本語アレコレの索引(日々増殖中)【18】
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mixi日記2017年06月20日
テーマサイトは下記。
【日本語文法 「は」と「が」の違いについて】
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===========引用開始
みなさんこんばんは、質問させてください。
下記リンクの8ページ目の問題です。
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(以前住んでいたアパートは、大学まで1時間半かかった。)
でも、今のアパート(は)大学まで歩いて10分位です。
4.は が答えですが、正直「は」と「が」の違いが分かりません。
例えば、「今日は誰が来ますか。」「ナンシーが来ます。」
の時に”が”になるのは分かるのですが、それ以外に主語に”が”を選ぶ理由が分かりません。
よろしくお願い致します。
===========引用終了
まっとうな解説としては、No.3のかたがひいた『「は」と「が」』あたりが正解なんだろう。
せっかくだから、そのまま引用させてもらう。
===========引用開始
『「は」と「が」』野田尚史著 (くろしお出版 1996)より
『「は」の基本的な性質のまとめ』
1) 格を表す「が」や「を」などとは違い、文の主題を表す助詞である。
2)「は」が使われる文……「~が」や「~を」のような格成分の名詞が主題になった文のほか,連体修飾の「~の」の中の名詞が主題になった文,被修飾名詞が主題になった文など,いろいろなものがある。
3)文章・談話の中の「は」……「は」が使われる文は,前の文脈にでてきたものや,それに関係のあるものを主題にする。そして,文章・談話の中では,話題を継続するのに使われる。
4)従属節の中の「は」……主題の「~は」は,「~たら」,「~とき」,「ため」のような従属節の中にはでてこない。
5)「は」の対比的な意味……主題を表す働きが弱く,対比的な意味を表す働きが強いものがある。
第一は仕事で、第二は家庭だ。
『「が」の基本的な性質のまとめ』
1)「が」の文法的な性質……「を」や「に」などと同じく,述語と名詞との格関係を表す助詞である。
2)「が」が使われる文…… ア)とイ)の2種類がある。
ア)主題をもたない文
八木がホームランを打った。
イ)述語が主題になっている文
八木がキャプテンだ。→キャプテンは八木だ。
3)文章・談話の中の「が」
ア)主題をもたない文……前の文脈とつながりをもたず,話題を導入したり,転換したりするのに使われる。
イ)述語が主題になっている文……前の文脈にでてきたものや,それに関係のあるものを主題にして,話題を継続するのに使われる。
4)従属節の中の「が」……「~たら」,「~とき」,「~ため」のような従属節の中では,文の主題は問題にされないので,主題を表す「~は」は使われず,格を表すだけの「~が」が使われる。
5)「が」の排他的な意味……主格を表す働きが弱く,排他的な意味を表す働きが強いものがある。
おれがやる。(君らではなくて)
===========引用終了
※下記も〈野田尚史が五つに分類してまとめている〉ものだが、なぜか内容はかなり違う。
マンボウ【総記の「が」】
https:/
以前、マンボウの記述を『「は」と「が」』と照合したら、ほとんどパクリと思えるほど似ていた記憶がある。当方の記憶違いなのだろう。
定評のある書籍だから、この解説にイチャモンをつける勇気はない。
ただ、これで一般の日本人が納得できるかというと……無理だろうね。当方はこのテーマに関してそこそこ勉強しているつもりだが、この解説にはついていけない観が強い。
かと言ってあんまり省略すると、それはそれでわからなくなる。
助詞の「ハ」について、こんな説明なら一般人でも納得できるのでは……って説明を試みてみたい。無謀だとは思うけど、ちょっとほかとの兼ね合いもあってね。
ハの働きの分類に関しては、かの『日本語練習帳』にご登場いただこうか。
詳しくは下記をご参照ください。
【チャレンジ日記──「は」と「が」 毒抜き編 〈1〉~〈7〉】
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1)問題(topic)の下に答えを持ってくるよう予約する
2)対比
3)限度
4)再問題化
この分類はよくできていると思う。ただ、同書の解説がホニャラララ。サラリと読んだときには「なるほど」と思ったが、じっくり読むと……。
詳しくは↑のチャレンジ日記の〈1〉を読んでほしい。
で、改訂版(エラいセンセーの説に改竄を加えるのは、とっても失礼。よい子は絶対にこういうマネをしてはいけません)。
1)主題
2)対比
3)限度・強調
4)その他
いろいろな文献がいろいろな分類を試みている。読んでて実感が湧かない理由のひとつは、どれが大事なのかを書いてないからじゃないだろうか。
実態は膨大な量の例文を解析しないとわからないだろう。そんなことをしているとたいへんなので、予想値で書いてしまう。それぞれの出現割合は下記くらい。煩わしいので「約」さえつけない。
1)主題 80%
2)対比 10%
3)限度・強調+4)その他 10%
だいたいこんなもんだろう。異論がある人はどうぞ。ちゃんとした統計に基づく異論があればすぐに訂正します。(←オイ!)
全体の80%を占めるのが、「主題」のハ。問題になることはあまりないから、細かい話はとりあえずパスする。だって、ほとんどの人はわかっているから。
問題は、それ以外の20%の部分。ちなみにこういう場合に「残りの20%」と書くのは誤解のもと。20%の20%だと全体の4%になってしまう、って考え方もできる。
主題以外の半分を占めるのが「対比」。
「彼ハ賢いが、僕ハ愚かだ」
こういう場合のハは対比の働きと考えるのが素直。
とは言っても、けっこう微妙なことが多い。たとえば、ある人が「彼ハ賢い」と書いたときに、ほかの誰かと対比しているか否かは他者にはわからない。この段階では単なる主題と考えるべきだろう。「彼ハ賢いが、僕ハ愚かだ」と並べられると、「対比」であることがわかる。
そう考えると、「主題」に見えるハのかなりの部分は「対比」かもしれない。何%なのかはわかりません。
2)3)4)の違いを見るための例文を考えた。文法の話でこんなバカな例文を持ち出すヤツはいないだろうな。
説明の都合上、一文ずつ改行して番号をつける。
①大食い自慢の彼ハ、実際には牛丼を2杯しか食べられなかった。
②僕ハもっと食べられる。
③たぶん4杯ハ食べられる。
④でも、5杯ハ無理だな。
(……実際に食べてみる)
⑤4杯ハ食べられると言いハしたけど、考えが甘かった。
⑥3杯でギブアップだった。
①だけなら「主題」と考えるのが素直だろう。①②がセットになったら「対比」でいいだろう。
③は「限度・強調」だろう(微妙なことが多いので、この分類にした)。どちらにもとれる。これが④だと「限度」だろうな。
⑤の1つ目も「限度」だろう。これがペロリと食べたのなら「強調」になりそう。
メンドーなのは⑤の2つ目。『日本語練習帳』が「再問題化」と呼んでいるのは、こういう用法らしい(正確にはわからない)。
大野先生でも持て余したのね。そういうのは一種の特殊用法なんだから、「その他」にしておくほうが無難だろう。ちなみに、ハにはほかにも特殊用法がいくつかある。そういうのも全部「その他」のしておけばいいの。全部を網羅しようとするとむずかしくなる。
↑の1)~3)を知っていけば、90%以上は理解できるはずだから大丈夫だって。
【「ハ」の用法 男は度胸、女は愛嬌 春はあけぼの 東京は浅草にやってまいりました〈1〉〈2〉】
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【これならわかる!? 助詞の「ハ」の使い方 教えてgoo〈2〉】
https:/
【これならわかる!? 助詞の「ハ」の使い方 教えてgoo〈3〉】
https:/
これでなんとなくわかる気がしている。
たださぁ……。
「象は鼻が長い」の「象」は主題で、「鼻」が主語(主格?)。いわゆるハガ文の場合はそう考えるしかないか。
じゃあ「ボクは知らない」の「ボク」は主語じゃないのか、と考えると途端に泥沼にはまる。
のちに庵先生の論文を目にして、気持ちを強くした。
【「私【ハ】その本【ハ】もう買いました」の【ハ】の働き】
https:/
===========引用開始
2.2 主語でもある「は」と主語ではない「は」
日本語教育という観点から最も重要なのは,「は」と「が」の位置づけである。 すなわち,「は」には「主語でもある「 は」」と「主語ではない「 は」」があること,
「が」は基本的に「主語」を表す(5)ことを教師側が認識し,そのことを学習者に伝 えることが重要である。
「主語でもある「 は」」と「主語ではない「 は」」はそれぞれ次のようなものであ る。
(3) 田中さんはこの本を書いた。
【田中さん】が主題&主語
(4) この本は田中さんが書いた。
【この本】が主題、【田中さん】が主語
(3)の「田中さんは」は「は」がついているので「主題」であり,かつ,「書く」 という動作の主であるので「主語」でもある。一方,(4)の「この本は」は主題で はあるが主語ではない。「書く」という動作の主である主語は(3)と同じく「田中 さんが」である。
===========引用終了
ほかにもいろいろある。
【『は』と『が』の一歩進んだ教え方】
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===========引用開始
「は」と「が」の基本的な違い
• 主語でもある「は」と主語ではない「は」
• 無題化:主題を表す「は」の文から主題を取り除く操作
• (8)田中さんは この本を書いた。
• 主題 解説
• (9)田中さんがこの本を書いたことは 事実だ。
• 主題 解説
• (8)の「田中さんは」はガ格で「主語」
• →「田中さんは」は主題&主語
===========引用終了
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