今週の10冊 | 破滅の美学〜絶望と希望の狭間で〜

破滅の美学〜絶望と希望の狭間で〜

過去に書いた詩や英語の詩やエッセイもどき、哲学のコト、X JAPANのコト、芸術のコト、などなど。時に過激で人畜有害かも?

浦賀 和宏 『HELL 女王暗殺』○

森 博嗣 『黒猫の三角』

西村 京太郎 『京都駅0番ホームの危険な乗客たち』

櫛木 理宇 『死刑にいたる病』○

梨 沙 『神隠しの森』

土橋 真二郎 『演じられたタイムトラベル』

東野 圭吾 『ダイイング・アイ』(再読)

乾 くるみ 他 『自薦THEどんでん返し②』(再読)

吉村 達也 『白川郷 濡髪家の殺人』

井上 真偽 『その可能性はすでに考えた』○

 

「仮に探偵が言う通り、すべての可能性が否定できたとしよう。しかしもし、その否定の理屈同士で互いに矛盾が生じる可能性があるのなら、探偵はそれらの可能性もまた、すべて事前に否定しなければならない。そして新たに生まれた否定同士でまた矛盾する可能性が残るなら、さらにその否定を。その否定でもまた残るなら、さらにその否定を……。否定が無限に否定を生む。否定の無限集合の曼陀羅だ。そんな証明はどうやったって終わるわけがない。だとすれば、「すべての可能性が否定できれば奇蹟を証明できる」という、探偵の方法論そのものが崩壊する。」

(『その可能性はすでに考えた』より)

 

黒田裕美子行政書士事務所