ラクシュミバイはすぐにババに目をやり、あわてました。「まぁ、どうなさいました!?」と自分のサリーで手当てをしに駆け付け、「あぁ、ババ、どうなさったのですか。お水でも飲みますか? いま水をお持ちしますね」するとババは言いました。

 

「行くな。聞きなさい。お前の話しを今聞いていられない。私がお前に話さなければ。お前は聞かなければいけない」そう言うとババはポケットから9つのコインを取り出し、彼女に渡しました。それは各々異なるけれども等しく神に到達する道を示していました:サレンダー、バジャン(献歌)、瞑想、等々。ババは彼女にテレグ語で多くのテクニックを授けました。

 

そしてババは言いました。「一人の乞食がこのお金をお前にあげるのだ。お前は私が乞食として生涯を終えることに驚くのか。私が何故物乞いをしたか。それは食べ物を通して、人々のカルマをもらう為だったのだよ。お金もいっぱい取り上げたが、本当は彼らからカルマをいっぱい受け取っていたのだよ。さぁ、これからタティヤを治そう。あれの病を私は持って行く。私の命を彼に移そう。」そしてババは続けました。「すべての宗教は一つと思うように努力しなさい。私のサマディに来て心を開いてそれに触れ、『どうかお願いです、助けてください』という者にとって私はそこに存在し、私のエネルギーが面倒を見るだろう。私の絵姿を家に飾り、私のナマスマルナを唱えるものは、私から多大な祝福とエネルギーを受け取るだろう」

 

そこでババは初めて『オム・サイ、スリ・サイ、ジェイ・ジェイ・サイ(Om Sai Sri Sai Jai Jai Sai)』を教えました。それまでババはこのナマスマルナを自分の生徒の誰にも教えたことがありませんでした。「私のナマスマルナ、『オム・サイ、スリ・サイ、ジェイ・ジェイ・サイ(Om Sai Sri Sai Jai Jai Sai)』を唱えるものは、私から多大な祝福とエネルギーを受け取るだろう。本当に私の助けが必要な生徒には、私がサマディから話しかけよう。彼らの問いかけに私の骨が答えを与えよう。」このような約束をいくつかしたのです。

 

そこで彼女は大声をあげ、村人達を呼び始めました。「誰か来て!みんな来て、来て!」そして皆がやって来た時、ババはすでに90%去りかけていました。彼は別れを告げました。

 

その時タティヤが、突然ベッドから立ち上がりました。病は完全に消えていました。彼はドワルカマイまで走り、ババに言いました。「あぁババ、世界はあなたを必要としています!どうしてあなたの健康を私に移したのですか?どうして私の病を取ったんですか?どうか私の病気を戻してください。あなたは残ってください。世界はあなたが必要です。お願いです、ババ!」

 

最後の最後にババはタティヤの顔を叩きました。「お前の母親に約束したのだ。最初の頃は村中が私を拒絶した。私を呪術師のように扱い、誰も食物をくれなかった。しかしお前の母は人目を忍んで村外れの、木の下の薮にいる私の所まで食べ物を持って来てくれた。彼女は私に食べさせると走って村まで戻った。村中が結束して決めたのだ。誰もあの男に食わすな、あいつは呪術師だ、あいつが村に入れば悪い事がたくさん起きると。しかし早朝でも真夜中でもお構いなしに、お前の母はいつでも私に食べ物を持ってきてくれた。そして死ぬ時、お前の母はたった一つしか願いごとをしなかった。「私の息子をあなたの息子として面倒を見てください」と。私は「心配はいりません。あなたの息子の面倒を見ましょう」と約束したのだ。私は今その務めを果たしている」

 

タティヤは言いました。「あなたが母にどんな約束をしようと、そんな事はどうでもいいんです。どんな約束をしたかなんて関係ありません。私たちはあなたを必要としています。私を今殺しても構いません。どうか戻ってきてください。」ババは言いました。「だめだ。もう時間だ。マザー・デバインがお呼びだ。私は飛び立つ。お別れだ」そしてババは去りました。

 

後になってから世界はババの偉大さを知り始めるのですが、その生存中は誰もがババを狂人のように扱ったのです。