仕切り直し。 |   ひとしらずして

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   プロスケーター町田樹の誕生から引退までを見守ったファンの記録

私はフィギュアスケートと共に野球も好きなのですが、
野球っていうのは結局、勝敗がすべてだと思うんですよね。あと個人成績(数字)。
そんな野球の応援にキリキリしていたせいもあって、
競技としてのフィギュアに深入りする気はありませんでした。
元々、演技の動画を気ままに見て楽しむスタンスがメインです。
でも町田くんを応援しだしてからは競技という現実から離れることもできず、
短い間だったけど、喜んで…心配して…落ち込んで…泣いて…と、
心に平穏が訪れない日々を過ごさせてもらいましたw


正直、引退を聞いた後はなおさら全日本の結果が悔しかった。
卒論をもう少し調節できていたら…ファイナルを辞退させて貰えていたら…
高熱で寝込んだ後でなく、もっと体調万全な時に全日本を迎えていたら…。
町田くんが自分で選んだ道だとはいえ、未練タラタラで…。

私自身が第九の完成が見たいのもあったけど、
「町田樹」と「第九」は、こんなにも素晴らしいんだ!って
全世界の人達に見てほしかったし、褒めてほしかった。



でも、ネットで第九のジャンプの軌道が星になっている図解を観た時、
悔しいとかそんなネガティブな感情がかき消されて

むしろ、町田くんが第九に込めてた想いに、
最終公演まで気づこうとしなかった自分が悔しくて。




もう少し時間がたって第九を落ち着いて見れるようになったら、
第九に込められた答えを自分でさがしてみます。

完成した第九よりも
第九という理想を信じて、全身全霊で追いかけ続けた姿にこそ
目指したフィギュアの未来があるのかもしれないですよね。



悔しさが消えるといえば、前にも似たようなことがありました。
ソチのSPで失敗した後の「逆バレンタイン」と、
2014年の世界選手権銀メダル後の「容赦なくぶっ潰す」。

試合の失敗や順位に悔しい気持ちでいっぱいになっているのに、
町田くんのこの言葉を聞いて、あっけにとられた後、思わず吹き出しながら
「よし!わかった!次がんばれよ!」って笑顔で言っちゃう感じ。

人に何かを伝える時にはユーモアが大切なんだってよく聞きます。
緊張した状態をリラックスした状態に変えると、受け入れてもらいやすくなるらしいです。
町田くんの言葉は、本人は真面目に話していたとは思うのですが、
世間からはユーモア交じりに受け止められていましたよね。
でも、それがかえって町田樹という人物を上手に浸透させる結果に繋がったんだと思います。

まぁ、明るく癒されるのは周囲だけで、
本人は無理して言っていた言葉もあったわけで、
アスリートとして戦っている以上は勝利と理想に対する葛藤が常にあったと思うんです。
そんな世界の中で、本当に不思議で特別な存在の人でした。



不思議といえば、世界選手権のエデンの町田くんは、まるで魔法使いみたいだった…。
リンクの上に風を起こして、風と共に舞っていた。

本来はシャイな人だと聞くけれど、それなのに周囲を引き込む力がものすごかった。
引き込んで魅了して、嵐の夜に謎と共に去っていく………風の又三郎かw


とりとめのない言葉を連ねてしまいましたが、
これからは、もうフィギュアの試合に翻弄されることもなく、
町田くんの過去の演技を中心に、のんびり気ままな鑑賞スタンスに戻ります。

そして今年も、ホークスを応援するぞ!
去年行けなかった球場にも行こうかな。松坂も見たいし!

あとは…好きな映画を見て、自分の夢に近づくために頑張って…
そんな毎日を過ごしていきます。