下記の仲間。
日本語アレコレの索引(日々増殖中)【16】
http://mixi.jp/view_diary.pl?id=1945401266&owner_id=5019671
大前提として、助詞の話はむずかしいのでヘタに踏み込まないほうがいい。
「ガ」と「ハ」の話などは、専門書を何冊読んでも理解できないような難問。簡単に説明できるわけがない。
ただ、ネットで取り上げられているもののなかには、辞書や文法書を丹念に読めば、解決するものもありそうです。
詳しくは下記をご参照ください。
【助詞に関する話】
http://1311racco.blog75.fc2.com/blog-entry-3159.html
テーマサイトは下記。
【「AにBにと」の「と」の意味】
https://oshiete.goo.ne.jp/qa/9116875.html
==============引用開始
①この鍋は、いため物に揚げ物にと、何にでも使えて便利です。
②彼は勉強にバイトにと忙しい。
①②の「AにB」が、並列の意味を表していることは承知しています(「おせんにキャラメル」と同様)。
では「と」の文法的な役割・意味は何なのでしょうか。①②とも同一だと思います。
何種類かの辞書を調べましたが、分かりませんでした。
ご教示のほど、よろしくお願い申し上げます。
==============引用終了
結論だけを書くなら、下記のどちらの考え方も可能だろう。
1)動作・作用・状態の内容を表す
2)引用を表わす
No.4のかたがあげた例文を見ると、1)という気がする。おそらくこのかたは専門的な文法辞典を見ている。
しかし、「AにBに」の部分が長くなると、引用のニュアンスが強くなる。
まずWeb辞書を確認する。
https://kotobank.jp/word/%E3%81%A8-579147#E5.A4.A7.E8.BE.9E.E6.9E.97.20.E7.AC.AC.E4.B8.89.E7.89.88
==============引用開始
デジタル大辞泉の解説
[格助]名詞、名詞的な語、副詞などに付く。
2 (文や句をそのまま受けて)動作・作用・状態の内容を表す。引用の「と」。「正しい―いう結論に達する」
大辞林 第三版の解説
( 格助 )
④動作・作用・状態の内容を表す。 「開催地は東京-決まった」 「出かけよう-したら雨になった」 「インフレは必至-考えられる」 「師-仰ぐ人」
⑧引用語句であることを表す。 「『性は善なり』-孟子にもあるよ」
==============引用終了
『大辞林』は1)2)を別々に記述しているが、『大辞泉』は同じものとみなしている。
どちらかひとつを選べと言うことなら、〈1)動作・作用・状態の内容を表す〉って気がする。ただ、下記だとどうだろう。
この鍋は、いため物に揚げ物に蒸し物に、はたまた中華に和食に洋食に……と、何にでも使えて便利です。
このように「○○に」の部分が長くなると「引用」に傾くのでは。かなり微妙に思えてくる。
そう考えると、1)2)を区別しない『大辞泉』の考え方のほうがいい気がしてくる。
この話は下記と関係するのかもしれない。
【(外)句読点の打ち方/句読点の付け方──「、と」と「と、」の使い分け】
http://1311racco.blog75.fc2.com/blog-entry-2931.html