いつ頃からそんなことになってしまったのか、何処へ行っても何を買っても「Tポイントカードは?」と聞かれるのがウザくてたまらん。かぶせるように「すぐにお作りできますけど?」などとしつこく勧めてくるときはつい「いらねーって言ってんだろ!」と(心の中で)毒づいてしまうのであります。

 

私は「便利」とか「お得」という言葉に全く魅力を感じない人間です。なのでカードの類もほとんど持ってないんであります。さすがにクレジットカードだけは持ってないといろんな手続きができないので、仕方なく作りましたけど、普段は全く使ってません。いつもニコニコ現金払い。ポイントカードの類は一切持ってません。つい3年ほど前まではスイカやパスモも持たず、電車に乗るたびにいちいち切符を買っていて知り合いに「バカなの?」と言われたこともあります。

 

スマホも時流に抗い切れずついに買ってしまったのが2年前だったかな。まあ一事が万事その調子なので、まったく時代遅れな人間であることを甘んじて受け入れております。

 

とにかく抵抗を感じるんですよ、便利すぎる世の中に。そんな大げさなことを言い出す以前に「切符買うのって、そんなに不便?」と思っちゃう。

 

なんでそんな話から始めたかと言いますと、「ポンプに対する抵抗感」について書きたかったから。確かに楽だしコントロールも上手く行くかもしらんが、そんな簡単に頼っていいのか? という疑念のほうがどうしても先に来てしまう。機械まかせにして何かあったら怖い、という不安はもちろんですが、それ以上に、安直に機械を信じて依存してしまうことに対する違和感が強いのです。

 

便利な機械やシステムに頼って楽をすることに慣れ切ってしまうと、そのうち「なぜ便利なのか」までを忘れてしまう。「この機械は本来自分が為すべき動作の何を代行しているのか」がわからなくなる。そうなると、いざトラブルが起きた時に対処できない。

 

たとえが適切かどうかわかりませんが、「マニュアルよりオートマ車のほうが便利で楽だよね」と言われたら確かにその通りです。ただ、同じオートマ車を運転するにしても、マニュアル操作を習ってクラッチやギアの仕組みをちゃんと理解しているのとそうでないのとでは、やっぱり違いますよね。

 

同じように、自己注射でコントロールするノウハウを十分に身につけないうちからポンプに替えて機械まかせにする癖がついたら、いずれ「この機械は本来自分が為すべき動作の何を代行しているのか」を見失ったときが怖い。ちょっとした異変にも適切な対応ができない気がしてしょうがないんだけどもなあ。結局は使いこなすの自分だから。なので、注射で十分に上手くできるようになってからでもポンプは遅くない、という考え方に同意します。

 

慎重に過ぎるし臆病者かもしらんですが、最後に生き残るのはそういうタイプですよ絶対。

 

それに人間、少しくらい不便の中で暮らしたほうが脳みそボケなくていいと思うんだけどな。けっこう嫌いじゃないのよ、「不便」てものが。むしろ創意工夫の余地が出来て楽しいですよ。