横浜へ行ってきました。規模が違いますね、やっぱり。集まった人たちの大半が同じ1型患者なのかと思うと、それだけで胸アツでした。もちろん全ての人とお話できるわけもないんですが、いろんな人と交流できて有意義な一日だったと思います。

 

いろんな情報を仕入れた中で個人的に最大の収穫だったのは「喫煙」についてです。

 

決して褒められた話ではないのですが、私は30年来の喫煙者で、発症後も変わらずに吸い続けています。直接の影響はほとんどないとしても、糖尿病が血管の疾病である以上、不要なリスクを増やすだけの喫煙はやめるべきだというのはわかっているんですよ、もちろん。

 

1型は治療すべき「病気」ではないし、無理に生活スタイルを変えることなく、当たり前に健康的な食生活を送ればいいんであって、そこまでストイックになることはないんじゃないかな、というのが私の基本姿勢。管理はきちんとしたいけれども、1型に振り回されて自分を見失うようなことまではしたくない。だからまあ、とりあえずタバコも「保留」でいいかと思ってきたわけですよ。

 

ですが、これまで幾度か患者さんたちが集まる場に行くと、喫煙する人が自分以外に見当たらない。喫煙所に行っても私一人。ひょっとして、呑気に吸い続けている自分は愚か者なのか? やっぱ1型患者にとってタバコは御法度、が常識なのかもしれん、こりゃ真剣に禁煙を考えねばいかんのではないかと思い始めたところでした。

 

ところが今回、横浜では結構な数の喫煙者さんがいらしたのであります。発症後も15年吸い続けているという方にも会いました。「無理にやめてストレスをためるほうがよくない」という考え方でした。

 

私の中で少しずつ膨らみつつあった漠然とした不安が消え、救われた思いがしたのでありました。いずれはやめることになるとしても、今はそこまで深刻に考えなくてもいいかな。

 

どう生きたってリスクがゼロなんてことはあり得ない。ある程度のリスクを受け入れるのは当たり前、という前提に立たなければリスクマネジメントはできない、というのがリスク論の常識じゃないでしょうか。無理して最初からゼロリスクを求めるほうが破綻する可能性は高いんです。

 

ということで、喫煙所で一服してきます。