【発破をかける 檄を飛ばす──つまらんダジャレは嫌いだぁ136】 | tobiの日本語ブログ それ以上は言葉の神様に訊いてください

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【つまらんダジャレは嫌いだぁ!シリーズ】 お品書き 
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日本語アレコレの索引(日々増殖中)【16】 
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 話が微妙に錯綜していて、説明するのがメンドーになった。(←オイ!) 
 勝手にリンクを張ります。(←オ~イ!) 
 逆鱗にふれたら、ちびりながら泣きます。(←オ~~~~イ!) 
 実は、もうひとつ微妙なネタの引用に関して交渉中で……。 
 それに比べれば、これは何も問題がない(はず)。 
 そもそも、FBとかに書き込むというのは、世界に発信しているんだから、リンクフリーのはず。 
 だって、これは絵がないと説明できないし。ヒトサマの絵を拝借するのは気を使うし。
https://www.facebook.com/ayamejp/posts/977337795657581 

 そもそものネタが、「発破」と「葉っぱ」をかけている。しかも「かける」を宣言しての掛け言葉だからお見事。 
 ただ、「爆薬」の意味の「発破」はもう死語って気がする。たぶんそこから派生した「発破をかける」だって、もう長いこと聞いてない。年単位じゃないような。 
https://kotobank.jp/word/%E7%99%BA%E7%A0%B4-115226#E3.83.87.E3.82.B8.E3.82.BF.E3.83.AB.E5.A4.A7.E8.BE.9E.E6.B3.89 
==============引用開始 
デジタル大辞泉の解説 
はっ‐ぱ【発破】 

爆薬を仕掛けて岩石などを爆破すること。また、その爆薬。 
==============引用終了 

https://kotobank.jp/word/%E7%99%BA%E7%A0%B4%E3%82%92%E6%8E%9B%E3%81%91%E3%82%8B-602928#E3.83.87.E3.82.B8.E3.82.BF.E3.83.AB.E5.A4.A7.E8.BE.9E.E6.B3.89 
==============引用開始 
デジタル大辞泉の解説 
発破(はっぱ)を掛・ける 

強い言葉で激励したり、気合いを入れたりする。「選手に―・ける」 
==============引用終了 

 で、書き手は「発破をかける」を「檄を飛ばす」の意味で使っているらしい。これはもうグレーゾーンでしょうね。高島俊男先生が、ずいぶん書いていたけど、もうダメなんだろう。 

【よくある誤用10──もはや誤用とは言えない ごぼう抜き 檄を飛ばす 白羽の矢が立つ】 
http://note.chiebukuro.yahoo.co.jp/detail/n118357 

■檄を飛ばす 
 スポーツの試合で、ベンチの監督や控えの選手が指示や応援の声をかけることを「檄を飛ばす」などと言います。これは二重の意味で誤用です。これを「誤用」とする指摘は結構見るかもしれません。下記の辞書も「誤用」にしています。 
■Web辞書『大辞泉』から 
http://dic.yahoo.co.jp/dsearch?enc=UTF-8&p=げき&dtype=0&dname=0na&stype=0&index=05538300&pagenum=1 
================================引用開始 
げき【×檄】 
1 古代中国で、召集または説諭の文書。木札を用いたという。めしぶみ。さとしぶみ。 
2 自分の考えや主張を述べて大衆に行動を促す文書。檄文。ふれぶみ。 
◆誤用が定着して、励ますこと、また、励ましの言葉や文書の意味でも用いる。 
================================引用終了 
http://dic.yahoo.co.jp/dsearch?enc=UTF-8&p=げき&dtype=0&dname=0na&stype=0&index=05538300&pagenum=1 
================================引用開始 
檄(げき)を飛(と)ば・す 
自分の主張や考えを広く人々に知らせる。また、それによって人々に決起を促したりする。 
◆誤用が定着して「がんばれと励ます」「激励する文書を送る」という意味でも用いられる。文化庁が発表した平成19年度「国語に関する世論調査」では、本来の意味である「自分の主張や考えを、広く人々に知らせて同意を求めること」で使う人が19.3パーセント、間違った意味「元気のない者に刺激を与えて活気づけること」で使う人が72.9パーセントという逆転した結果が出ている。 
================================引用終了 
 辞書の「檄を飛ばす」の説明は言葉足らずです。 
「檄」(「檄文」もほぼ同義)は、大衆の決起などを促すための文書のことで、木札に書き記しました。木編がついているのはそのせいでしょう。「檄を飛ばす」は、その「檄」を各地に送ることを言いました。「檄」を使わずに、各地に送りもせずに、単に「自分の主張や考えを広く人々に知らせる」ことを「檄を飛ばす」というのは相当ヘンです。 
 現代の用法に戻って……。たとえば「維新の会」の代表が、地方の同士に決起を促す手紙を書けば、これは「檄を飛ばす」でしょう。 
 ベンチからの声援は、当然文書ではありませんし、決起も促していません。「激励」の「激」と「檄」を勘違いして使いはじめたのではないかと……。 
 とはいえ、「檄を飛ばす」は新聞などでもよく目にします。たいていは、「活を入れる」「声援を送る」の意味です。 

【追記】 
 ひとつ書き落としてました。 
「Tレックスと坊主のドラマ」は、ティラノ(寺の)つながりです。