今年初めての観劇で御座ゐます。
人形劇俳優たいらじょう「王女メディアの物語」@新国立劇場。

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これ、凄かったで御座ゐます。
人形劇の常識を覆してます。
人形劇だけどちゃんと大人が見る為の上質な舞台に仕上がっております。
人形劇なのだけどご自分も俳優として存在していて、
なおかつ全ての登場人物の人形を自分で動かしながら、
人形の役も演じているので御座ゐます。
でも言ってしまえば一人舞台とも言っていいのかもしれません。
それくらいに、じょうさんのパフォーマンスと演技が素晴らしい。

人間の醜い欲望がギュウギュウに詰まった「メディア」の物語で御座ゐますが、
愛らしい人形故にそれほど醜く見えない、
でも照明や音楽、そしてじょうさんの芝居によって、
人形からあらゆる感情が溢れだしてきて、
観ている人の心をぎゅっと鷲掴みにしてしまう不思議。


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終演後、全てのお人形と小道具達がお披露目されました。



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明るい照明の中で見るとただのオブジェなので御座ゐますが、



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これが照明が当たり、じょうさんの手にかかると、
命が吹き込まれたように見えるのよね。



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この舞台ではお人形や小道具や美術、
舞台上の物が全て段ボールで作られています。



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これが本当に見事な作り。



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段ボールの美術とは聞いていたけれど、
本番中は全く段ボールに見えず、
木とか麻とか、もっと硬質なもので作られているんじゃないかと思いました。


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が、本当に段ボール。


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この美術だけでも1時間は見ていられるかも。

お人形好きなわたくしで御座ゐますが、
お人形が動き出す瞬間がいつ見てもドキドキワクワクします。
あの、命が吹き込まれる瞬間がとっても好きなので御座ゐます。

今年の始め、
テレビの美術やお人形を作っている方とお会いする機会があったのですが、
なんというか、
ひっそりと鍵をかけていた扉を開けてもらった感覚が御座ゐまして、
そんなわけでこの舞台は色々な意味で刺激になりました。

久しぶりにKATAN DOLLや恋月姫さんのお人形に会いたくなりました。
サンリオ製作映画の「くるみ割り人形」も愛おしい。

というわけで、じょうさんの舞台はまた観に行きたいと思います。