鳥の「ま」は、真丸(まんまる)

 

 

メタ記号「マ:目:眼」は、日本語の意義素

  「目・マ」の語がどの様な展開を遂げているのか、その規範となるパターンを「マのつく単語」で考察しよう。
 

 日本語の根源的な発芽したばかりの言語は、人体表現体系という「身体アナロゴン=類同代理物」によって「意義素」が特定されたものと考える。

 

         ◆英語のメタ記号学。まずは、ご覧あれ!

 

英語のアナロゴン:類同代理物≫も日本語と同じ原理で構成されている!

 

 「base・「basics」「basis」・最下部で全てを支えている「基礎・基盤・根拠・根底」のこと。

理論の基礎を成すもの・基体。

 

back」は、人体の背中の形態:「人体アナロゴン:人体類同代理物」

 

 

ba は如何に展開しているか

 

 

 /Ba/ の音節は英語のメタ記号である。ba ck」は、人体の背中の形態。

 

結論

 /bar/ は、人体の背中の「長方形の形態=帯(おび)状の形」である。

 

1、バー・カウンター式の居酒屋。パブ内部の長いカウンターを言う。

2、木製や金属製の棒を、バーと言う。

3、板チョコ1枚。a bar of chocolate

4、かんぬき・ドアを内側から番う棒状の横木。

5、船の航行の障害となる砂洲

6、光の筋

7、楽譜の縦線

 

◆ 類語

 

金属または木材の断片 棒

電気ヒーターの発熱体 バー

食べ物飲み物を売る飲食業で、カウンター 居酒屋 がある。

 

一平方センチメートルあたりの100万ダインと同等の圧力単位 バール ・ 居酒屋 ・ 酒場

カウンタ越しにアルコール飲料が出される部屋か建物 赤ちょうちん ・ サロン ・ スタンドバー ・ 酒所 ・ 酒肆 ・ 居酒屋 ・ スナック ・ 呑み屋 ・ 飮み屋 ・ 飲み屋 ・ 一杯呑み屋 ・ 一杯飲屋 ・ 酒場 ・ 飲屋 ・ 一杯飲み屋 ・ バールーム ・ 一杯呑屋 ・ 飮屋

 

彼らがエクササイズを行う際の、体操選手への補助として用いられる水平ロッド 横木

川や海岸沿いの水没した(あるいは部分的に水没した)隆起 棒 ・ 延棒 ・ バール ・ 突っ張り ・ 横木 ・ 小節 ・ 延べ棒 ・ 突張り

音楽ビートが繰り返されるパターンに対する音符 小節

ゴールの最上位に置かれた障害(通常金属) バー

法廷で裁判官や弁護士が座り審理が行われる部分を囲む手すり バー

背景と異なる色や織地の、幅の狭い印 縞 ・ 鉱脈

 

Ban b〔aen 禁止令「帯状の張り紙」

 

Band  楽団・楽隊「帯状の隊列」

 

Band  「帯状のもの・帯・縄・たが・防止のリボン・縞・筋」

 

Ban.dage 「包帯・布きれ」

 

Band.aid 「ガーゼのついた絆創膏」

 

Bandana 「バンダナ」

 

Bandeau 「ヘアバンド・幅の狭いイブラジャー」

 

Bandit 「山賊・追い剥ぎ」

 

Bandoleer 「弾薬帯」

 

Bang 「バン・ばたんと戸が閉まる」

 

Bang 「切り下げた前髪」

 

Bangbang 「続けざまの(スポーツなど)」

 

Banger 「ソーセージ」

 

Bangle 「腕輪」

 

Banjo 「バンジョー」

 

Bank 「銀行・川の両岸・堤・土手・浅瀬・並び・列」

 

Banner 「横断幕」

Bantam 「ちゃぼ」

 

Banter 「冗談」

 

Bap 「やわらかく平たいロールパン」

 

Barracks 「兵舎」

 

Barracua 「バラクーダ・かます」

 

Barre 「人差し指で弦楽器のすべて弦を押さえる奏法」

 

Barrel 「樽・銃身」

 

Barricade 「バリケード」

 

Barrier 「障壁・柵」

 

Barrister 「法廷弁護士」

 

Barrow 「手押し車・塚・古墳」

 

 このように「back」は、人体の背中の形態:「アナロゴン:類同代理物」である。すべて帯状の形態の意義(形態認識)をイベントし、スキーマ化させている。

 

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   『意味の創出』とは。言語哲学の課題である。

 言語の存在しない状況の下で、言語の創生は如何に行われたのか、このアプリオリな問題の解明こそが言語科学哲学の課題である。

 最初に用語の定義をしなければならない。

 1、意味の定義。

 意味とは「意義素」の配列によって、構造化される「説明構造体」が意味であり、同時に他者がこの説明を受けて「意義素による構造認識の得心受理」が即ち「意味」である。

 2、意義素の定義

 意義素とは、身体部位・身体感覚と言う有機的で普遍的な「我が身」によって現れる「形態認識」に対応して「音韻・音節」で「鋳型化=スキーマ化」し体系化されたものが「意義素=形態素」=「原子記号=メタ記号=素語=意味の弁別体」に他ならない。

 別の表現をするなら、意義素とは、「身体部位・感覚」という「自己表現体系」を「アナロゴン=類同代理物」によってたち現れる身体象徴や機能を「意義素=形態素」という。

 日本語におけるそのメタ記号のスキーマは次のように記号化して表す。

 原子記号・メタ記号の説明式
 例)アイウエオ
 「あ=吾・主体」:「い=射る形態・尖りの形態」:「う=屈曲した形態」:「え=選ぶ形態」:「お=押す形態・圧迫する形態」:「を=ウ+オ=uo=wo(母音調和)・雄・男の制的な形態・男根の形態」

 例)カキクケコ
 「か=身体が硬くなる形態・堅固な形態」:「き=消える形態・目に見えない形態〔甲類〕」:「く=口の形態」:「け=穢の形態・汚らわしい形態〔甲類〕」:「ケ=kiye=ke(母音調和)消え=消えた形態〔乙類〕」:「こ=子の形態・小さなものの形態〔甲類〕」:「こ=込める形態・凝る形態〔乙類〕」

 メタ記号で構造化された語彙の検証については【アとは何か】をご参照ください。

 この指し示すことによって現れる「意義=形態認識」こそが「自己表現体系」であり、物示」と「音韻=音節構造体」との結合による「音義」の文法法則こそが「音図体系」によって規範化される。したがって意義素というメタ記号は有限個(六十二個)で記号間は連結ネットの網の目に配置され世界を把捉することが可能となる。

 1、「物示=意義の表象」→「原子記号=意義素=形態素」の特定 【六十二音図】

 2、意義素と意義素の連結で構造化された意味を内包する「語」は品詞分解された二階層レベルに位置付けられる「独立語」である。(名詞・動詞・形容詞・助詞・助動詞・副詞・感動詞・等)

 3、身体アナロゴンは身体表現体系であり要素による有機的な自己表現体系である。
 
 4、上記の、日本語の原理・原則による基幹法則の策定こそが言語の発明である。この行為は「言語設計」と「部族内の実践普及」によって、やがて社会的な規範となる言語のシステムが広がっていったものと考える。

 幼児期に母親が教えるコトバは「めめ・はな・みみ・くち・てて」などの幼児語であり、日本語の根源的世界とも言える。
 難しい言葉を駆使する大人は、幼児期では人体語の名称しかモノが言えないひ弱な赤子に過ぎなかった。


 人間の歴史は繰り返されると言うが、繰り返される理由は、人の一生は赤子から始まって僅か八十年そこそこ生き延びて、すぐに大成しないまま死んでしまうからだ。

 この短期終結活動の繰り返しが歴史を繰り返させているに過ぎないのだ。

 経験や苦渋に満ちた悔恨や反省を子孫にきっちり伝えることが困難であることは、家庭の崩壊、学校教育の限界、社会における弱肉強食の構造的欠陥などなど、これらは歴史を作る一人一人の人間の、宿命的にして不変の負の世界を、形成しているかに見える。

 自然が必ず死をもたらすと言う宿命の負の世界と、一方においては生命活動の躍動を持続させようとする文化世界が存在する。人類はこの葛藤の中からさまざまに、言語活動を発展させ古代から生活の用具として引き継いできたのだ。

 その引き継ぎ方や引き継いだ人々の生活の変化が、さまざまに異なるが故に、異相の言葉即ち、限定された地域や区域や階層・職業の中だけに、個性的に表現される方言や用語が発達したのである。

 

 素語=メタ記号=意義素=意味の弁別体=原子記号=形態素

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◆日本語


『マ・ma』は「ま=目の形態」が原義で、メタ記号(意義素)である

 

 『目』の意味展開

 一単位語(一音節語)の構造を解明するために、「基本概念」として次の四つに分類される。

(1)原意 (2)形状 (3)性質 (4)抽象

「マ・目・眼」

 万葉・古事記では「マ」の仮名(呉音)には「目・眼」の字はない。しかし、「メ」の乙類に「目・眼」の仮名が当てられている。

 

 「マ」の仮名には「真・前・間・鬼」が和語の意味を表す仮名として使われている。そして音として「麻・未・満・磨・馬・摩」が使用されている。

 さて、「目」の呉音は「モク」漢音では「ボク」であり意味は眼の象形文字である。一方の「眼」の呉音は「ゲン」で漢音は「ガン」、和語の「マナコ」で、「丸い目玉」の意である。しかしこの漢字の意味から和語を解析することは全く出来ないし又ご法度でもある。

 

①原意……人体の部位としての「マ・目」で、造語を生み出す「素語」。

 目そのものの存在から人体部位の名称を作る「睫毛・まなこ・まなじり・まばゆし・まなかひ」などある。

  1. 形状……正面から捉えた「球体・円形・リング」及び、横顔(側面)からの「半球体・湾曲線」

造語の事例「曲がる・まがり(水を入れる椀)・巻く・まと・まどか()・纏・回す・舞・豆・まり(椀)・まり(毬)・まる・まろ(丸)・まろかせ(塊)・まろび(転び)」

半球体「山」=「ヤ・∧形」+「マ・半球体」これはまさしく円錐形をした「山」である。

「島」=「縞」は縦・横の縞模様があるが、本来は「シ・下」+「マ・円形・半球体」或いは「マダラ=円形が垂れた形状・複雑な形状」で「しましまの模様」は「まとまっている形状」で残雪の模様や海原に点在する島々の姿をあらわしている。「シ・下」は大地や海原のことである。

 

(3)性質……①水晶体の「透明性」

      ②見る機能・見極め・本質を見定め=ありのまま目で捉えたままの真実・偽りのないこと、即ち「真・マ」である。

 

(4)抽象……①両眼が二つ揃った「完全」(片一方の片の対語)      

       ②連続

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 意義素「マ」一音節に意義概念の束が構造的に組織されている。だから「マ」を組み込んだ単語は様々な意味概念を多様に増幅させている。

 

 人体語「まつげ(S):まなこ(S):まなじり(S):まなかひ(S):まなぶた(S):まゆ(S):まゆげ(S):まがしら、などは「目」そのものである。

 

S:形状(shape

目:円形::球体:半球体(眼球の側面体):湾曲線

玉:山:巻く:的:舞ふ:繭:鎌:釜:独楽:毬:曲る:まがり:まどか:回す:豆:まろび:まろかせ

A:抽象(abstract

二つ揃った:眼で確認し得る=真実:間合

マデ=両手(左右):真とも:誠:間違い:まっとう:瞬く間:周り:待つ:真面目:まがごと:

F:機能(function

見極める:直視:目尻が下がる

廻る:参る:まったり

曲る:間違い:まっすぐ

紛らわし:負ける:まさに

N:性質(nature

水晶体の透明性:

真:まっとう:まったく

 

             

 ①原意……人体の部位としての「マ・目」は「身体アナロゴンを構成する物示体」で単に示されるものである。

 目そのものの存在から人体部位の名称を作る「睫毛・まなこ・まなじり・まばゆし・まなかひ」など創造された。

 

  1. 形状……正面から捉えた「球体・円形・リング」及び、横顔(側面)からの「半球体・湾曲線」

造語の事例「曲がる・まがり(水を入れる椀)・巻く・まと・まどか()・纏・回す・舞・豆・まり(椀)・まり(毬)・まる・まろ(丸)・まろかせ(塊)・まろび(転び)」

 

 ③性質……①水晶体の「透明性」

      ②見る機能・見極め・本質を見定め=ありのまま目で捉えたままの真実・偽りのないこと、即ち「真・マ」である。

 

 ④抽象…… ①両眼が二つ揃った「完全」(片一方の片の対語) 

       ②連続性が途絶えて出来た不連続の空間の確認「空間・隙間」

       ③目から対象物までの空間「間合い」

       ④物で取り囲まれた空間「周り・廻り・回り」「うまる・埋る」

 漢字の「間」の意味は和語の「目」とは全く関係がなく、門の扉と扉の間の隙間から太陽の光りが差し込む情景が象形化されている。(日ではなく月の意とも言われている)

 「マ」の解析

 「マツ・松」=「マ・目と目の・間」+「ツ・爪・突く(二類)」の構成で「股・人体の股の形状+爪・突くの語幹」である。「ツツク・突つく」「突き刺す」の「ツ」は「イ=尖りの形状」よりも「鋭い爪のような丈夫で折れにくい尖り」を表す語である。松の葉は「又になっていて+折れにくい尖り」の意で、松葉の形状と性質をあらわしている。他の樹木と大きく異なるところは「葉の形状」にあり「又になっていて突き刺さるもの」と表現されている。

 

【用例説明】

 

 「ヤマ・山」=「ヤ=矢の先端の形状:∧形状・円錐形」+「マ(S)=目・円形・球形・半球体」=「∧形状の半球体」はまさに「円錐形=山」の形状を表象させている。(注・詳細は後述)

 

「マ・馬」は和語ではない。

 

「マ・間」は、左右の目の「あいだ」「二つの中間・空間・部屋」

「イマ・今」=「イ・尖りの形状・射」+「マ・目・円形・球形・半球体・間・真」の構成で「目で射る」であるから、現在という瞬間は、目で何かを射る様に見る「意識」がなければ、今という概念は発生しないことになる。つまり「今」は自我の覚醒による目の現状認識の働きを言う。

 

「睫毛・マツゲ」「マナコ」「マナ尻」「マナカヒ・目蓋」「マバユシ」「マガシラ・目頭」などある。

「目頭」を辞書には「目の鼻に近いほうの部分」と説明するがこれは間違いであろう。恐らく目が魚の形に似ていることから「目尻(魚の尾にみたてる)」の反対が「目のかしら」と勘違いしたのであろう。

 目頭の熱くなるところは、目蓋を閉じた眼球の上部で「目のアタマ」のことである。

 

「マカハ・目皮」は「目蓋・マナカヒ」の別の表現である。【源氏物語・紅葉賀】

 

「マカブラ・目淵(マブチ)」は目の周囲のこと。「まかぶらだか」は平安時代の不美人の形容で、目の淵が突き出たことを言う。これは目が窪んだことを言い、現代風に言えば「堀の深い」人気の顔と言うことになるのだが。

 

「マクナギ」=「マ・目」+「ク・口+ナギ・横様の動き=口の開け閉めの動き」の構成で「マ・目」+「クナギ・開閉」で「瞬き・マバタキ」のことである。

 

「マグハ・シ」=「マ・目」+「グ・四段」=「マグ・目の集中する動き・凝視・目を奪われる」+「ハ・シ・愛し(形容・シク活用)」=「目を奪われるほど愛し(うつくしい)」意である。

 

「マグハヒ」は「目のクヒアヒ・食い合い」で「目と目を見合わせて心を通じること」・「性交」の意とする説が定説になっているが「アヒ」ではなく「ハヒ」であるからこの解釈は誤りである。

「マグハヒ」の「ハヒ」は「波比」で「ハ・歯・端・刃・葉・羽」+「ヒ・四段(甲類)」=「身体の端の動き・掌を這わせる動き」である。

 「マク・マグ」は「マク・巻く・マグ=手を緩やかに巻きつける」

 「マグハヒ」=「手を緩やかに巻きつけて這わせる」の意である。

 

「ミトノマグハヒ=美斗能麻具波比」=「ミト」=「ミ・霊格(甲類)」+「ト・線引き(甲類)」=「ミト・霊的な線=ほと(女陰)」のトは所ではなく線形の意である。「所・トコロ」の「ト」は乙類で「止め・留め・時・飛ぶ・処・所」の「ト」であり、場所や入り口の意はなく、あくまでも「ト・(甲類)」は「線を引いたような形状・線引き」の意味である。

 「ト・戸・(甲類)」は入り口の意はなく、あくまでも「線引き=戸を横に引く動きが線引き」なのである。「ミナト・港」の「ト」もエリアの線引きを表す語で場所の意味は付随的に意味を持ったに過ぎないのである。

 この様に「ミト」は「霊的な線」と女神の身体に対して畏敬の念を込めて表現しているのである。下俗の人間については「ホト=女陰」=「ホ・穂形(掘るのホ=掘られた穴の内側から見た穂形)+ト・線状」とあくまでも「ホ+特徴的な線形状」を表現した言葉なのである。

 

 「マクラ・枕」は「目+暗」で「目・暗くさせるもの」の意。

 「タマクラ=魂の宿るクラ」と解す向きもあり、否定は出来ないが、寝るための小道具であることは外せない。「タマクラ」=「タ・手」+「枕=目+暗」の構成である。

 「マヘ・前」は「マ・目」+「ヘ・方・辺」で、「目の辺り」の意。「シリヘ・後方」の対語(ついご)である。中世以降現代では「前」の対は「後ろ・あと=ア・吾+ト・線引き=跡」である。

 「マモリ・守り」は「目」+「モリ・守り」で基本は、監視して侵入を防御する意。目を使って守る対象は、娘・作物・建物の入り口・人の心など、幅広くさまざまな物事にまで限定せずに使われる。

 

       次回へ続きますのでよろしく。  それではまた!

 

 

 HP