ここで私自身の体験を話さなければなりません。私がエネルギーを受け、教訓を学ばされた時の話しです。それは私が車でスリセーラムからハイデラバードへ向かう途中の出来事でした。大きなダムを横切る道があります。しばらく車を止め、素晴らしい泳ぎを楽しんだ私は服を着て、足早に車に戻りました。アントニーと他の者たちが濡れた服を抱えて後ろからついて来ていました。その時一人のチャーミングな聖者が近づいてきました。それほどパワフルな聖者には見えませんでした。「どうか私を助けて欲しい」と、その聖者が頼んできました。実はその時、私はお金を持っていませんでした。濡れた服に入っていたのです。そこでアントニーに少し金を与えるように言いました。するとその聖者は急に怒鳴り始めました。「君の手からもらわないとダメなんだ。運転手ではダメだ」「何ですか。助けが欲しいのでしょう。私が助けるのと運転手が助けるのと、どう違うのですか」「ダメだ。君がくれるなら受け取る。でなければいらん」私はその日、少し妙な気分だったので、こう言いました。「アントニー、行こう。金をあげる必要はない」私は車をスタートさせました。しかしハイデラバードに向かう途中、森の真ん中でトラックにぶつけられました。すると先ほどの聖者がバスに乗ってやって来たのです。バスが止まりました。聖者は私たちを見て、バスから降りてきました。「わかるだろう。こういう事が起こらざるを得なかった。どんな時でも絶対に、自我(エゴ)を優先させてはいけない。私に最高、どれだけくれたかね?100ルピー?それぐらいだろう。君に教訓を与えるため、ちょっとエネルギーを放ったんだよ」私はしばらく何も言えませんでした。そしてやっと口を開くと、こう言いました。「あなたの優しさに心から感謝します。本当にありがとうございました。壊れたのは車だけです。私自身はなんともありませんでした」「私が何を要求しても、君はその1000倍支払わなければならなかった。もう済んだ事だが」聖者はそう言うとバスに飛び乗りました。私と1分だけ話して行ってしまいました。他の車が来たので私は「お願いです、乗せてください」と頼みました。車は止まり、私は飛び乗ってハイデラバードに行きました。そういう事です。誰かがあなたの前にあらわれたら…。それが乞食でなくてもいいのです。あなたの大事な友人かもしれません。決して拒絶してはいけない。あなたにできる限りの事をしてあげなさい。誰かがあなたに助けを求めて来たら、それはあなたがエネルギーを獲得する絶好の機会なのです。神聖な力を本当に受け取り、それを心の中で育てる方法は色々ありますが、これがその一つです。神のエネルギーは既にあなたの周りにあります。あなたにできる限りの事をしてあげなさい。その為に自分のベストを尽くしなさい。それ以上もうできなくなったら、「本当に申し訳ありません。私にできる限りの事はしました」と言って、去ればいいのです。