ババの人生の後半では、祝祭日には何千人もの生徒が訪れるようになっていました。ヒーリングを受けに何千もの人が訪ねて来ては、帰っていきました。しかしババは誰に対しても執着を持ちませんでした。この世界の何にも執着しませんでした。ババはアヴァドゥータの性質を持っていたのです。村では質素に暮らし、2ヶ月間シャワーを浴びないこともありました。汚れた服をそのまま着ていました。どこか、アヴァドゥータ・ステージの最も深いレベルで瞑想をしていたのです。

 

最も優秀な生徒の一人、タティアがババの前に立ちました。タティアは子供の頃からババの食事の世話をし、服を洗濯し、ドワルカマイの床を掃き、花を摘み、毎日火を灯し、雨が降れば食事をドワルカマイの中まで運んでババに仕えていました。幼い頃からそのようにして来たのです。タティアがババに言いました。「お願いですからシャワーを浴びて、服を着替えてください。でなければ僕は食事もしないし、水も飲みません」するとババは言いました。「お前はどうして、わしを苦しめるのだ。あっちへ行け!アシュラムから出て行け。この寺から出て行け。わしは服など着替えなくてもいいのだ。この外側の肉体など洗う必要もない。これが臭いというなら、お前が離れていろ」しかしタティアは言いました。 「ババ、シャワーを浴びなければ駄目です。きれいな服もあります。どうかこれを着てください。言う通りにしてください。でないと、僕は絶対に食べませんから」ババはタテイアをじっと見ると、ドワルカマイを出て行ってしまいました。そして木の下で深いトランスに入り、3日も4日も瞑想していました。その間ずっと、タティアは食事をしませんでした。ババが寺へもどってくるとタティアはまだ座っていました。ババは言いました。「困った子だな。わかった。服を着替えて、シャワーを浴びるとしよう」そこでタティアはババを岩の上に座らせ、大きなドラム缶に入った水で身体を洗い、清潔な服を着せました。古い服は火の中に投げ込んでしまいました。そうでもしないとババの気が変わって、またそれを着かねないからです。だからタティアはさっさと燃やしてしまいました。私がこの話をするのは、ババが自分の事になると一切気にかけなかったという事を皆にわかってほしいからです。人々や生徒たちがどんなに美味しい食事を持って来ても、ババはただ物乞い用の鉢を持って道に出て行き、家を1~2軒回っては、食べ物を少しめぐんでもらうのでした。それが性分だったのです。人々はそのとき家にある、3~4日前のまずくなった残飯でも、構わずにあげていました。ババはそれをもらうと寺や木の下に持って行き、犬などを呼んではその物乞い鉢のまま食べていました。犬や鳥にも同じように食べ物を分け与えました。最初の2~30年は村中の人々がババを頭のおかしい、ヒステリー患者だと思っていたのです。